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 茅ヶ崎駅です[①]。東海道本線と接続しています。相模線の発車時刻表を見ていて興味深いことは、早朝4時台に2本も列車が設定されているという点です[②]。1本だけ極端に早い時間帯に設定されているのは、それほどおかしくもないことですが、4:42発に次いで17分で4:59発が出ているというのは、面白い話といえます。早朝に橋本方面への需要があるわけですね。

 3・4番線は東海道本線のホームです。しかし、日中の時間帯は、柵が降りていて立ち入ることができません[③]。このホームは、東海道貨物線に設置された、朝と夜に運転されるライナー列車専用のホームです。そのため、日中は発着する列車がなく、立ち入ることができないというわけです。ゆえに、ライナー列車が走らない土曜・休日は、全く使われないホームでもあります。

 ライナー券専用の券売機[⑤]。当日朝の分を購入できるのはもちろんのこと、翌日に運転される分を前売りとして購入することも可能です。明日運転される上り列車の発売状況を見てみると、いずれの列車も、まだ余裕があるようです[⑥]。上り列車では、1か月分をまとめて売る「ライナーセット券」があるので、その分を除いた数が販売されます。

 茅ヶ崎駅の様子[⑦] [⑧]。実は、1度だけ、私は茅ケ崎で宿泊したことがあります。といっても、それは旅のためではなく、上りのサンライズ瀬戸・出雲号を撮影したかったため。某有名撮影地に行くためには、家から出るのでは間に合わないので、茅ケ崎に前乗りしました。もっとも、最寄り駅は藤沢だったので、茅ケ崎〜藤沢を移動したのですが(藤沢のホテルはいっぱいだった)。

 相模線を経由することにより、経路重複を起こすことなく横浜駅に向かうことができます(もし、横浜線と京浜東北線で横浜駅に向かっていたら・・・、アウトでした)。ここからは、11:44発の東海道本線の列車に乗って、横浜を目指します[⑩]。横浜までは、湘南新宿ラインの列車も選択肢に入るので(毎時2本)、それに乗っても構いません。

 藤沢駅に到着[⑪]。ライナー列車が停車する駅のうち、茅ケ崎と藤沢は、貨物線上にそれ専用のホームを設けました。これにより、線路容量的に東海道本線を走らせることができず、東海道貨物線を走らせざるを得ない列車でも、平塚以東の過密区間で客扱いをすることができます。貨物線は、小田原から始まり、東戸塚付近まで、旅客線の隣を走ります[⑫]

 相鉄線の駅が左側に見えると、まもなく横浜です[⑬]。12:11、列車は横浜に到着しました[⑭]
















 神奈川県の代表駅、横浜駅[①]。利用客数は、日本でも有数の多さを誇ります。しかし、意外にも、定期列車においては、横浜を始終着とする列車の設定はないほか、通勤快速やライナー列車には通過されてしまいます。

 横浜駅ホーム[②]。9・10番線は、いわゆる横須賀線と湘南新宿ラインのホームで、7・8番線と5・6番線が、2面4線の東海道本線ホームです。東海道本線で緩急接続や通過待ちが可能な駅は少なく、東京を出ると、品川・横浜・大船・平塚・小田原・・・しかありません。川崎や藤沢といった駅でも、1面2線しかないようです(川崎は、ホーム拡幅ではなく、2面3線化をすべきだったと考えます)。

 駅が開業して以来、工事が行われていなかったときはないという、”日本のサグラダファミリア”横浜駅の外観[④]。こちらは東口で、裏手側に当たる方。人通りはそれほど多くなく、”横浜駅という割には”、比較的ひっそりとしている感じがあります。その代わり、自動車が通行する音は、ひっきりなしに聞こえます。駅の東側には、首都高速道路が通っているためです[⑤] [⑥]

 「北陸新幹線で金沢・富山へ」[⑦]。2018年2月の時点で、北陸新幹線の金沢開業からは、もう3年ほどが経過しようとしているのですが、まだ北陸新幹線の宣伝をしていました。その隣には、時を同じくして開業した、上野東京ラインの宣伝も。もうそろそろいいのではないでしょうか? ま、それをいうと、各駅では、いまだに「湘南新宿ラインで渋谷・新宿・池袋へ一本!」といったものを見かけるのですが。

 2018年3月のダイヤ改正で、総武快速線・成田線を走る空港行きの直通列車、「エアポート成田号」は、その愛称を消され、無名の普通列車となりました[⑧]。よって、これは、今では見られないものとなりました。空港へ行く列車であることを示すために、英語表示には、飛行機の絵が付きますが、これは現在でも継続されています[⑨]

 さて、私はというと、エアポート成田号ではなく、東海道本線に乗車します[⑩]。横浜から26分で東京に到着しました[⑪]。以前なら、ここ東京が途中駅であるはずなどなかったのですが、上野東京ラインの開業により、この列車も、東京は単なる途中駅のひとつとしています。
















 日本にはいくつもの鉄道駅がありますが、その頂点ともいうべき存在は、やはり東京駅でしょう[①]。日本の首都の中心となる駅であり、それは時として、日本という国そのものを代表する駅にもなります。かなり極端な言い方をすれば、鉄道の世界における、国家の顔でもあるわけです。杓子定規には「新宿が東京都の代表駅」となりますが、東京で降りないわけにはいきません。

 正面玄関である丸の内南口へ出てみることにしましょう[②]。改札口を出たその瞬間から、そこは、普通の鉄道駅とは異なる荘厳な雰囲気に包まれています[③]。復原工事前は三角屋根でごまかし、内側も何もなかったドーム内部は、丸いドーム部分が復活するとともに、かつてあった鷲の彫刻や採光窓、意匠などが再現されました[④]

 東京駅周辺は、日本でも有数のビジネス街です[⑤]。とりわけ丸の内側は、日本を代表する企業が集積し、整然と並ぶ高層ビルの存在も相まって、若干の威圧感さえもあります[⑥]。八重洲側は、大衆居酒屋等もあって、まだ幾分マシなのですが・・・。

 しかし、威圧的でこそあっても、そこに「息苦しさ」はあまりありません。どういうことでしょうか。それはひとえに、丸の内側の正面に広がる広大な空―皇居の存在にあると言って良いでしょう[⑦]。皇居は自然に恵まれ、近代的な高層建築は一切ありません。高い建物で視線が遮られそうなところに皇居があることで、東京駅前でありながら、見通しと開放感のある空が広がります。

 2007年5月からの約5年半に渡る復原工事を経て、現在の東京駅丸の内駅舎は、1914年の開業当時の姿を取り戻しています[⑧]。日本の中心となる駅でありながら、最新の技術を投入した現代建築に阿ることなく、開業当時の赤レンガ造りの姿を堅持しています[⑨]

 しかし、その向こうには、多くの高層ビルが立ち並んでいます(手前側もですね)[⑩]。大都市・東京として、世界の都市に比肩する経済活動を行いながらも、1914年から変わることのない赤レンガ駅舎が、そのど真ん中に、皇居と共に鎮座する。これです、この「時代の先端を行く大都市」としての一面と、「日本の中心としての変わらぬ姿を持つ大都市」の両方が共存しているところが素晴らしいのです。

 総武地下ホームにやってきました。銚子行きの特急しおさい5号に乗り、千葉に向かいます[⑪]


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