マークXを返却し、宮古駅へやってきました。宮古「市」というだけあって、街らしい街並みが広がります[①]。釜石も「市」でしたが、駅と市街地は離れていて、駅前からすぐに街並みが広がるという状況ではありませんでした。それと比較すると、宮古の場合は、駅が中心となって街が形成されていくため、釜石駅前よりも賑わいを感じます(特に人の数が多めか)。
JRの宮古駅とほぼ隣接して[②]、三陸鉄道の宮古駅が設置されています[③]。ちょっと見にくいですが、釜石駅と同様にネーミングライツによる愛称名が導入されていて、その名は「5きげんみやこ駅」。由来は、テレビ岩手のローカル情報番組、「5きげんテレビ」です。
JR側の駅舎の内部[④]。自動券売機が1台あり、その横の自動扉を開けると、みどりの窓口がありますが、宮古駅のみどりの窓口は、なぜか4:45という早朝から営業を始めており、大都会の駅よりもよほど早く開きます。自動券売機がなく、全ての切符を窓口で発行しなければならないというのであれば、宮古5:07発の盛岡行きという列車もありますし、分からなくもないのですが、現にそこに自動券売機はあるわけで・・・。
発着する列車が一切なく、何も表示しない釜石・花巻方面の発車標[⑤]。この状態のまま5年以上の歳月が経過しました。一方、茂市・盛岡方面、即ち、山田線の宮古〜盛岡間に関しては、営業ができているため、列車の発着があります。通電した発車標には、次に発車する列車の表示が。これから乗車するのは、15:53発の川内行きの普通列車です[⑥]。
・・・が、しかし、現在のところ、山田線の列車で宮古から盛岡へ行くことは不可能です。それは、2015年12月に発生した土砂災害の影響で、途中の上米内〜川内間が不通となってしまっているためです[⑦]。山田線は、盛岡〜上米内・川内〜宮古間でそれぞれ折り返し運転を実施し、山田線と共に盛岡〜宮古間を結ぶ路線バス、106急行バスへの振り替えが実施されています。
JRが直々に出している代行バスであれば、宮古〜盛岡間をバスで移動したとしても、それを山田線の乗車として認めるのにやぶさかではありませんが、いくらJRが認めた「振り替え」といっても、路線バスではちょっと・・・。そこで、今回は、「上米内〜川内間は飛ばすとしても、とりあえず、鉄道で動いている盛岡〜上米内・川内〜宮古は、きちんと鉄道で乗れ」という命令を自身に下しました。
そんなわけで、15:53発の川内行き(本当は盛岡行き)に乗り、ひとまず川内を目指します。駅の裏手には、工事資材や機材が置かれ、いかにも、これから何かを造るという雰囲気を漂わせていましたが、何を造るつもりなのかといえば、宮古市役所の新庁舎とのこと[⑨]。駅前にあるデパートに入居した石巻市役所のように、駅からすぐのところに行政の庁舎があれば、何かと便利なのは間違いなさそうです。
駅名標を見ると、不通区間側の隣駅、「そけい」は、テープなどで隠されず、そのまま表示されていました[⑩]。三陸鉄道へ移管されるとはいえ、釜石〜宮古間は、鉄路での復旧が約束されました。「そけい」を隠していないところを見ると、まもなく訪れる復活のときが待ち遠しくなりそうです。
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