Page:71

※各画像はクリックすると拡大します。


















 富山に到着しました[①]。北陸新幹線が開通したことで、富山駅を含む北陸本線の区間は、第三セクターに経営分離されましたが、これにより、富山駅は、全国の都道府県代表駅で唯一、JRの在来線幹線が通らない駅となりました。

 現在のダイヤでは、日中に定期のかがやき号はありませんが、11時台を除く、富山発10〜15時台の各時間帯には、それぞれ臨時のかがやき号のスジが用意されています。今日は日曜日ということで、臨時のかがやき号の運転があるようです[②]。需要予測の結果と言えばそれまでですが、日中でも、はくたか号とかがやき号を1時間おきに交互に出す、30分ヘッドくらいの本数は欲しいものです。

 北陸新幹線富山駅は、2面4線の構造で、通過線はありません[③]。近頃の潮流に乗ってか、ホームドアも最初から設置されています。その拠点性の高さと駅の前後の線形を踏まえれば、富山を通過する列車が設定されることは、まずありえないでしょう。

 2018年2月の時点で、在来線ホームは、あいの風とやま鉄道の下り線を除く各ホームが、高架化を完了していました[④]。私が初めて富山で下車したのは、2011年12月のことで、私はそこから青森行きの日本海号に乗車しました。当時はまだ完全な地上駅で、どことなく古びた感じも残っていたのですが・・・、新幹線の存在も含め、生まれ変わってしまいました。

 その後、2015年2月にちょっとした私用で再度富山に行ったのですが、そのときも、まだ新幹線は開業前であり、各ホームも地上にありました。それを最後に、富山駅の印象が更新されていない私にとっては、もう何が何だか・・・[⑤] [⑥]。駅構内にある案内標示に従ってヨタヨタと出口を目指す様は、まさに旅慣れていない県外人のソレ。

 駅の一部が高架化されたことによって、路面電車がその高架下に入ってこられるようになりました[⑦]。富山市内の路面電車は、駅の南方に路線を持つ富山地方鉄道のものと、駅の北方に路線を持つ富山ライトレールのものと、2つが存在していますが、2020年3月に、南北それぞれの路線が高架下で接続され、一体的な運行が開始される予定となっています。

 南口の駅舎は、新幹線の高架の躯体と一体化しています[⑧] [⑨]。高架下に造られた空間は、明るく開放的であり、県都の玄関口にふさわしいものとなっています。JR西日本の在来線は、高山本線が残っていますが、在来線ホームの管轄は、あいの風とやま鉄道に移管されているので、高山本線を利用する場合でも、同社の改札口を通ることになります。

 南口駅前の様子[⑩] [⑪]。このときの大雪で、富山市では、2月13日に84cmの積雪を記録したとのことですが、その後だいぶ融けたのか、つい5日前にそれほどの数値が記録されていたというようには、あまり思えませんでした。

 市街地を走ってきた路面電車が、富山駅の高架下に入ります[⑫]。そしてその路面電車は、本当に駅の高架下に収まります[⑬]。新幹線・在来線と直結しているという利便性はもちろんのことですが、高架が大きな屋根を兼ねるので、雨や雪に濡れにくくなるということも、この形態を採用したメリットとしてもたらされています。


















 駅前に積もっている雪[①]。後から記録を掘り返してみたところ、この日の富山市の最高気温は3.1度で、”高くもなく、低くもなく”というところでしたが、やはり陽射しが出ているということが大きいのか、だいぶ融雪が進んでいるように感じられました。ご存知の通り、雪への陽射しの照り返しというのはなかなか強烈なもので、体感的にはかなり暑かったです。

 路面電車が通過するところを、歩行者が横断することもできるようになっていますが、踏切の警報機はありません[②]。列車は低速で走行しますし、その接近は「見れば分かる」ことは間違いないのですが、よくよく冷静に考えてみると、ちょっと不思議でもあります。歩行者のみの通行帯なら、ちょっとした警報機があっても良いような気も。

 新幹線が開通し、見違えるように立派になった富山駅[③] [④]。新幹線が開通する以前の仮駅舎の頃は、とても県庁所在地の代表駅とは思えないような雰囲気(”仮”駅舎というのは、そういうものですが)でしたが、まあ本当に逞しく(?)なったもので・・・。ガラス越しには、停車する新幹線が見えますが、富山駅の新幹線の高架は、やや低めなので、それが大きく見えます。

 南口側に展開される市街地[⑥] [⑦]。見ての通り、送電用の電柱は見当たりませんが(埋設が済んだのでしょうか?)、その分、路面電車の架線が目立ってしまっています。地下鉄で採用されている第三軌条方式や、蓄電池方式を採用すれば、路面電車のある街並みは、より一層美しく・・・と思うのですが、特に前者だと、いかにして歩行者や車への”誤爆”を防ぐかが問題となります。

 富山地方鉄道は、高速バスの運営事業者でもあります[⑨]。富山からも、全国各地へ向けてバスが運行されていて、金沢行きという便もあります。九州新幹線が全線開業した後、新幹線のあまりの高さや不便さ(かつての在来線の主要駅に停まらない)のために、博多〜熊本間のバス需要が高まったそうですが、金沢〜富山ではどのような状況になっているのでしょうか?

 駅のコンビニの入り口に置かれたマットに、E7系/W7系の姿が描かれています[⑩]。本当にどうでもいい話ではあるのですが、E5系/H5系は、帯色で判別ができますが、E7系/W7系はそれができないので、「E7系が(W7系が)描かれています」と、片一方で言い切ることができないのですよね。だから、ああやって併記するしかないのです・・・。

 ここからは高山本線に乗車します。ということで、在来線のホームにやってきました[⑪]。向こうに見えているのは、高山本線の特急ひだ号です。”高山本線の列車は、主に切り欠きホームを使用する”という原則は、私が知っている地上駅時代の頃から変わっておらず、高架駅になっても同じです。ちょっと懐かしい感じがありますね。

 在来線ホームの駅名標[⑫]。管轄があいの風とやま鉄道になったので、駅名標のデザインも、それに基づいています。JR西日本様式のものは、在来線では見られなくなりました。高山本線の隣の駅は、西富山です。

 13:02発の特急ひだ14号に乗車します[⑬]。北陸新幹線が開業したことによって、北陸本線を走っていた各種特急列車は、一斉に失われてしまいました(金沢ではたくさん残っていますね)。しかし、まだひだ号が残っています。これがあることで、「富山駅から在来線特急が全滅した」という事態は、回避されました。












 特急ひだ号は、JR東海のキハ85系で運転されています[①]。富山発名古屋行きの便です。先ほどの金沢駅と同様に、富山駅構内にも、積雪を防ぐための消雪設備が設けられているようであり、キハ85系の行く手では、水が撒かれていました[②]

 富山を発車して神通川を渡ると、あいの風とやま鉄道線と分かれ、非電化の高山本線を進んでいきます[④]。この西富山駅の駅名標にある「ふちゅううさか」の様子は、若干不自然です。婦中鵜坂は、2008年3月に、”3年間のみ開設する”臨時駅として誕生し、その後、2014年3月に常設駅となりました。それでも、駅名標は作り変えず、シール貼りのままというわけですね。

 ”雪原”と呼ぶにふさわしい、美しい眺めの中を進んでいきます[⑤]。正直、今のこの景色でも、十分に絶景であると思っているのですが[⑥]、本州でも指折りの豪雪路線として知られる高山本線の”本領”は、富山寄りの区間では、まだまだ発揮されません。この先に、その白き銀世界が織り成す、これを容易く凌駕する眺めが待っているはずです。

 速星に到着しました[⑦]。一部の特急列車が停車します。富山〜猪谷間のJR西日本管轄区間にある途中駅で、特急ひだ号が停車するのは、速星が唯一です。1日に1往復のみ、速星を始終着とする列車も設定されています。


TOP                    10  11  12  13  14  15  16  17  18  19
20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34
35  36  37  38  39  40  41  42  43  44  45  46  47  48  49  50
51  52  53  54  55  56  57  58  59  60  61  62  63  64  65
66  67  68  69  70  71  72  73  74  75  76  77  78  79  80  81
82  83  84  85  86  87  88  89  90  91  92  93  94  95  96
97  98  99  100  101  102  103  104  105  106  107  108  109
110  111  112  113  114  115  116


DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ