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私は、毎年、夏に泊まりがけの旅行を行っていますが、2014年の夏は、1月末〜2月初旬の北海道旅行に続き、
二季連続で北海道を旅することとしました。

ふつうに考えれば、「今年の初めに行ったのにまた行くのか」となるわけで(例えば九州は、4年の間隔を置いて二度旅をしました)、
私自身も、「北海道は行ってきたばかりなんだけど・・・」という思いはたしかに抱いています。

ところが、北海道新幹線の開業を再来年の春に控え、それに先立ってトワイライトエクスプレス号の廃止が宣告されるなど、
北海道行きの夜行列車も、いよいよ全廃へ向けての整理の動きが本格化してきました。

皆さんもご存知のように、私は夜行列車を心の底から愛する、「夜汽車愛」を持っている人物です。
「今年の初めに北海道に行ってきたから、次に行くのはだいぶ先にしよう」などと言っていたら、次回北海道を訪れるときは、
上野から東北・北海道新幹線で北上して新函館の地に降り立つなどという、面白味のない行き方をしなければならないかもしれません。

遠い遠い「北海道」という地は、真夜中に青函トンネルを通り抜ける夜行列車で訪れてこそ最高に面白い。
そうやって夜行列車で北海道を出入りできるのは、ひょっとしたら、本当に今しかないのかもしれません。

そもそも「北海道行きの夜行列車が・・・」と言う以前に、方面を限らず、夜行列車自体の存在が消えてしまいそうなこの平成の世。
消えゆく夜行列車に乗れる機会があるならば、それを逃すわけにはいきません。なんとしても乗らねば!

こうして、2014年の夏は、2014年の初めに続いて、二季連続で北海道を旅することとなりました。
今回は、初めての試みですが、晩夏の北海道旅行に先立ち、その予告編として、旅の特徴や見どころなどをご紹介したいと思います。


①8月末〜9月初旬という微妙な時期
 たしかに、私は毎年夏に泊まりがけの旅行を行っていますが、これまでに行ってきたものは、全て8月中に行っていました。ところが、2014年夏のこの北海道旅行は、8月末〜9月初旬という、かなり微妙な時期に行います。なぜこのようなことになってしまったのでしょうか?
 逆に、なぜ、これまでの夏の旅行は全て8月中に行ってきたのでしょうか。それは、中学・高校の夏休みは7月中旬〜8月末であるうえに、夏休み序盤の7月は、手の付けやすい宿題を片づける時期と定めていたためです。何より、部活のまとまった休みは、8月にしかありませんでした。
 一方、今年の春より大学生となりましたが、大学の夏休みは、8月初旬〜9月中旬となっているため、9月に旅行をすることも可能となりました。

 実のところ、私は、だいぶ背伸びをして、自分の真の学力以上の大学に入ってしまいました。それゆえ、勉学の方がかなり忙しく、「今年の夏はどういう旅行をしようか」などと考える暇がありませんでした。学期末試験の期間に入ると、もはや「旅行のことなんて考えていたらバチが当たる」と思うようになり、ひたすら勉学に傾注していました。

 ・・・と、そんなわけで、夏の旅行について本格的に考えられ始めたのは、大学が夏休みに入った、8月以降のことでした。旅行の計画は1日2日で決められるものではないので、最終的な完成案ができたのは、8月11日のことでした。
 8月の中旬はお盆などもありますから、宿も列車も満席ばっかり。”1か月前”を切った8月11日からではとても間に合いません。一方、1か月後ということで9月11日以降で考えると、9月13日〜15日の三連休を含まざるを得なくなり、宿や列車、観光地など、行くところあちこちが混み合うことが予想されました(夏休みであるゆえに、平日も休みなのに、わざわざ三連休を含めることはなかろうと)。

 そのようなこともあり、今年の夏の旅行は、8月の最終週を中心とした時期か、8月末〜9月初旬の時期のどちらかで行うこととなりました。検討の結果、前者を選択した場合、某日に泊まることになる某宿泊施設が満室であり、野宿コースとなってしまうことが判明したため、後者を選択することとなりました(後者の日程では空室がありました)。

 そういった事情があり、8月末〜9月初旬という、なんとも中途半端な時期に北の大地を巡ることとなったわけです。

②そう簡単には終わりません
 左の写真は、今回の旅程を、A4の紙2枚に印刷したものです。1日分の行動を赤色の枠で囲ってあります。見ての通り、8つあります。

 一番左上の枠は、北海道へ行くまでの段階の旅程(今回は真っ直ぐ北海道へ向かうのではなく、ちょっとひねくれた経路で向かいます)のものなので、無視していただいて結構ですが、それを除いても7つあります。文字通り、1週間北海道に滞在する予定となっています。

 今回もまた、今年初めの北海道旅行と同様に、道内の特急列車が乗り降り自由な「北海道フリーパス」を利用しますが、今年初めの北海道旅行では、実質その6日分しか利用しなかったのに対し、今回は、1週間北海道に滞在するということで、北海道フリーパスの有効期間である7日間を目いっぱいに使います。

 北海道へ向かう日と北海道から帰ってきた日も含めると、都合9日間にも及ぶ長大な旅行となります。もちろん、これは、私の数多の旅行の中でも、過去最長のもの。新記録の誕生です。

③唯一の定期急行列車で往復
 今年初めの北海道旅行では、往復とも北斗星号を利用しましたが、今回は、往復ともはまなす号を利用することとしました。

 昼行列車で北海道に出入りするという選択肢は、最初から全く考えていないので却下。北斗星号、カシオペア号、トワイライトエクスプレス号という3つの寝台列車がありますが、トワイライトエクスプレス号は当然としても、北斗星号とカシオペア号も、トワイライトエクスプレス号の廃止の報道の煽りを受けてか、連日満室で、1か月前に10時打ちをしてもらわない限りは、どうにも寝台券がとれないという状況が続いています(9月に入っても、北斗星号の開放式B寝台すら満席が続いています)。

 一方、はまなす号はというと、お盆の時期を除いては、上下とも余裕があるので、運転日まで1か月を切っていても、簡単に切符がとれました。さすがにカーペットカーは駄目でしたが。
 行きはドリームカー(普通車指定席)、帰りは開放式B寝台を利用する予定となっています。ただ、帰りに関しては、各種寝台列車に空きが出ないか確認し続け、空きが出ればそちらにするつもりです(カシオペア号は全車2人用A寝台個室なので、空いていても、金銭的に無理でしょうけど・・・)。

④観光要素も取り入れて
 私に限らず、多くの”乗り鉄”たちがそうなのではないかと思いますが、鉄道旅行をするときは、ついつい観光要素を軽視してしまって、列車に乗ってばかりいるのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。
 ただ、最近の私は、その方向性を見直すように努めており、2012年の夏は下呂の温泉街で足湯に入り、2013年の夏は九州鉄道記念館を来訪し、今年初めの北海道旅行では、納沙布岬を訪れました。

 JR北海道の路線で未乗車の路線は、もはや日高本線と宗谷本線の2路線しか残っていません。しかし、それらにだけ乗ってとっとと帰ってくるのでは金銭的にもったいないので、今回の北海道旅行では、観光要素を多めに取り入れることにしました。

 宗谷本線の豊富駅からバスで約9分のところに、サロベツ湿原センターという施設がありますが、ここでは、約1kmの木道から、サロベツ湿原の自然を観察できます。宗谷本線の乗り潰しの途中で、ここを訪れます。
 このほか、登別温泉の足湯に浸かったり、富良野線のラベンダー畑駅で下車して、あの有名なファーム富田を訪れたりする予定です。

⑤眠りし車両に会いに行け!
 北海道には、実物の鉄道車両が保存されている施設がいくつかありますが、今回の北海道旅行では、そのうち、ED75形500番代やキハ56系が保存されている「小樽市総合博物館」、キハ80系が6両編成を組んだ状態で保存されている「クロフォード公園」、土日祝日には”食堂車”として営業するキシ80などが保存されている「三笠鉄道村」を訪れる予定です。

 重要な点は、いずれの施設も、冬季は閉鎖されてしまい(小樽市総合博物館は、展示資料は見学できますが、屋外の保存車両は見られません)、保存されている各種車両の姿を拝むことができないということです。せっかく、営業期間内である夏に北海道に行く機会を得たのです。これは行かなければならないでしょう。

 ただ、各施設を訪れて展示車両を見学することは意外と時間を食うので、その見学をいつどこに入れるかということには、結構悩まされました。

⑥秘境駅に恋をして
 JR北海道の路線で未乗車なのは、日高本線と宗谷本線の2つしかありません。しかし、その一方で、北海道フリーパスの有効期間をフル活用し、道内に7日間滞在しようと決めたわけですから、日高本線と宗谷本線に乗ること以外で、どうやって”時間を潰す”のかが問題になってきます。

 ④番の観光要素の取り入れ、⑤番の保存車両の見学は、その時間潰しの方法の1つです。もちろん、それだけでは時間を潰しきれません。

 そこで、いわゆる”秘境駅”に当たる駅を数多く訪問することとしました。今年初めの北海道旅行では、根室本線の古瀬駅、釧網本線の北浜駅の2駅に下車しましたが、この夏の北海道旅行では、2つなどと言わず、より多くの秘境駅を訪ねます。

 晩夏の北海道の風に吹かれて、ホーム上にひとりポツンと立つ・・・、という状況を体験してきたいと思います。

⑦海に浮かぶ富士山へ
 宗谷本線は未乗車の路線なので、今回の旅行の中で、旭川〜稚内間を結ぶ宗谷本線に乗車しますが、せっかく日本最北端の駅・稚内駅にまで行くわけですから、そのまま引き返すのはちょっともったいないですよね。

 利尻島は、稚内港から約1時間40分でたどり着ける、名峰・利尻富士を抱える、面積約105km2の離島です。「せっかく稚内にまで行くのなら、利尻島か礼文島か、どちらかは訪れたい」と前々から思っていたため、今回、その夢が叶うこととなりました。

 周囲の長さは約62kmであり、やろうと思えば、レンタサイクルで一周し、日帰りで稚内に戻れなくもありませんが、9日という長丁場の旅行ですから、自転車を漕ぎすぎたせいで疲れた、とはなりたくありませんし、また、それで大汗をかきたくもありません。

 一方、今年の6月に、私は、自動車の運転免許を取得しました。そこで、ようやく運転免許も取得できたことだし・・・、ということで、レンタカーを借り、車で島を一周(観光)することとしました。実は、今回の旅行の中で一番楽しみにしていることであるというのは秘密です。

⑧期間限定のおもしろ列車
 北海道では、季節に合わせた様々な臨時列車が運転されます。臨時列車といっても、単なる定期列車の補完(輸送力増強)列車であれば、何の魅力もないかもしれませんが、定期列車の補完とは無縁のところで運転される臨時列車には、「乗りたい」と思わせる魅力があります。

 ワッカ号・ヌプリ号は、函館〜札幌間を、「山線」を経由して走る臨時特急列車です。下り札幌行きがワッカ号、上り函館行きがヌプリ号として走ります。このうちのヌプリ号に乗車します。

 フラノ紅葉エクスプレス号は、札幌〜富良野間を、滝川・根室本線経由で走る臨時特急列車です。普段は優等列車が走らない根室本線の滝川〜新得(富良野)間に、リゾート車両の特急列車が走ります。

 富良野・美瑛ノロッコ号は、富良野〜美瑛・旭川間で運転される臨時普通列車です。50系を改造した専用客車を使用し、景勝地では、その景色の観賞のために徐行運転を行います。

 今回の旅行では、魅力あふれる臨時列車たちにも乗車してきます。

さて、簡単にではありましたが、今年の夏の北海道旅行について、その特徴や見どころ(?)をご紹介しました。
このように「予告編」と銘打ち、旅の概要を先にお伝えするというのは初めての試みでありましたが、いかがでしたでしょうか。

私は常々、「公開が待ち遠しい」「早く見たい」と思っていただけるような旅行記を書き上げたい、と考えています。
この予告編をご覧になることで、今年の夏の北海道旅行の旅日記に対する期待を膨らませていただければ何よりです。

私も、なるべく早く旅日記を公開したいと考えていますが、まず実際に旅をしないことには何も始まりませんね。
私自身も、北の大地へ向けての旅立ちの日への期待を胸に抱きつつ、小遣い稼ぎに走ろうと思います(笑)
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