◆8月14日◆
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 日付は変わって8月14日です。昨日は敦賀に来ることだけで終わり、新たに乗車できた区間も、北陸新幹線の長野〜金沢間のみでした。乗車した列車も僅か2つで、もちろん旅は始まっていますが、実質的にも、そして気分的にも、本格的に旅が始まるのは今日からです。

 朝6:15ごろに敦賀駅にやってきました[①]。ビジネスホテルの朝食というものは、案外開始時刻が遅いもので、私の場合、出発(チェックアウト)時刻の都合上、往々にして食べそびれることがあるんですが、昨晩泊まった敦賀マンテンホテル駅前は、5:45から朝食を開始してくれるので、ホテルで朝食を食べることができました。世の中のビジネスホテルに、このような「早い時間帯からの朝食」がもっと広まってくれることを願います。

 今日はまず小浜線に乗車します。乗車するのは、6:29発の東舞鶴行きの普通列車です[②]。発車標の6が全角で、29が半角となっているところに強烈な違和感を覚えますが、まあ、いいでしょう。なお、1日が始まる前に予め宣言しておきますが、今日乗車する列車は、全て普通列車です。特急列車は一切登場しません。私の旅らしからぬ地味さですが、別にお金の問題ではなく、単純に乗ろうとしている路線に優等列車が全くないという・・・。

 1番線に停車している125系に乗車しましょう[③]。125系は1両編成しか存在していませんが、この6:29発の東舞鶴行きは、それを3つ連結した3両編成でした。長い編成であると言えるはずはありませんが、何せ両運転台の車両が3つ連なり、都合6か所の運転台があるという編成になっているわけですから、これはこれで、ある種の存在感があります。

 よく知られていることですが、125系は実は2つ扉であり、真ん中の扉は準備工事となっています[④]。奥の方に見える準備工事の扉は、「切り抜き」が入れてあるだけという状態です。準備工事の扉は、どうやら片開きの扉であるようですが、両端の扉は両開きとなっており、仮に準備工事の封印が解かれれば、1両の中で片開きと両開きの扉が混在するという、全国的にも珍しい車両となります(JR四国の6000系は片−両−片)。



















 6:29発の普通列車で小浜を目指します。終点の東舞鶴まで行かず、途中の小浜で下車するのは、敦賀から東舞鶴まで通しで乗車すると約2時間かかり、それだけの時間を普通列車に乗り続けるのは避けたいと思ったためです。途中の駅で一旦下車し、そして後から来た列車に再度乗車することで、乗車時間の平準化や気分転換を図ることが可能になります。

 敦賀を発車すると、ほどなくして敦賀車両センターの脇に至ります。ここには様々な車両が留置されていますが、その姿を確認することができた車両の中には、トワイライトエクスプレス色のEF81形もありました[③]。「特別なトワイライトエクスプレス」と称し、トワイライトエクスプレス号の24系を使用した団体列車が運転されていますが、今後は、この専用のEF81形の廃車も進んでいくのでしょう。

 6:51に到着するのは美浜です[④]。駅からそう遠くないところに海岸があるようですが、名前通りの美しい浜辺であるかというと、Googleのストリートビューを見る限り、浜辺自体はそこまで美しくはないように思われます。もっとも、海の眺めはきれいですが。みどりの窓口もある駅で、かつては急行列車も停車していたという、小浜線内における主要な駅の1つです。

 十村で列車交換を行います[⑤]。相手側の列車も125系です。小浜線は全ての列車が電車の125系で運転されており、国鉄型の車両は完全に排されているという、ローカル線でありながら、使用車両の水準が高い路線です。

 今のところ天気はイマイチですが、これはまた一段と低いところに雲がありますね[⑥]。坂の上の雲・・・、ほどには低くないですが、ちょっと森の中に分け入ってしまえば手が届いてしまいそうなほどに低い位置にあります。このようなものを目にすると、天気が悪いときに山間部の路線に乗れば、そのうち雲の中を列車で突っ切ることがあるのではないか・・・、などとついつい期待してしまいます。

 列車は新平野に到着しました[⑦]。わざわざ「新」という文字がついていますが、本流とも言える「平野駅」は、小浜線内にはありません。ホームのある側には住宅が見られますが、その反対側には田畑が広がるという駅で、非常に閑静な駅です。その次は東小浜であり、東小浜を発車すると、次の停車駅は小浜です[⑧]。7:36、列車は小浜線の中核駅である小浜に到着し、私はここで下車します[⑨]























 小浜駅にやってきました。1番線には敦賀行きの普通列車が停車していましたが、こちらも、先ほど私が乗車した東舞鶴行きと同じく、3両編成となっていました[②]。先ほどの東舞鶴行きは、結局、最後まで3両編成である必要性を感じない程度の乗車率でしたが、それは、高校などが夏休みであるということも影響しているのでしょう。この敦賀行きの乗車率はいかほどだったのでしょうか。

 現在、小浜線は通年普通列車しか走らない路線であり、非常に地味な路線となってしまっていますが、かつては、京都からの特急まいづる号が小浜まで延長運転でやってきていたことがありました。その延長運転は既に廃止されていますが、繁忙期のみの延長運転でさえ、乗車率はイマイチだったということなのでしょうか?小浜線に「彩り」を添える存在であったように思うんですが・・・。

 駅舎の前には、駅周辺の案内図が掲示されています[⑤]。案内図に描かれている小浜線の線路を東舞鶴方向へ辿っていくと、その線路は、やがて若狭湾に近づきました[⑥]。小浜線は若狭湾に近いところも走る路線であり、設定されている列車は地味ですが、海が見える区間があるという点では、車窓においては、比較的華やかさを備えている路線であるとも言えます。

 駅前からは2つの商店街が伸びています[⑦]。何かきちんとした目的があって小浜駅にやってきたわけではなく、単純に列車の乗り換えのためだけにやってきたので、特にしたいことはないんですが、次の列車までの約1時間をずっと駅の待合室で過ごすつもりもないので、駅前から伸びる商店街を進み、若狭湾の近くへ向かいたいと思います[⑧]

 このとき、実は道を間違えてしまった(海へ行くためには⑦番の写真の左側の商店街を進むが、右側を選んでしまった)んですが、これが幸いしました。右側の商店街を進んでいくと、やがて左手に公園が現れ、そこにC58形蒸気機関車が静態保存されていました[⑨]。静態保存されている車両というものは、往々にして屋根もなく雨ざらしであるということも多いようですが、このC58形は、屋根を得て、綺麗な状態で保存されていました[⑩]

 公園に静態保存されていた蒸気機関車が復活したという例もあるようですが、小浜線では、このC58形を復活させ、小浜線に走らせるというような計画はあるのでしょうか? 思い立ったらとりあえずGoogle検索を、ということで調べてみましたが、そのような計画はないようです。まあ、蒸気機関車も何でも復活させれば良いというものではなくて、運転される線区や期間を限定することによる「希少性」も必要ですからね。

 間違った道から正しい道へと移動し、若狭湾にやってきました[⑪]。曇っているがために、どことなく「綺麗な眺めだ」と言い切れないような思いがありますが、青空が広がっていれば、きっと「綺麗な眺めだ」と言うことができたことでしょう。若狭「湾」であるため、ここは即ち海というわけですが、逆に言えば、湾であるがために、その眺めは「一面の海」とはならず、陸続きの部分の山が見えます[⑫]

 次に乗る列車は、8:47発の東舞鶴行きです[⑬]。今度は終点の東舞鶴まで乗車します。


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