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 北海道は今年の1月・2月にも来ているだけに、どうしても、そのときとの比較をしてしまいます。深川駅にしても、「そういえば冬来たときはああいう感じの眺めだったな・・・、雪がない夏だとこういう感じなのか」といったような具合に。大通りが伸び、タクシーも待機しているという光景は、特急列車が止まる主要駅らしいものであると言えます[②]。ちなみに、冬場だとこういう眺めになります。

 駅の近くにあるベンチに、何かが引っ掛けられていました[③]。近寄ってみると・・・、何ですかこれは、なぞなぞ?[④] その場で解くのは面倒だったので、「写真に撮っておいて、後から解いてみよう」と思ったんですが・・・、「角度を変えるとどう見えるかな?」などと書いてあるので、その場でないと解けなかったんですね、これ。えー、なんだ、「に」と「た」を除外すれば良いということなのでしょうか?

 もうひとつ気になったものは、アンパンマンが鎮座する水飲み場[⑤]。ここが高知市であるなら、やなせたかし氏の出身地だということで、こういうものがあるのもまあ分かるんですが、深川市とアンパンマンには、特に関わりはなかったはずですが。誰もが親しめるキャラクターだということで採用した、というところでしょうか(にしても、水飲み場にアンパンマンを置く意味もよく分かりませんが・・・)。

 冬にやってきたときと比べて最も驚いた、というかある意味で感動したのが、駅舎への引き戸の入り口が開放されているということでした[⑦]。ここの引き戸は、冬季は雪が積もり、そしてそれを除雪することもしないので、閉鎖されてしまいます。深く積もった雪の中に、わずかに白い手すりがのぞいていますが・・・、今、夏にその手すりを見てみると、なるほど、これほど積もっていたんだな、ということが分かります。

 これから乗車するのは、17:36発の特急スーパーカムイ27号です[⑧]。発車標の3段が全て特急列車で埋め尽くされているように、深川駅は、特急列車の発着が主体の駅で、普通列車の発着は非常に少ないです。函館本線の下り方面は、普通列車が1日9本であるのに対し、特急列車は30本です。上り方面も似たような感じで、そこに留萌本線の普通列車8本を加えても、本数は特急列車の圧勝です。

 スーパーカムイ27号に先んじて、札幌行きの特急オホーツク6号がやってきます[⑨]。札幌対上川・北見・網走の輸送が本来の使命ですが、需要の多い札幌〜旭川間では、スーパーカムイ号のような、札幌〜旭川間各駅相互間の輸送の役割も担わされます。深川からも、自由席に何人か乗車があったことでしょう。また、グリーン車のないスーパーカムイ号に代わり、札幌〜旭川間のグリーン車需要に応える列車でもあります。

 深川駅のホームの屋根も・・・、いやあ、すっきりしていますねぇ[⑩]。冬は、屋根の上に人が登って、雪下ろしまでしていたというのに・・・。冬は、線路や駅の除雪のために、何人もの社員を現場に投入する必要がありますが、夏はその必要がないので、JR北海道にとっても、社員にとっても、楽な時期であるのはたしかでしょうね。













 スーパーカムイ27号が夕刻の深川駅にやってきました[①]。スーパーカムイ号への乗車は、今日はこれで4度目です。785系と789系という2つの形式があるとはいえ、同じ列車に1日で4度も乗るとなると、そろそろ飽き飽きしてきます。785系→789系1000番代→785系→789系1000番代と交互に当たっていることが不幸中の幸いです。もしこれでどちらの形式にしか当たっていなかったら・・・。

 JR北海道では、特急列車の車内に、車内誌として「THE JR Hokkaido」なるものを備え付けています[②]。これは月刊誌であり、毎月変わっていきますが、そういえば、今日は8月31日です。明日からは9月号に切り替わります。今日はこれまで、スーパーカムイ号に乗るたびに、この車内誌をぱらぱらと見ていましたが、読みかけなのに明日からは9月号になってしまう、ということで、ここで車内誌をかばんにそっと収めました。

 トンネルとトンネルの間にある小さな駅、伊納を通過[③]。深川〜旭川間には、納内、伊納、近文の3つの駅がありますが、この伊納駅が最も秘境駅度の高い駅です(納内はただの平地に、近文は旭川の市街地の端にある)。いずれは秘境駅のひとつとして訪れてみたいものです。

 列車は17:59に終点の旭川に到着します[④]。なお、JR北海道では、「終点」ではなく「終着」と表現するようになっています。
























 旭川市は、北海道でも主要な都市に数えられますが、北海道などと言わず、北日本で3番目の人口を有する街であるということは、あまり知られていないかもしれません。札幌市の約193万人、仙台市の約107万人に次ぐ、約34万7000人の人口を有しています。県庁所在地である青森市や盛岡市、山形市などを上回る人口を有しているということです。

 旭川駅のホームに降り立つと、富良野・美瑛ノロッコ号の回送列車が停車しているのを発見しました[①]。時間帯から言って、旭川17:46着の6号でしょう。富良野・美瑛ノロッコ号の編成は、その日の9:55に、富良野行きの1号として旭川を出ると、11:40に富良野に着き、富良野〜美瑛間を2〜5号として2往復し、6号として富良野を16:09に出て、旭川に戻ってきます。山並みを描いたDE15形が専用の牽引機です[②]

 太陽は稜線の下に落ちていったのでしょうか。さすがに、辺りがだんだんと暗くなってきているのを否めなくなってきました[④]。太陽が出入りする時間というのは、なんとも言えない神秘さがあります。水平線からその姿を現し、眠っていた街に光を注ぎ込み、新しい一日の訪れを告げる時間も、山々の稜線の下に隠れ、昼と夜が混じり合いつつも、徐々に夜の割合が大きくなっていき、闇がその場を支配する時間も。

 駅構内に、富良野・美瑛ノロッコ号の宣伝の横断幕がかかっていました[⑤]。夜行列車の減少により、客車列車が貴重なものとなりつつありますが・・・、そういえば、富良野・美瑛ノロッコ号というのは盲点だったかもしれません。また、3(4)両編成のうち、両端の車両は、50系客車が種車の車両です。50系の生き残りに乗車できるという点も、鉄道ファンとしては、高く評価すべきところと言えそうです。

 駅前に出てきて最初に漏らした言葉は・・・、「旭川駅、すっかり変わったなぁ」。何も高架化前の地上駅時代と比べてそのように言ったわけではありません。旭川駅には、2012年1月と2014年1月の2度、訪れていますが、どちらも高架化後のことです。

 ただ、どちらのときも、駅前広場の整備は、まだ完了していませんでした。今年の1月にしても、駅前広場はまだ工事中で、工事の囲いが立っていました。それが・・・、工事用の囲いなどはすっかり消え、駅前に出てきた瞬間、綺麗に整備された歩道や道路、旭川市の街並みが、視界いっぱいに広がりました[⑥]。以前来たときは、まだバスは駅前まで乗り入れてきていませんでしたが、バス乗降場が完成し、駅前まで来るようになりました。

 歩道も大きく変化していました。以前来たときは、工事用の囲いと囲いの間の狭いところを歩道として歩かなければなりませんでしたが、幅の広い歩道(というか、広場)が整備されていました[⑦]。また、その広場には12基の小さな噴水が仕込まれていて、訪れた人を楽しませます[⑨](ただ、噴水と言っても、地面のアスファルトから噴き上がっているので、噴水というより、マンホールから噴き出す水にしか見えないんですが・・・)。

 駅の高架化とそれに関わる各種工事は、1998年に着工されました。それから今日までの間に、旭川運転所の移転や線路の高架化、高架駅舎の仮開業、全面開業、旧駅舎の取り壊し、駅前広場の整備など、様々なことが行われました。駅前広場は2014年7月1日に完成となり、同日から、路線バスの駅前への乗り入れが始まりました。生まれ変わった新しい旭川駅の完成の瞬間でした[⑩]

 今日の移動は旭川までで終了。今日のホテルは、駅のすぐ近くにある、コートホテル旭川です[⑪]。建物はちょっと古びているようにも見えましたが、客室内はさほどでもありませんでした[⑫]。よくある普通のビジネスホテルというところです。ただ、この紺色のような、青色系の掛け布団を使用しているホテルは、あまりないのではないでしょうか[⑬]

 さて、クロフォード公園と三笠鉄道記念館には、それぞれ、グッズ売り場があります。前者では、方向幕が1500円程度という格安価格で販売されていたので、是非買おうと思いましたが、スーツケースにも収まりそうにない横幅で、どうやって持ち帰るんだという話になったので、結局何も買いませんでした。で、後者ではあるものを買いましたが・・・、それは、トワイライトエクスプレス号のA寝台個室の使い捨てスリッパ[⑭]。540円。

 「乗りもしていない列車の備品を買うことに何の意味があるのだろう」という疑問が、一瞬頭をよぎりました。しかし、トワイライトエクスプレス号も、乗りたいとは思っているものの、結局乗れずに終わる可能性が高いので、「こういうものは自分で手に入れるべきだが、それができないかもしれない」と思い、買ってしまいました。トワイライトエクスプレス号のロゴが刺繍されているということも魅力だったので・・・。


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