783系と同様、883系もグリーン車は半室となっています。座席配列は2+1で、また絨毯も敷いてあり、そこはたしかにグリーン車らしいんですが・・・、肝心の座席自体は、どうもグリーン車らしくないような・・・。何か、小さい?[①] あまり信じたくない事実ではあるんですが、このグリーン車の座席は、座席幅が430mmで、実は普通車と同じなんです。普通車と全く同じ大きさの座席というは、やっぱり感心はしませんね。
普通車と同じ大きさの小さな座席を、本来なら2+2でも配列できるところを、無理やり2+1で配列しているため、写真では分かりにくいかもしれませんが、座席と壁の間には大きな隙間が発生しています。ゆったりはゆったりでも、「座席と壁の隙間」をゆったりとさせるのではなく、「座席自体を」ゆったりとさせてほしかったものですね。
例え座席が小さくとも、枕でもあれば多少はましになる・・・と思っても、枕なんてありません。というか布の座席カバーすらありません。あと、座席の表地は革となっていますが、そのせいか、座っていても何となく落ち着きませんでした。また、リクライニングは電動式となっていますが、リクライニングを作動させると、機械の動作音のみならず、革同士がこすれ合う音?が生まれるのが何とも・・・。
他にも突っ込みどころはあるんですが、まあ、正直に言わせてもらうと、「何がグリーン車なのかよく分からない」と。”ハード”がダメなら”ソフト”と思っても、もらえるものがあめちゃん1個じゃねぇ(以前は、JR九州の特急のグリーン車では、ソフトドリンクの提供があったんですが)。今回は乗車区間が博多〜小倉であり、普通車指定席との差額が500円だからまだいいですが、より差額が大きくなる区間となれば、そのときは普通車にします。
小倉までの所要時間は46分で、その間の停車駅は、赤間・折尾・黒崎・戸畑の4駅。辺りは既に真っ暗になっているので、車窓も、暗闇か建物の灯りかというところでしたが、スペースワールド(北九州市にあるテーマパーク)の園内の夜景はなかなかでした。なお、小倉までの46分間は、今回の旅の中で蓄積した疲れもあって、ほぼずっとグロッキー状態で座席にぼけーっとしながら座っているだけでした。
(グリーン車の客室内には、前面[後面]展望ができるスペースが設けられていますが、もう歩いてそこへ行くだけの気力もなかった)
間もなく小倉に到着するということで、デッキに出ます[②]。デッキとグリーン車の客室内を仕切る扉には、スモークガラス(一部はただの透明)が使用されているようです。もしこれが客室丸見えな透明ガラスなら、883系のグリーン車も、いよいよ普通車そのものというところでした。
20:45、列車は小倉に到着しました[③]。この小倉では、想像以上の数の人がソニック53号に乗り込んでいました。まあ、考えてみれば、人口約97万人の北九州市に住む人が乗車するだけでなく、新幹線からの乗り換えで乗車するという人もいるわけですからね(むしろ、後者の方が数としては多いかも知れない)。
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