◆2月23日◆
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 おはようございます。日付は変わって、今日は2月23日です。2月7日に羽田空港を発って沖縄へ行って以来、既に2週間以上が経過していますが、今回の旅は、まだ終わっていません。そうです、まだ終わっていないのです。しかし、全くもって「終わりが見えていない」のかというと、実は、そうでもありません。今日はついに北海道に入り、長万部まで行きます。つまり、明日はいよいよ札幌です。

 平日金曜日・朝の盛岡市内の様子[①]。今日は出発が遅く、盛岡9:54発のこまち3号が、最初の列車です。そのため、起床も遅く、この写真は8:15に撮影しています。通勤の人々なのか、道路を歩く人は、比較的多いように思われました。

 ホテルの最上階にある朝食会場へ行くと・・・、そこからは、岩手山の素晴らしい眺めが見られました[②]。当ホテルは14階建てで、盛岡市内においても、大きな建築物に入ります。そのため、食堂からも、他の建物に遮られることなく、岩手山がスッキリと見通せました。これは、このホテルのひとつのウリというか、特徴でもあると思ったのですが、新しいホテルにも継承されるでしょうか・・・?

 チェックアウトを済ませ、駅にやってきました。12番線には、上りのE2系が停車していました[④]。E2系の定期運用範囲は狭まり、2019年3月のダイヤ改正以降、東北新幹線においては、それは既に仙台以南に縮小されています。よって、このときは何の気なしに眺めていた「盛岡駅でのE2系」という光景も、日常的なものとしては、もはや過去帳入りしています。

 盛岡〜秋田間でこまち号に乗る・・・。厳密にいえば、それは”在来線特急のこまち号”に乗車するということになりますが、列車そのものは、当然、新幹線ホームから発車します。そのため、在来線の列車に乗るにも関わらず、新幹線改札口を抜けて、高架線上に設けられた新幹線ホームにやってくるという、少々不思議なことをやっていることになります[⑤]

 こまち3号に乗車します[⑥]。こまち3号よりも早くに乗れる便としては、盛岡7:58発のこまち95号(仙台始発)、同8:48発のこまち1号(東京始発)がありますが、そのいずれに乗ったとしても、秋田で乗り継ぐ列車は同じになるので、今回はこまち3号への乗車としています(秋田であまりにも長い待ち時間ができたところで・・・)。

 さて、こまち号がやってきました。早速乗り込むこととしましょう[⑦]



















 盛岡を発車します[②]。若干の雲は出ていますが、決して天気は悪くありません。福島駅では、新幹線から分岐したアプローチ線が、高架線を駆け下りて地上の奥羽本線に合流しますが、秋田駅では、地上ホームからの在来線(標準軌の奥羽本線)が、高架のアプローチ線のところまで上がってきて合流する、という構造をとっています。

 市街地から離れ、田園地帯を進みます[③]。ここまで320km/hで走ってきたE6系も、この先は130km/hという”非常にゆっくりとした”速度で走ります(もっとも、線形の都合上、どれだけの区間でそれを出せているのか・・・)。車内からは分かりませんが、外から見れば、超流線型をした「いかにも速そうな新幹線」が単線の在来線をのんびりと走っている様は、ちょっと面白いかもしれません。

 雫石を通過します[④]。雫石は、こまち号の停車駅に選定されていますが、1日に4往復しか停車しません。1日の乗車人員でいえば、田沢湖や角館よりも多いのですが、どうも扱いは良くないようです。まあ、盛岡から3駅目で、盛岡〜雫石間は、普通列車もまずまずあるので、盛岡〜雫石間は盛岡乗り換えの在来線移動になってもそう不便ではない、という判断がなされているのでしょう。

 赤渕を過ぎると、峠越えの区間に入ります[⑤]。米沢〜福島間の峠越え区間は、曲がりなりにも途中駅がありましたが、こちらは、赤渕〜田沢湖間18.1kmの間には、駅はありません。ここを越える旅客流動は少なく、赤渕(盛岡)〜田沢湖間を走る普通列車は、1日に4往復しか設定されていません。また、赤渕折り返しの列車もあります。

 赤渕〜田沢湖間に駅はありませんが、信号場は2つ設置されています。大地沢信号場と、志度内信号場です[⑥] [⑦]。列車は志度内信号場に運転停車をし、上り列車との行き違いを行いました。ただでさえ峠の方にあり、その上除雪という除雪など行うはずもないため、信号場の周辺は、それはもうとてつもない積雪がありました。

 田沢湖に着きました[⑧] [⑨]。田沢湖観光の玄関口となる駅で、こちらも雪がよく積もっています。一度、紅葉の季節に田沢湖を訪れ、観光したことがあります。冬には、秋とはまた違った田沢湖が・・・と想像しますが、湖を運行する遊覧船は、4月下旬〜11月上旬までの運航となっていて、遊覧船から銀世界の田沢湖を味わうことは、非常に難しいようです。

 広大な雪原が車窓に広がります[⑪]。ここを意味もなく全力疾走してみたら間違いなく面白いだろう、と思います。結局、雪というのは不思議なもので、大人になっても、なんだか子供心をくすぐってきますよね。接するとわくわくする、というのか。関東に住んでいることによる物珍しさゆえ、というところもありますが、雪は、我々を童心に返してくれます。

 豪雪によって銀世界に染め上げられた世界に、1条の線[⑫]。車同士のすれ違いは難しいと思われるような、細くて小さな道ではありますが、除雪がきっちりと行き届いているようで、路面の雪は僅かです。冬期になると、農道クラスの小さな道は、除雪が行われなかったり、それと交わる踏切が閉鎖されたりすることがありますが、この道は生きています。

 大曲に到着しました[⑬]。列車はここで進行方向を変え、これは新幹線(一応、こう言っておきます)で唯一のスイッチバックとなります。いわゆる秋田新幹線の建設にあたっては、北上線経由とする案もあり、この場合、主要都市の横手を通れたり、大曲での進行方向の転換が不要になったりする、といった利点がありましたが、最終的に現在の形に落ち着いています。

 進行方向が変わるということで、座席を回転させたかったのですが、どうも車内がそういう雰囲気ではなかったので、結局、”逆向き”のまま秋田まで行くことにしました[⑭]。車内がもっとガラガラだったり、私の前後の席に誰もいなければ、迷うことなく座席を回転させるのですが、残念ながら、そうはなりませんでした。

 東京行きの列車の場合、秋田駅を発車する時点で、座席は逆向きにセットされています(大曲〜東京間で正面向きになる)。大曲〜秋田間は、せいぜい30分ちょっとですし、「最初から逆向きになっている座席」の件もあって、この区間では、座席の向きはそのままにしておく、というのが、暗黙の了解になっているのかもしれません。


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