まだ見ぬ九州の鉄道を求めて・・・
九州初上陸!夏の南国の地を駆け巡る旅


特急ソニック号が1時間に2本、普通列車も1時間に4本走る日豊本線北部と違い、南部側は本数も少なく、1時間に1本(特急だけ1本ということもあります。)しか走らない時間帯も多くあります。

同じ日豊本線でも、ローカル色が濃くなる南部。6871Mで、ローカルな日豊本線南部を下ります。
みやこのじょう 宮崎駅を出てから1時間もしないうちに、終点西都城駅の一つ手前の都城駅に到着。

都城駅は吉都線が接続しているため、駅名標の隣の駅も、日豊本線の「にしみやこのじょう」だけではなく、吉都線の「ひゅうがしょうない」が併記されています。
高架を駆け上がる ドリームにちりん号で下車した宮崎駅もそうでしたが、6871Mの終点である西都城駅も高架駅。一つ手前の都城駅を発車すると、ほどなくして高架を駆け上がってゆきます。

宮崎駅を発車してから1時間と1分。終点の西都城駅に到着です。
終点〜 8時1分、定刻通りに西都城駅に到着しました。

先程、宮崎駅に下車したときは、「夏の九州だというのに案外涼しい」と思っていましたが、西都城駅到着の8時過ぎは、もう陽も昇り、気温も上がってきていました。

蝉の鳴き声も周囲から聞こえ、今更ながらに夏だな〜と。
いそいち の下は? 西都城駅の駅名標。国鉄時代からのものを、JR九州移行後も取り替えることなくそのまま使用しています。

左の「いそいち」のしたに、何か文字の跡が見えますが、これは「いままち(今町)」。
今はもう廃線になっていて現存していませんが、かつて西都城駅からは、日南線の志布志駅へと至る志布志線が分岐していて、同線が廃線となった今も、志布志線の隣駅だった「いままち」が消えきらず、残っているのです。

ちなみに、志布志線の廃線は1987年の3月28日のことで、JR九州移行の僅か4日前でした。
高架駅 改札で途中下車の手続きをし、駅舎の外へと出ます。先ほども書いたように、西都城駅は高架駅で、駅舎は高架のホーム・線路と一体化されています。

都城市の中心部への最寄り駅は、隣の都城駅ではなく、ここ西都城駅なのですが、利用客は都城駅の方が多く、2007年度の乗車人員で約850人の差があります。

駅前の栄え方も都城駅の方が良く、都城駅は駅前にホテルや大規模な商店街があります。
駅前 西都城駅の駅前。ここにも(当たり前と言われればそれまでですが)ヤシの木があり、その近くには蒸気機関車の車輪と思われるものもありました。

その車輪には近寄らなかったので、詳細は分からないのですが・・・。

まだ朝だからなのか、それとも西都城駅の付近がそもそもこういうものなのか、駅前に人影はほとんどなく、バス待ちの人が数人いるだけでした。
駅構内 駅構内。以前は売店としてキオスクがあり、土産物屋に駅弁屋などもあったそうなのですが、今はそれもなく、だだっ広い駅構内はベンチがあるだけで寂しいもの。

さらに駅前同様、人は少なく5〜6人程度しかおらず、自分が荷物を置いたりする音がいやに大きく聞こえたり、響いているように感じてしまいます。
きりしま待ち 「駅構内に人が居ないならどうせ次のきりしま3号を使う人も・・・。」と思いつつ改札を通過してホームに上がりましたが、意外や意外。

ホームには次に来る特急きりしま3号待ちと思われるそれなりの数の人(画像右)が、自由席車両停車位置付近に集まっていました。

今回、私はきりしま3号の指定席を押さえておきましたが、指定席車両到着位置付近には、私のほかに女性1人がいただけ。
1号車 特急きりしま 次に乗車する特急きりしま3号の指定席車両は1号車。

・・・といっても、次のきりしま3号は短い3両編成で、3両編成に指定席車1両は供給過剰なようで、指定席は1号車の前側半分ということになっていて、後ろ側半分は自由席です。
日豊本線6003M 特急きりしま3号(485系)
西都城〜鹿児島中央
元ハウステンボス車 そして西都城駅8時22分発、特急きりしま3号鹿児島中央行きがやってきました。車両は、以前は特急ハウステンボス号で運用されていた485系で、青や緑も使用した奇抜なカラフルな塗装が印象的。

車体全体が赤一色な「レッドエクスプレス」と、複数の色を使用して多色になっている元「ハウステンボス車」、この辺りは好みが分かれそうです。
ガタンゴトーン 西都城駅を発車すると、少しずつ高架を下って行き、地上に降ります。

昨晩、ドリームにちりん号に乗車中のとき、少し雨が降っているのを窓に付いた水滴で確認できましたが、8月14日の宮崎〜鹿児島は気持ちの良い青空が広がりました。
草木の間を・・・ 線路に沿って周りができあがっていった、というよりも、周りに合わせて線路ができあがっていったいうところでしょうか。

草木の間を縫うように線路が敷設されていて、そこをきりしま3号は80キロ出すか、出さないかほどのスピードで抑え気味に走ります。
あけた! もちろん、永遠に木々の間を縫いながら走るということはなく、田圃が見えるほどに景色が開けることもあります。

田圃の稲はだいぶ成長していたようで、後は黄金色になって、秋の収穫を待つばかりというところでしょうか。
駅通過 きりしま3号の停車駅、霧島神宮駅の一つ前、北永野田駅を通過。
この北永野田駅は、見る人によっては、いわゆる「秘境駅」にもなりえそうな存在であり、1日平均の乗車人員は2007年度は僅かに6人。

ただ、バスも通っているので、決して「ただあるだけ」というわけでもなさそうです。
森?林? 林を横目にしながら、のんびりと鹿児島中央駅へ向かうきりしま3号。

このときは夏だったので、ここにあった木々も緑でしたが、秋にもなれば紅葉するのでしょうか?

特急、といっても猛スピードで走るわけではなく、80キロ出すか出さないか程度にゆっくりと走るきりしま3号。
ここまでは林や森が車窓の主役でしたが、この後に絶景の車窓が待っていました。
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