千歳までの所要時間は36分ですが、指定席券を購入しておきました。「購入」と記したように、ここでは、北海道フリーパスの指定券無料交付権を行使しませんでした。札幌〜千歳間の指定席急行券は、急行料金500円+指定席料金300円=800円です。そんなに高いものではありません。
北海道フリーパスの指定券無料交付権は、6回しかありませんからね。原価が800円程度のもので、6回しかない貴重な権利のうちの1回を消費したくはないものです。やっぱり、その権利は、特急の指定席など、原価が高いものに対して使いたいですからね。
手元にある急行券では、5号車ドリームカーが指定されていますが、せっかくなので、自由席車両である3号車から乗車し、3号車自由席と4号車カーペットカーを見学しながら5号車に向かってみました。
はまなす号は通常7両編成(この日1月27日発の上りは7両でした)で、3号車と7号車は自由席です。自由席の座席は、さすがに表地こそ張り替えられているものの、座席自体は、これぞ14系座席車と言いたくなる、昔ながらの簡易リクライニングシートです。座席間隔は940mmで、乗車時間が短めであるとはいえ、これで一夜を過ごすのはなかなか辛そうですが、もし「急行」ということでボックスシートの12系だったら、もっと辛そうです。
4号車は、はまなす号の象徴、カーペットカーです。寝台料金不要で、指定席料金のみで利用可能でありながら、絨毯敷きの区画に横になれ、しかも枕や掛布団、ハンガーまで提供されるという、お得感の高い車両です。そんなカーペットカーは言うまでもなく大人気ですが、上段の区画は、他の区画と横並びに隣接せず、独立しているということで、まるで個室のようであり、特に高い人気があるそうです。
我が5号車は6号車共々座席の普通車指定席で、「ドリームカー」という愛称がつけられています。普通車ですが、座席は特急型車両のグリーン車の座席を改造・転用したもので、足置きや肘掛けの上に出して使うミニテーブルも残っています。座席の間隔もグリーン車並みの1160mmで、加えて、床には絨毯まで敷かれています。もはや正規のグリーン車と比べても遜色がありません。
しかし、ドリームカーの何よりも凄いところは、そのリクライニングの最大角度。なんと145度まで倒れます。最大角度まで倒すと、視界に見えるのはもはや天井となり、広い座席間隔や足置きの存在も手伝って、「寝る」に近い感覚が得られます。
22:00ちょうどに列車は札幌を発車します。札幌を出ると、新札幌、千歳、南千歳、苫小牧・・・の順に停車していきます。自由席の急行料金は、新札幌までなら300円、千歳・南千歳までなら500円なので、ホームライナーのように利用する人もいるようです。停車駅は絞ってありますが、9分先に札幌を発車する新千歳空港行きの普通列車を追い抜かないで走行するので、速度はあまり出さず、のんびりと走ります。
最後の方は、座席ではなく、ドリームカーの車端部にあるミニラウンジで過ごしました。実は、ドリームカーの車端部には、椅子4席とテーブルのセットを2組配置した、ミニラウンジがあります。はまなす号の乗車時間(下り・青森22:42〜札幌6:07/上り・札幌22:00〜青森5:39)を考えると、ずっと自分の座席や寝台にいても問題なさそうですが、ともあれ、このような気分転換に使える場所があることは嬉しいですね。
やがて列車は高架橋に入り、下車駅の千歳に、22:36の定刻に到着しました。今度こそ、今日はこれで終わりです。もう続きはありませんよ(笑)
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