Page:23

※各画像はクリックすると拡大します。












 タクシーで弘前駅に戻ってきました。循環バスならば200円で弘前公園と駅とを往復できたところを、往復とも930円のタクシーを利用してしまいましたから、その往復にかかった費用は、合計1860円。ええ、もう凄く馬鹿馬鹿しい。

 次に乗るのは、弘前10:42発の特急つがる1号です[①]。1日に3往復しかない貴重なつがる号のうちの下りの1本となります。あけぼの号があった頃なら、立ち席特急券で下りあけぼの号に乗るという行動をとることもできましたが、その弘前発は9:15だった(定期列車時代末期)ので、「弘前公園での観光を済ませてから乗る」には、さすがに時間的に早すぎる感は否めませんね。

 つがる1号は弘前10:42発ですが、少々遅れて10:45頃にやってきました[②]。奥羽本線というと、主要幹線であるような印象を抱くかもしれませんが、複線化は全線を通じて部分的にしか行われていませんから、まあ遅れは出やすいでしょう。また、最高速度については、秋田〜青森間は95km/hに抑えられていて、これは優等列車が全くない新庄〜大曲間と同じ速度です。

 自由席に乗車しましたが、乗車率は50%弱くらいといったところだったでしょうか[③]。「乗っていない」という程ではなかったですが、窓側の座席を確保するのに苦労することはありませんでした。これから新青森まで約30分乗車します。

 特急つがる号で新青森へ行き、新青森からは新幹線で八戸へ移動することになっていますが、そのために用意した切符はこちら[④]。つがる号は乗継割引の適用対象であるため、その適用はきっちりと行っておきます。また、新青森〜八戸間は、新幹線特急券を通しで購入すると1840円(特定)ですが、七戸十和田で分けると860+860で1720円になるので、きちんと分けるようにしておきます。

 つがる号は、全列車が弘前〜新青森間をノンストップで走り抜けます。2018年3月のダイヤ改正から浪岡駅への停車が復活する(以前は停車駅だったが、東北新幹線新青森開業時に通過駅化)ようなので、この区間の「無停車で走破」は、今だからこそできる体験でした。新青森のひとつ手前の津軽新城を通過すると、新青森はすぐそこなので、降りる準備をしておきます[⑤]

 そして弘前から30分弱ほどで新青森に着きました[⑥] [⑦]。新幹線との乗り換え駅ということで、新幹線に乗り換えるためにここで降りる人は結構いるわけですが、新青森〜青森間は乗車券のみで特急の自由席に乗れる特例があり、この区間では新幹線接続のリレー列車の役割も担うため、新青森から乗る人も多いです。E751系は全車1ドアのため、ちょっと乗り降りに時間がかかります。












 上りの発車標を見てみると、「快速 11:28 弘前」という列車がありました[①]。はて、こんな列車などあっただろうか、と思って後で調べてみたところ、青森〜弘前間には、リゾートしらかみ号ではない名もなき快速列車が、1日に下り2本、上り1本のみがそれぞれ運転されているようです。つまり、これは1日に1本しか運転されない、その上りの快速列車だということです。貴重なものを見られましたね。

 次の下りの新幹線は、11:21発の新函館北斗行きのはやぶさ5号です[②]。はやぶさ5号は、東京を出ると大宮・仙台・盛岡・新青森にだけ停まる、東京〜新函館北斗間を4時間2分で走る、同区間の最速列車のうちのひとつです。意図したのではなく、あくまでも偶然だと思いますが、つがる1号と絶妙な待ち時間で接続していて、秋田方面から北海道方面への速達コンビを組んでいます。

 今からまた北海道に戻るわけはないので、私が乗るのは上り方面の列車です。次に乗車するのは、11:32発のはやて354号で、繁忙期に運転される臨時列車です[③]。「臨時のはやて号」ではありますが、新青森〜盛岡間の途中停車駅は八戸のみであるため、対盛岡・仙台はもちろん、対東京等でも、新青森〜盛岡間が各駅停車となるような、停車駅が多いはやぶさ号よりも速く走ります。

 「新幹線で東京へ。 『はやぶさ』320km運転」[④]。これから乗るはやて号は、一部のはやぶさ号よりも所要時間が短いわけですが、それでも「はやて」です。では、「はやぶさ」とは何なのか? その定義は、最も簡潔に整理すると、つまるところ次のようになります。「少なくともE5系を使用し、その運転区間・停車駅に関わらず、320km/hでの運転を実施する列車」。

 ですから、例えはやぶさ号より速いとしても、320km/h運転を行わなければ、それは「はやぶさ」にはなりません。逆に言えば、320km/hで走るE5系でさえあれば、何でも「はやぶさ」であるため、例え仙台〜新青森間が各駅停車であろうとも(はやぶさ95号・96号)、それは「はやぶさ」であり、仙台〜盛岡間では特別料金が加算されます。

 320km/hで走るとしても、各駅に停車するようでは所要時間はかかりますし、ご自慢の320km/hというトップスピードを維持して走れる時間もほとんどないでしょう。速い遅いに関係なく、320km/h運転をするかどうかを「はやぶさ」の定義とするのは、「320km/hを一瞬でも体験できて気持ちいいかどうか」という気分の問題で決めるようなもので、私はいささか不適当だと思いますが・・・。

 駅名標を見てみると、そこには「奥津軽いまべつ」の文字がありました[⑤]。北海道新幹線が開業してから1年半以上が経過したので、「奥津軽いまべつ」が加えられた駅名標も、そろそろ板についてきたころでしょうか。そして、実は北海道新幹線開業直後の状態からは、ある変化が起こっています。それは、当時はなかった中国語と朝鮮語の表記が加えられたことです。

 今日は3連休の最終日ということで、多くの上りの臨時列車が運転されます。例えば、この写真の発車標に写っているはやて354号(これから乗りますね)と356号は、まさに多客対応の臨時列車です[⑥]。このほかにも、今日は、はやて352号、はやぶさ54号・56号・58号・60号・62号・64号・68号など、多数の上りの新幹線列車が追加で運転されることになっています。

 ちなみに、後でJTB時刻表11月号を見ながらこの旅日記を書いていて気が付いたのですが、同号を見ると、はやて356号は「11月4・25・26日・1月2日→4日運転」とされていて、11月5日は運転日に入っていませんでした。一方、JR東日本から事前に出された秋の臨時列車についてのプレスリリースでは、はやて356号の運転日は「11/4. 5. 26」となっています。まさか5日と25日を取り違えた?

 「もしかしたら訂正欄にあるかな」と思いましたが、同号の訂正ページにはやて356号についての言及はなく、また、JTBパブリッシングのサイトにも、それを訂正する旨の発表はありませんでした。「11月5日に駅に行ったらはやて356号があった」は無問題ですが、「はやて356号に乗ろうと思って11月25日に駅に行ったら、その運転がなかった」などとなれば、はっきり言って笑えません。












 はやて354号はE2系で運転されます[①]。現在、はやて号を次々とはやぶさ号に格上げしているJR東日本ですが、八戸・盛岡・仙台・大宮・上野と走る臨時列車をはやて号にしているのは、臨時列車に宛がえるE5系の数がまだ十分でなく、運用に余裕のあるE2系を使わざるを得ないからか。ただし、臨時はやて号は、毎日E2系ということはなく、E5系での運転となる日もあります(「はやぶさ」にはならない)。

 「今日は連休の最終日。さすがに混んでいるか・・・?」と訝しみながら乗り込みましたが、拍子抜けするほどのガラガラっぷり[②]。今日は多数の上りの臨時列車が運転されますが、まあ、その全てが新青森や八戸からの乗車を当て込んで運転するわけではなく、盛岡や仙台からの需要への対応が主眼で、それを半ば延長する形で新青森始発にしているという側面はあるのでしょう。

 列車は定刻で新青森を発車しました[③]。「今日は朝のうちは雨だが、じきに上がり、昼からは晴れる」と聞いていますが、雨こそ上がっているものの、空はまだ雲がとれていません。新青森を発車し、260km/hに乗った列車は、新函館北斗行きのはやぶさ11号(最速便)とすれ違い[④]、それからほぼ間髪を入れずに、七戸十和田を通過しました[⑤]

 同じ青森県でも、その間に奥羽山脈を挟んでいるために、青森と八戸では、だいぶ気候が違います。特に冬の場合は、新青森では大雪だったのに、八戸ではすっかり晴れていた、ということもあります。そこで、「新青森は曇っているが、八戸は晴れているということも・・・」という淡い期待を抱いていたのですが・・・、結局、八戸も「雲の隙間から日差しが来ている」という程度でした[⑥]

 新青森から23分で八戸に到着しました[⑦]。今日運転される上りの臨時列車は、いずれも八戸に停車するので、八戸駅の利用者も、その大増発の恩恵を受けることができます。八戸を通過するのは、定期のはやぶさ5・11・30・34号のみです。


TOP                    10  11  12  13  14  15  16  17  18  19
20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35


DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ