物凄い大雨です[①]。大小様々な雨粒が絶え間なく落ちてきて、700系の車体に打ち付けられています。写真ではちょっと伝わりにくいかもしれませんが、このときは、本当に大変なまでの大雨になっていました。
のぞみ17号が追い抜いていきます[③]。豪雨を切り裂いて走る16両編成のN700系は、雨のしぶきを煙のように立ち上らせながら、まるで白蛇が駆け抜けるかのように目の前から走り去っていきました。新幹線の通過シーンの迫力は、悪天候の日では2倍にも3倍にもなります。
・・・で、結局のところ、山陽本線はどうなっているのか? 福山駅の案内表示によると、「大雨のせいで三原〜白市間で運転見合わせ。運転再開の見込みは立っていない」とのことでした[⑤]。
長い旅ですから、どこかで遅延や運休に遭遇するかもしれないとは思っていましたが、その一方で、「今までの旅はなんだかんだでうまくいってきた」のも事実でした。こんなことになろうとは・・・。
「運転再開の見込みは立っていない」とのことですが、何よりも、まずこの大雨がやまないことには、運転再開の可能性は見えてきません。「ゲリラ豪雨かなんかで、実はもうやんだんじゃないのか」と思いながら駅前に出てみましたが、現実は厳しい[⑥] [⑦]。雨がやむ気配は一向にありません。まあ、三原以西では既に雨が上がっている、という可能性を信じるしかありませんね・・・。
さて、この後、私は広島まで山陽本線に乗車する予定ですが、いったいどのような行動をとるべきなのでしょうか?
1. 福山から広島まで新幹線に乗る(山陽本線がどうなるか全く読めない以上、これが一番「安全」ではある)。
2. 平常運転をしている三原まで山陽本線に乗り、そこから広島まで新幹線に乗る(未乗区間の福山〜三原間を乗車しつつ不通区間を回避)。
3. 三原まで山陽本線で移動し、そこで運転再開を待ち、広島まで山陽本線で乗り通す(福山〜広島間を予定通りに乗り潰せる)。
※新尾道、東広島は山陽本線と接続していないため、新幹線に乗る場合、不通区間を越える分「だけ」を新幹線に乗ることはできない。
福山駅3番線にやってきました[⑨]。私が選択したのは、3番の選択肢でした。やはり山陽本線の福山〜広島間の乗車を果たしたいですし、今後予定よりも遅い列車に乗ることになろうとも、宿に辿り着くことは可能であると判断したためです。とはいえ、目安程度の「●●時●●分運転再開予定です」などの情報すらなく、「運転再開見込みは立っていない」という状況のままにこの決断を下すのは、なかなかの勇気が要りました。
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