まだ見ぬ九州の鉄道を求めて・・・
九州初上陸!夏の南国の地を駆け巡る旅


夜行特急ドリームにちりん号に乗車して、次は宮崎を目指します。
グリーン車らしい大型のリクライニングシートは座り心地も良く、ぼんやりと外の景色を眺めているだけでもウトウトしそうです。

しかし・・・。
見えるのは光だけ 日付が0時を回ると、企業のビルはもちろんですが、一般の民家でも灯りがともっている家はかなり少なくなります。

窓の外を流れるのは、道に立てられた街灯の白い光だけ・・・。
走る列車が奏でる、レールの乾いたジョイント音が子守唄のよう・・・。

夜行列車だからこそ味わえる、情趣的なものだといえます。
Red Express 中津駅に到着。

そこで見えたのは485系レッドエクスプレス。方向幕は回送表示。
翌朝の運用に備えて、中津で滞泊しているのでしょうか?

ところで、不思議なのがカーテンが全てきれいに閉じられていること・・・。滞泊させるのにカーテンを閉める必要はないと思うのですが、何か理由はあるのでしょうか。
大分駅 その後も柳ヶ浦駅、宇佐駅、杵築駅、別府駅に停車し、長時間停車をする大分駅に到着。

ここまでは大分に達する最終列車という役割もあるので、帰宅途中のサラリーマンなどが下車する姿も多くみられました。ここで約2時間停車し、時間調整をします。

この旅はひたすら列車に乗る旅で、休憩などはほとんどないので、それに備えるためにも0時30分過ぎには寝ようと思っていたのですが、なかなか眠れず、結局深夜1時30分着の大分駅まで起き続けていました。

長時間停車をする、区切りの大分駅に着いたのだから、今度こそ寝ようと思い、何とか2時あたりに一旦眠りにつくことができましたが、3時過ぎには目覚めてしまいました。

快適なグリーン車、よく眠れると思っていたのですが・・・。もちろん、グリーン車が悪いわけではありませんけれども。
朝焼け 大分駅にまだ停車している3時過ぎにいったん起き、そのあと寝たり起きたりを繰り返しているうちに何とか眠りにつくことができ、目が覚めた時には既にうっすらと太陽が昇り始めていました。

時刻は5時10分、あと8分もすれば延岡駅に到着しようというところ。
休止していた車内放送も再開され、ドリームにちりん号の朝が始まりました。
延岡駅到着 そして列車は速度を落とし、延岡駅に到着。
ここにも、中津駅と同様に留置されている、485系レッドエクスプレスの姿がありました。

グリーン車は新たに一人の乗客を迎えました。普通車の方の乗客の動きは見ていませんが、宮崎や南宮崎に達する一番特急で、更に宮崎空港を朝一に出る航空機に接続しているということもあり、昼行特急として利用する人もいるようです。
更に太陽が昇る 更に太陽が昇って周囲が明るくなり、ぼんやりとしか見えなかった車窓の景色も、だいぶはっきりと見えるようになってきました。

車窓にはヤシの木も見えるようになり、「南国にやってきた!」という実感がわいてきます。
門川湾 門川湾が車窓左手に望めるようになると、門川駅に到着します。

昼間は門川駅には特急列車は停車しませんが、下りは朝、上りは夜に特急列車が停車します。「夜行」特急といえども、下りドリームにちりん号は門川駅を朝通るので、門川駅に停車します。
(上りも門川駅に停車します。)

門川駅を出ると、5分ですぐに日向市駅に着きます。
ローレル賞受賞プレート ふと、何気なく、後ろを振り返ってデッキとの仕切り壁を見てみると、そこには1989年のローレル賞受賞を示す、小さなプレートがありました。

今思えば、783系の登場はこの賞を受賞する前年、1988年。
JR初の新型特急車両としての登場から、既に20年以上が経過しているのですね・・・。
果てしなく広がる海 もう間もなく高鍋駅に到着しようというころ、今度は日向灘が見えました。

どこまでも果てしなく広がっていそうな、この日向灘(海)。
はるか向こうに見える水平線。高くなってきた太陽の日差しが海面に反射し、広がる水面がより一層綺麗に見えます。

う〜み〜は〜ひろい〜な〜お〜お〜きいな〜(笑)
まぶしい〜! 佐土原辺りになると、海は離れて車窓からは見られなくなり、代わりに住宅がぽつぽつと見られるようになってきます。

太陽が直接目に入ってきて、かなりまぶしい・・・。
宮崎神宮駅を通過 下車駅である宮崎駅の一つ前、宮崎神宮駅を通過。
この赤い車両はまたしても485系レッドエクスプレス・・・?

いいえ、こちらはそうではなく近郊型車両の713系。さて、そろそろ下車をする支度をして、宮崎駅到着を待ちましょう。
高〜い? 宮崎神宮駅を通過すると、列車は高架橋を駆け上がり、これまで目線レベルの位置に合った車などは一気に見下ろす形になります。

そして減速した列車は、低速で分岐器をゴトゴトと音を立てながら通過し、宮崎駅に停車します。
宮崎駅到着 6時25分、宮崎駅に到着〜。

小倉駅を昨夜の23時52分に発車してから、実に約6時間30分もの間、ずっと列車内にいたので、列車から降りて外に出た時に大きく吸った空気は、どこか新鮮。

8月半ばと言えば、南国宮崎は夏本番。
当然、朝から汗ダラダラの厳しい暑さだろうと思いながら下車しましたが、意外と涼しく、「おや?」と拍子抜け。
窓の大きさの違い 宮崎駅に停車する783系の側面をこうして見渡した時に、ようやく気がついたのですが、グリーン車の窓の大きさと普通車の窓の大きさは違ったようです。

小倉駅でドリームにちりん号を迎えた時は辺りが少し暗く、また窓が連続窓のようになっているので、この窓の大きさの違いには気がつかず・・・。

さよ〜なら〜 1分の停車で宮崎駅を発車するドリームにちりん号。

終点の宮崎空港駅までは、もう10分もかかりません。

ドリームにちりん号は無事、定刻通り宮崎駅に到着し、私はここで下車。
肝心の夜行移動の利用客が少ないのか、廃止の噂も耳に入ってきていますが、数少ない夜行列車としての末永い活躍と運行を願いたいものです。
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