◆2月8日◆
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 旅は2日目です。今日は、移動という移動は、飛行機に乗って長崎へ向かうだけで終わります。「各都道府県を巡るための乗車券は、なるべく一筆書きになるように・・・」と定めた以上、乗車券の起点は長崎駅となるわけですが、那覇〜長崎を結ぶ空路は、1日に1往復しかありません(あるだけ良いと思うべきなのか?)。というわけで、今日はまずそれまでの”時間潰し”から。

 さすがは超車社会の沖縄というべきか、ホテルの前の幹線道路も、非常に多くの車が行き交っています[①] [②]。語弊があることを承知で言いますが、路線バスは昔からあったことでしょうけれども、例えばゆいレールは2003年の開業ですし、そもそも、沖縄(那覇)においては、公共交通機関を使うという文化自体があまりないのかもしれません。

 那覇発長崎行きの飛行機は、那覇空港15:20発です。それまでどうやって時間を潰すか・・・? 1日を通して沖縄観光ができるというほどでもなければ、午前中くらいしか時間がない、というほどでもない、中途半端な持ち時間。この微妙な持ち時間をどう使うべきか。考えることは様々にありましたが、今回、私は、まず港の方にやってきました[④]

 今回の旅では、沖縄でそれなりの時間があるということで、私は、水中観光船に乗ってみることにしました[⑥]。もちろん、”水中”とはいっても、潜水艦ではないので、展望船室が下にせり下がる、という程度ではありますが。今回乗る水中観光船は、泊港という港から出航するものであり、その最寄り駅は、昨晩下車した美栄橋駅。県庁前ではなく、美栄橋を選んだのには、このような理由があったんです[⑦] [⑧]

 泊港は、水中観光船のみならず、離島を目指すためのフェリーの発着拠点にもなっていて、水中観光船に乗船するまでの間にも、粟国村や渡嘉敷村に行くフェリーを見ることができました[⑨] [⑩] [⑪]



















 沖縄で水中観光船を営む会社は複数ありますが、今回利用したのは、株式会社マリン観光開発の「水中観光船マリンスター」でした。10:15頃に港を出発したフェリーは、那覇の市街地を離れて、一路大海へ[②] [④]。陸路による物流が成り立たない(本島内相互は除く)沖縄では、海運は重要な物流手段であり、港にはガントリークレーンが控えています[⑤]

 「水中観光船」とは言ったものの、先にも申しあげたとおり、さすがに潜水艦に乗れるわけではありません。乗船したものは、あくまでもフェリーです。では、いったいどのように”海中を観光”するというのか? その秘訣は客室にあり、マリンスターに備えられている客室は、本体よりも下にせり下がる構造になっていて、洋上で客室を降下させようというわけです[⑥]

 客室を降下させる位置に近づくと、乗船客は客室に入るように指示されます。そして、フジツボを眺めさせられながら(笑)、客室がじわりじわりと下へ降りていくと[⑦]、その先には、沖縄の青い海の海中が広がっています[⑧]。絵を描くときは、人々はつい海を青色で描きますが、水の色が本当に青い海というのは、そうそう出会えるものではありません[⑨]

 船体そのものはきちんと海に浮かんでいるものの、船体中央に設けられた客室は海中に入っているため、窓越しに見える景色は、沖縄の海そのものです[⑩]。2月という微妙な時期であるため、海の綺麗さはイマイチですが、船長(案内役)によると、夏は日差しが強く、海中の珊瑚もキラキラと輝いて絶景なのだとか[⑪]

 もはや乗るべき路線もなく、観光が中心の旅に転換することも悪くないと思い始めている私ですが、今回の旅は、結果的に、ほぼ”乗り鉄”がメインの旅となりました。観光らしい観光は、沖縄と北海道(47都道府県目で札幌に着いた後の”延長戦”で観光をする)くらいにしか設定されていません。数少ないこの観光時間は、みっちりと堪能しておきましょう[⑫] [⑭]。  












 朝からイマイチであった天候も、航海を終えて港に戻ってくるころには、ところどころ青空が見られるくらいに回復していました[①]。今日はこのように穏やかな天気ですが、マリンスターのスタッフに聞いたところによると、一昨日・3日前(2月5日・2月6日)は海もしけていて、船上で嘔吐してしまう客が2人や3人はいたとか。

 そろそろお昼時ですが、どこで昼食を食べましょうか。ちょっと調べてみたところ、沖縄県庁には、一般の観光客にも開放されている食堂があるとのことだったので、是非そこで食べることにしましょう。泊港から沖縄県庁まではさほど離れておらず、徒歩でも問題なく行けます[③]

 ビルが立ち並び、その間をモノレールが通過している様子は、まさに都市の眺めそのもの[④]。ゆいレールにも「県庁前」という駅があるため、空港から直接県庁を訪問しようと思ったときも、そのアクセス性は良好です。ところで、ゆいレールといえば、昨日も触れたことですが・・・、いい加減に3両編成に増結してもらわないと・・・(ただ、この写真からも分かるように、ホームそのものは、3両分の長さは既にあります)。

 沖縄県庁のすぐ近くに、沖縄県で最も有名な観光地のひとつ・国際通りがあります[⑤]。当然、多くの観光客がここを訪れるとともに、このあたりは、那覇市随一の繁華街です。そのため、ド平日の真っ昼間でも、この付近は多くの人が行き交っていて、活気に満ちています[⑥]

 そんな国際通りを見下ろすかのように鎮座しているのが沖縄県庁です[⑦]。見た目にもかなり大きな建物ですが、どちらかというと”横に広い”という印象を受けます。その高さは71.7mとなっているものの、沖縄県で最も高い建築物は、おもろまちにある高層マンション「RYU:X TOWER(リュークス・タワー)」の104.8mであり、県庁舎は、県内で最も高い建築物というわけではありません。

 今回は、各都道府県の代表駅への下車をもってその都道府県を訪れたことにする、というルールを定めていますが、当初は、「各都道府県庁舎への訪問をもって〜」とする予定でした。しかし、都道府県庁舎というものは、必ずしも中心駅のすぐ近くにあるものではなく、いざ訪れようと思うと、それだけで結構な時間を消費してしまいます。

 47都道府県を鉄道で縦断するだけでも、相当な時間と費用がかかるというのに、そこに都道府県庁巡りを加えたら、いったいいくらの日数と費用がプラスになるというのか? それに、都道府県庁は、往々にして路線バスがアクセス手段であるものの、分かる人には分かると思いますが、地場の路線バスの乗り場やダイヤを調べるのって、結構メンドーなんですよね・・・。

 そのようなこともあって、結局、都道府県庁巡りは放棄しましたが、沖縄では時間的余裕があり、またアクセスが不便ではなかったため、このように県庁を訪れることができました。


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