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 12:51発の宇都宮行きに乗車します[①]。車両は”湘南色の205系”です[②]。東北本線や高崎線、東海道本線から追い出された211系が転用されてくるというのであれば、何も不思議に思うことはありませんが、完全に通勤型の205系が、よもやこのような場所にやってくるとは・・・。ちなみに、この205系、その211系の置き換えに充てられました。逆に。

 那須塩原駅の手前で、新幹線の留置線が見られます[④]。E5系が1本停車していました。ここは小山新幹線車両センターの一派出所ですが、正式な配置車両はなく、また、日中は那須塩原を始終着とする列車も設定されていないので、日中に車両が停まっていることは、あまりないそうです(朝・夕には、そういうなすの号が走っています)。

 宇都宮行きをひとつ先の那須塩原で下車し、新幹線に乗り換えます[⑤]。13:02発のやまびこ212号は、6分での乗り換えであり、時刻表に掲載されている標準乗り換え時間(8分)を下回っていたので、乗り継ぎがうまく行くかどうか、少々心配されましたが、無事に間に合いました[⑥]。宇都宮までの1区間だけですが、新幹線で移動します。

 雪を頂いた山々が見えます[⑦]。街の方では、雪は特に降ったり積もったりはしていませんが、この寒い2月にあっては、山の方へ行けば、やはり雪はあるようです。標高の低いところはうっすらと、高いところはみっちりと雪があり、その違いや変化が面白いです。

 まもなく宇都宮です[⑧]。1区間だけなので、14分で辿り着けます。先ほどの普通列車であれば、那須塩原〜宇都宮間は46分かかっていたので、新幹線の速さがよく分かります。ちなみに、今日、優等列車に乗るのは、このやまびこ212号が唯一です(これがないと永遠の普通列車地獄・・・だから、一種の清涼剤として、わざわざ1区間だけ新幹線に乗ったのです笑)。

 やまびこ212号はE2系での運転でした[⑨]。私の中では、E2系=はやて号といったイメージのままで止まっていますが、実際には、もはや上越新幹線のとき号、たにがわ号の方が、抱くべきイメージとしては合っているかもしれません。東北新幹線を走るE2系はだいぶ減り、はやて号は絶滅寸前の愛称となっています。

 E5系はやぶさ号・E6系こまち号の通過待ちを行います[⑩] [⑪]。はやぶさ号を宇都宮に停めるべきだという意見が一部の界隈で上がっているそうですが、私は、これは割に的を射ていると思います。北関東の人々は、羽田空港まで出てきて飛行機に乗るのは、決して楽ではありません。東京〜札幌では競争力がなくとも、宇都宮〜札幌などであれば、新幹線は十分に飛行機に対抗できるはずです。

 列車の停止位置を示すための標示にある「Z」の文字[⑬]。”Z”は、E6系用の記号です。E955形ファステック360Zのための停止位置目標が残っていたのか!と一瞬感動したのですが、現実は違いました・・・。












 北関東では最大の都市となる宇都宮市は、人口約52万人。群馬県前橋市の約33万人、同高崎市の約37万人、茨城県水戸市の約27万人を大きく上回っています。駅前にも、都市としての風格を感じることができます[②] [③]。駅を基点として西に延びる大通りは、宇都宮市の中心市街地を貫く道路でもあり、その脇に多くの商業施設や宿泊施設、金融機関、事業所等が展開しています[④]

 多くの路線バスが発着する拠点でもある宇都宮駅西口は、普通にロータリーを造るだけでは、バスの乗り場が不足するので、ペデストリアンデッキから至る島を設け、バス乗り場の数の確保を図っています[⑥]。上を行く人からも各乗り場のバスの行き先が分かるように、島の屋根の上には、その行き先が書かれています。

 宇都宮で有名なものはといえば、なんといっても餃子です[⑦]。浜松市とは、餃子への消費額日本一の座を争って、毎年熱い戦いが繰り広げられていますが、2018年のランキングでは、1位が浜松市、2位が宇都宮市でした。ただ、このようなことは意外とよくあるもので、例えば、納豆=水戸市の印象が強いかもしれませんが、2018年の消費額は、1位が盛岡市で2位が水戸市でした。

















 餃子の街ということだけあって、宇都宮駅前に繰り出してみると、餃子の飲食店を至るところで目にすることができます[②] [③]。凄いことは凄いのですが、一観光客からすると、あまりにも選択肢が多すぎるというのは、かえって考え物にもなりますね・・・(いわゆるジャムの法則)。

 宇都宮駅付近を南北に通る田川[④] [⑤]。信濃川、利根川、釧路川、神通川、最上川・・・等々、日本の河川の名称は、合計3文字であることが多いような気がします。そのような中で2文字、それも”田んぼの田”に”川”で超絶シンプルな「田川」となると、河川の名前のようには聞こえません。単純に地名(福岡県田川市みたいな)なのかなと思ってしまいます。

 水の中にいるのであろう虫をついばむ鴨[⑥]。川を優雅に泳ぐ鯉[⑦]。都市部のど真ん中にありながら、どこか自然に恵まれたような感じがあって、かつ忙しない雰囲気が漂っていないのは、この田川のおかげかもしれません。田川沿いには遊歩道も整備されているので、宇都宮駅で待ち時間ができてしまったときは、ここをのんびりと散策するのも良いでしょう。

 14:06発の小田原行きに乗車します[⑧]。宇都宮市は大きな街ですが、小金井で折り返す列車が多いということもあって、在来線の列車本数は、決して多くはありません。時間帯によっては、上野経由の列車が毎時1本しかない(+湘南新宿ラインの列車が2本)こともあります。東京から100kmを超えると、新幹線を使おうとする人も多いかと思います。

 Suica定期券の所有者であれば、大宮まで、新幹線自由席と普通列車グリーン車が料金同額だそうですが・・・、これで「今日はどっちで行きますか?」と聞かれて、後者を選ぶ人はいるのでしょうか[⑨]。新幹線は普通車といっても、そこは「新幹線」なので、座席はリクライニングシートであり、設備的には同格。速さは、もはや比べるまでもありません。
 通常料金では、宇都宮〜大宮間は、新幹線自由席特急券が1840円、普通列車グリーン券が980円(平日・事前購入)です。Suica定期券用特急券では、前者が980円となるので、前者は相当お得になります。総合的な”価値”は、新幹線の方の圧勝でしょう。

 在来線ホームの駅名標[⑩]。新幹線ホームにあるものは、中国語と朝鮮語も入っていましたが、在来線ホームのものは、日本語と英語表記のみの従来型です。光源は蛍光灯のままで、LEDによるものへの取り換えは行われていませんが、今から駅名標を取り換えるとすれば、恐らく、JR東日本で流行中の”光らない”ものになるかと思うので、このままがいいです。

 日光行きの普通列車に、東北本線用(湘南色)の205系が充てられていました[⑪]。日光線仕様の205系(茶色)も存在しているのですが、車両検査か何かの都合で、湘南色の編成が代走していたのかもしれません。日光線ホームは、日光の寺社仏閣を思わせる意匠で仕立てられているので、茶色と湘南色という組み合わせは・・・、合いませんね・・・[⑫]


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