まだ見ぬ九州の鉄道を求めて・・・
九州初上陸!夏の南国の地を駆け巡る旅


きたぐに号を米原駅で下車しました。
ホテルに着くころには1時を過ぎているのは間違いありません。そんな時間から泊まるぐらいなら、新大阪で泊まれば良かったのに、と言われそうですね。

・・・って、あれ?
自動販売機 先程のページで、あたかもきたぐに号を米原駅で下車したかのようなことを書きましたが・・・、それはもちろん嘘です(笑)

米原駅でホームに降りたのは、これが目的でした。そう、飲み物の自動販売機です。

きたぐに号には食堂車はもちろん、車内販売もありません。食堂車がないことはもう考えるまでもなく、車内販売がないことも想定はできていたのですが、あると思っていた自動販売機が実はなかったのでした。

きたぐに号に乗車した時点で持っていた飲み物は、新大阪駅で購入した缶コーヒーだけで、それは結局新大阪駅を出てからすぐに飲み干してしまいました。

このままでは困るということで、14分停車する米原駅で飲み物を購入しようということになった、というわけです。
改めまして・・・
東海道本線・北陸本線・信越本線501M きたぐに号(583系)
新大阪〜長岡
間もなく 1時08分に米原駅を発車したきたぐに号の次の停車駅は、北陸本線の長浜駅。1時14分着。

米原駅まで東海道本線を走ってきましたが、米原駅からは北陸本線へと入り、そのまま翌朝5時56分着の直江津駅までは北陸本線を走り続けます。
辛い・・・ 長浜駅を出ると、次の停車駅は敦賀駅で、1時40分着。

実は2007年の8月に北陸本線の近江塩津〜直江津を経由しての旅をしており、その時のことを回想してみるつもりで、かつて通った敦賀駅まで起き続けることも考えましたが、だんだん起きているのが辛くなったので、そろそろ寝ようかと思います。

寝台列車に乗ると、どういうわけだか興奮して、いつも夜更かしをしてしまうのですが、さすがに1時を過ぎて、1時20分にもなると辛いです・・・。

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そして星の海の下をきたぐに号は走り、夜が明ける・・・。
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翌朝・・・ 目が覚めると、既に太陽が昇っていました。はて、ここはどこやら?

そう思っていると、スピーカーから「皆様、おはようございます。今日は8月15日・・・」と声が聞こえて、まもなく直江津駅に到着するという放送が流れてきました。
どうやらおはよう放送のようです。

分岐器をガタガタとゆっくりと渡り、5時56分、定時に直江津駅に到着しました。
直江津駅では6時17分の発車まで、21分停車します。

既に明るくなってきており、いったん外に出て、写真撮影をするにはもってこいだったのですが、昨晩、米原駅で既に適当に撮影はしており、また下車駅の長岡駅も14分停車するので、もう一度撮影したいならそこですれば良いと、ずっと車内に居ました。
ボックスシート 直江津駅の発車は6時17分で、下車駅の長岡駅の到着は7時14分。その間の所要時間は、およそ1時間というところ。

長岡駅に到着するまでの約1時間、寝台内で時間をつぶすのは何だかもったいない気がしてきたので、ちょっと自分の寝台から離れて車内を散策してみると、乗車している7号車A寝台のデッキ側に、このようなものがありました。

それは583系の普通車で使われるボックスシート。「A寝台車になぜこんなものが?」と思って調べてみると、これは喫煙スペースとのこと。
しかし、今はA寝台車全体が禁煙になったので、ここも煙草は吸うことができないそうです。

誰もいなかったので、煙草を吸わな・・・、吸えない私も座ってみましたが、これが意外と座り心地が良く、快適でした。
209系・・・ せっかく、喫煙スペースのボックスシートのところまで来たので、このボックスシートに座りながら、直江津駅の発車を迎えることにしました。

発車してからしばらくすると、窓からは京浜東北線・根岸線の209系の姿が見えました。

房総への転用改造待ちかと思いますが、東京や上野で見慣れている車両を、まさかここ直江津で見ることになるとは思ってもいませんでした。

ところで、先ほども書いたように、このボックスシートは意外にも座り心地が良く、快適です。

まだ新幹線が未発達だったころは、583系も長距離走行をする昼行特急、例えばはつかり号などでも活躍していましたが、いくら快適とはいっても、このボックスシートではつかり号の上野〜青森間を移動したりするのは、やはり大変だったのでしょうか。
質素 どうせ自分の寝台を離れたのならと、車内散策を続けます。
こちらは6号車のグリーン車との連結部付近。8号車寄りにある喫煙スペースとは反対側です。

近頃の車両は、木目調の内装にしたり、金属部品を極力隠していることが多いのですが、583系の内装は木目調ではなく、また金属枠なども隠されてはいません。

その古めかしさと質素さは、個人的には好きなのですが、悪く言えば「時代遅れ」の内装は、大衆的には「いかがなものか」と言われてしまうかもしれません。
サロネ581−5 妻面の貫通扉上に、車両番号が記されたステッカーが貼ってあったので、それを撮影。

今回乗車した7号車のA寝台車は、「サロネ581−5」でした。
このサロネ581−5は・・・、

1972年3月9日、サハネ581−55として日本車両で製造後、南福岡電車区に配置。
1975年3月10日、向日町運転所に転属。
1985年2月20日、広島工場でサロネ581−5に改造。

・・・という経歴を持つ車両。

車齢は既に37年で、もう老朽化が進行していることは間違いなさそうですが、延命工事は施されているので、きたぐに号が走り続ける限りはサロネ581−5も残るはずです。
洗面台 同じ7号車の洗面台。

温度調整機能付きの自動水栓式洗面器に取り替えられていて、また洗面器正面と左が大理石風の模様で仕上げられているため、この洗面台はわりと近代的だと思います。

ちなみに「温度調整機能付き」と書きましたが、この7号車の洗面器はどうも壊れていたのか調子が悪かったのか、一番冷たい側に回しても熱々のお湯が出続けました(笑)

他の号車の洗面器は冷たい水がしっかりと出たので、どうやら7号車のものだけがおかしかったようです。

このことは前日8月14日の深夜に、歯を磨く際に気がつき、一応その時点で車掌氏には話しておいたのですが、ちょっとやそっとで簡単に直るようなものではなかったようで、15日の朝になってもお湯が出続けました。
グリーン車 6号車に連結されているグリーン車への扉。スモークガラスに、国鉄形車両でよく見かける書体で「グリーン車」と書かれています。

きたぐに号には、このように一応グリーン車も連結されているのですが、そのグリーン料金は例えば大阪〜新潟の場合、5150円です。
一方B寝台中・上段は5250円と、グリーン車はB寝台中・上段と比較すると僅か100円安いだけなのです。

B寝台は3段式で確かに狭いですが、たった100円足すだけで、座席で座りながら寝るのから、ベッドで横になって寝ることができるようになるのです。
もし、「座って寝るのでも構わない」というのなら自由席という選択肢があり、そちらは格安な急行料金だけで乗車可能。

そういったこともあってか、グリーン車はかなり空席が目立っていました。
Sea Japan 8号車のデッキにやってきて、あまり私とは縁のない、いわば珍しい存在の折戸の乗降扉の撮影などをしていると、乗降扉の縦長の窓越しに何やら綺麗な景色が・・・。

すぐさま窓に顔を近づけて見てみると、そこには雄大な日本海が広がっていました。
「この日本海と一緒に列車を撮ってみたら、味のある写真になるだろうか」などと思わず考えてしまいました。

そのうち、ここで撮影してみたいものですね。
寝台から8号車側を見る あまり車内を歩き回っているのも良くないので、見たいものや撮影しておきたいものを適当に見てきて、自分の寝台に戻ってきました。

自分の13番下段の寝台から8号車側を見てみると・・・、このような感じ。
柏崎到着 上の画像を撮影するために開けた通路側のカーテンを再度閉めて、外の景色をぼんやりと眺めているうちに、柏崎駅到着の車内放送が流れました。

列車は速度を落とし、柏崎駅構内へと進入してゆきます。
夜行列車の朝・・・ 柏崎駅を発車すると、下車駅の長岡駅までに停車する駅は来迎寺駅だけ。

夜行列車というものは、寝るまでに見る星空や夜景、他の人たちが寝静まり、自分が歩く足音だけが聞こえる夜のひとときが魅力的です。
しかし、太陽が窓から差し込み、気持ちの良い朝を迎える時というのも魅力的です。

もっとも、個人的には「朝、目覚めたらパラパラと雨が降っていて、どこか気だるい」という夜行列車の朝の方が好きなのですが(笑)
今日は晴れ 空を見ると・・・、雲こそ多かったものの、青空は見られ、今日も晴れでした。

今回の旅を天気について振り返ってみると、雨は8月13日〜14日のドリームにちりん号で、行橋駅の前後で少しだけ降った程度で、天候には恵まれていました。

旅も既に終盤を迎えています。
下車駅の長岡駅まではもう20分もないのですが、本音としてはきたぐに号を新潟駅まで乗り通したいところ。
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