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紀勢本線2330M 普通列車(105系)
見老津(13:03 12)〜紀伊田辺(14:10 15)

二子山信号場①

紀伊日置に到着②

きいひおきじゃないよ③

283系が通過④

更に105系が到着⑤

再来・椿駅⑥

白浜駅の手前にて⑦

白浜に到着⑧

ブルーライナー⑨

終点・紀伊田辺に到着⑩

 紀伊田辺行きの普通列車は、見老津を9分遅れで発車しました。ここから再び、紀勢本線を下って和歌山市へ向かっていくという作業に戻ります。見老津の次は特急停車駅の周参見なんですが、見老津と周参見の間は9.0kmもあるので、その間に二子山信号場という信号場があります[①]。先ほど、見老津へ向かうときに乗車した普通列車は、ここで下り列車と列車交換を行いました。

 13:30、紀伊日置に9分遅れで到着です[②]。通常は21分到着の39分発車で、18分停車します。ただの時間調整でそうしているなら、9分遅れの到着でも定時で発車できますが、列車交換をするための18分停車ですから、定時に発車できるかどうかは、交換相手の対向列車次第です。

 紀伊日置に到着してから2分、283系の特急オーシャンアロー号が通過していきました[④]。オーシャンアロー号には、この後、紀伊田辺〜和歌山間で乗車する予定です。そしてその12分後、今度は普通列車がやってきました[⑤]。18分という停車時間を考えると、遅延等が発生していなくとも、紀伊日置では2本の対向列車を待つことになっているんだろうと思いますが、対向列車を2本待つというのはなかなか珍しいのではないでしょうか。

 紀伊日置の次、13:52に7分遅れで到着したのは椿[⑥]。ここでの乗降は一切ありませんでした。乗降が一切ないというのは、地方の小さな駅ではさほど珍しいことでもないかと思いますが、でも、椿は特急が停まる駅なんですよ・・・。

 日本三古湯のひとつ、白浜温泉の玄関口である白浜駅。ここでは紀勢本線においても運行上の主要駅で、白浜発着の特急も設定されています。そんなわけで、駅の新宮方に留置線が設けられているんですが、そこに「くろしお」の幕を出した381系が留置されていました[⑦]

 で、この後旅が終わって、自宅に戻ってから⑦番の写真を見て気がついたんですが、この381系、8両編成です。ただ、くろしお号は6両または9両で運転されるので、8両というのは存在しえない編成なんですよね。見間違いかとも思いましたが、何度数えても8両。どういうことだったんでしょうか?

 そして14:02に、7分遅れで白浜に到着です[⑧]。ここでは降車も乗車も多くあり、結構な数の乗客が入れ替わりました。ちなみに、少しでも遅延を回復させるためか、扉を閉めたら間髪いれずに即発車というのを停車駅ごとに行っていました。そういうことをしたところで、せいぜい1駅で3、4秒くらいしか取り戻せないように思えますが、まぁ、ちりも積もれば山というところでしょうかね?

 終点の紀伊田辺到着の直前、113系の姿が見えました[⑨]。手前の113系はブルーライナー塗装を纏っていますが、この塗装の113系を見るのは初めてです。写真で見る限り、手前の113系は原形のクロスシートを装備しているのに対して、奥の113系は223系と同等のクロスシートが装備されているようでした。当然、乗る側としては後者の方が嬉しいですね(岡山地区の113系の普通列車に乗るとき、そう思う!)。

 見老津から105系の普通列車に揺られること1時間3分、終点の紀伊田辺に到着しました[⑩]。乗車駅の見老津は9分遅れての発車でしたが、終点の紀伊田辺到着は5分遅れで、4分回復させることができたようです。






紀    伊    田    辺    駅
Kii-Tanabe Station

駅名標①

街だなーと②

海難事故が多いんかいな③

駅舎④

特急しか表示されていない⑤

駅スタンプを押していく⑥

オーシャンアロー20号に乗車する⑦

ホームの様子⑧

貸し自転車があったとは⑨

1号車の乗車口で待つ⑩

 紀勢本線の列車の中には、ここ紀伊田辺を始終着とする列車があるため、紀伊田辺は、紀勢本線における主要駅の1つであると言えましょう。しかし、ここを始終着とする列車がある、主要駅であるということ以上に重要なことがあります。そう、起点の亀山からずっと単線が続いてきた紀勢本線ですが、紀伊田辺から先は、ついに複線区間になるんです。

 複線ということは列車の本数が多い。列車の本数が多いということは利用が多い。利用が多いということはそれなりの街なんだろうと思いながら駅前に出てみると、タクシーが多数停車し、自家用車が次々に発着する、人気のある街の光景がありました[②]。ちなみに、紀伊田辺駅の1日平均の乗車人員は1868人(2008年)で、紀勢本線の新宮〜和歌山市間では、和歌山、和歌山市、海南、黒江に続く第5位です。

 駅前には弁慶の銅像があります[③]。紀伊田辺駅がある田辺市が、武蔵坊弁慶の生誕の地だとされていることが設置されている理由だろうと思いますが、その弁慶が一言。「海へ行くのか・・・ お主も救命胴衣を着けられい」。
 そういえば、椿駅にも、「海行ったらライフジャケット着たってよお〜」と書かれたポスターがありました。椿にしても紀伊田辺にしても、やはり海が近いからこそこういう注意喚起がされているんでしょうかね(さすがに内陸部ではこんなものは見られないと思う)。

 駅名標にちらと眼をやると、そこには特急・特急・特急・特急[⑤]。駅名標には特急の表示しかありません。ここは本当に特急しか来ない、石勝線のトマムや占冠でしょうか?いえいえ普通列車も来る、紀勢本線の紀伊田辺駅ですよ。なお、紀伊田辺を出る上り列車(新宮方面)は、普通列車よりも特急列車の方が多くなっています。首都圏人の私からすると驚きの一言なんですが、でもこれで適正なんでしょうね。

 紀伊田辺には駅スタンプが設置されていました[⑥]。改札を通る前に、これを忘れずに押していきます。それともう1つ、まだ昼食を食べていないので、駅構内の売店で駅弁やおにぎりを買っておきます。そのうえで改札口を通り、14:44発の特急オーシャンアロー20号に乗車しましょう[⑦]

 オーシャンアロー20号が到着するのは1番線。先ほどは、こんなものがあるとは気がつかなかったんですが、紀伊田辺駅では自転車のレンタルをしているんですね[⑨]。1番線のホーム上に3台の自転車が置かれていました。
 余談ですが、赤穂線の播州赤穂駅でも自転車のレンタルが行われていて、私はそれで自転車を借りて、山陽新幹線の超有名撮影地・大津トンネル西を2度訪れています。

 さて、1号車の乗車口で、列車の到着を待ちます[⑩]。乗車口案内のシールにはイルカが描かれていました。








紀勢本線70M 特急オーシャンアロー20号(283系)
紀伊田辺(14:44)〜和歌山(15:46)

283系が入線①

グリーン車座席②

ここらで昼食③

海沿いを走る④

高級感溢れる空間⑤

唯一の途中停車駅⑥

ラウンジに来た⑦

海でない風景⑧

海南を通過⑨

和歌山に到着⑩

 紀伊田辺からは特急オーシャンアロー20号に乗り[①]、今度は和歌山を目指します。和歌山まで行けば、紀勢本線も残りは紀和、終点の和歌山市のみになります。そろそろ、紀勢本線への乗車も終わりが見えてきましたかね。

 今回は1号車に乗車します。1号車は、グリーン車指定席です。金色をした座席[②]が、ゆったりとした2+1配列で展開します。特急はまかぜの悲劇の教訓を活かし、今回は、事前に左右どちらかが海側なのかを調べ、海側の窓側の座席を確保してあります。

 紀伊田辺〜和歌山間の営業キロは95.5kmと、ぎりぎりで100kmを切っていて、グリーン料金は最安となる1240円で済んでいます。また、今日8月13日は繁忙期であるため、普通車指定席は料金が200円増しとなっていて、その結果、普通車指定席とグリーン車指定席の差は僅か530円しかありません。普通車指定席に対して、たった530円足すだけで快適なグリーン車に乗れるとなれば、乗らないわけがないです。

 オーシャンアロー20号は遅れることなく定刻で紀伊田辺に到着し、紀伊田辺を発車しました。和歌山まで1時間弱の乗車時間です。まずはここらで昼食としましょうか。先ほど駅の売店で買ったものをテーブルに出し[③]、流れる車窓を見ながら昼食を摂りました。

 前述の通り、紀勢本線は紀伊田辺から複線となりますが、それでも海沿いを走る路線であるということは変わりません。車窓からは雄大な青い海を眺めることができます[④]。また、曲線が多いということも変わりません。列車は振り子を存分に発揮させながら、軽やかに走ります。

 283系のグリーン車の照明は柔らかな電球色をしていますが、トンネル内に入ると、この照明がこの上ない高級感と落ち着きのある車内を作りだします[⑤]。グリーン車らしい上品さ高級感のある雰囲気の車内は、まるで高級ホテルのロビーかのようです。この高級感のある空間が生み出されるのは、灯りの色が電球色であることはもちろんですが、照明の配置の仕方、光の出方も大きいでしょうね。

 15:10、御坊に停車します[⑥]。オーシャンアロー20号は、紀勢本線を走るくろしお系統の特急の中でも最も停車駅の少ない、最速達タイプの列車で、紀伊田辺〜和歌山間では途中、ここ御坊にしか停車しません。停車駅が少ないということは所要時間も短いわけで、特急列車としては所要時間が短いのは良いことですが、このグリーン車に乗っていられる時間が短くなるという点では歓迎しませんね(笑)

 283系は、昼行特急で運用される車両としては珍しい、ラウンジが3号車に設けられています[⑦]。最速達タイプのオーシャンアロー20号であっても、新宮〜京都の全区間を乗り通せば、所要時間は4時間30分を超えます。これだけ長い時間の乗車となると、やはりこのラウンジのような、息抜きや気分転換のできる場所の存在はありがたいですよね。
 紀伊田辺〜和歌山間は1時間2分しかかからないので、ずっと自席に座っていてももちろん良かったんですが、せっかくラウンジがあるんだから行くだけ行ってみようと、ふらっと3号車のラウンジに行ってみました。

 妻面には薄型テレビが取り付けられていましたが、電源は入っていませんでした。かつては前面展望の映像でも流していたんでしょうかね? なお、ラウンジにあるソファーや座席は全て海側を向いています。

 ラウンジで車窓を見たりして[⑧]、3、4分(!)程度の時間を過ごしたら、1号車のグリーン車に戻り、自席に着席します(せっかくグリーン料金を払ってグリーン車に乗っているんだから、少しでも長く乗っておかないともったいないしね)。

 近代的な高架駅、海南駅を通過します[⑨]。海南はほとんどの特急列車が停車しますが、最速達タイプとなるオーシャンアロー20号は通過します。海南を通過すれば、下車駅の和歌山まではあと5、6分程度です。

 そして15:46、列車は定刻で下車駅の和歌山駅に到着しました[⑩]。さすがに和歌山県の県庁所在地、和歌山市の中心駅ということで、ここでオーシャンアロー20号を下車する人は多かったです。こうして和歌山にやってきたことで、紀勢本線の未乗区間も、残るは和歌山〜和歌山市の3.3kmを残すのみとなりました。

 ちなみに、この日のオーシャンアロー20号は、通常6両編成のところが、繁忙期のため9両編成となっていて、グリーン車は両端の和歌山寄り9号車、新宮寄り1号車の2両が連結されていました。これが分かっていれば、前面展望ができる9号車のグリーン車にしていたんですがねぇ(1号車ではスーパーくろしお12号と同様、前面展望ができない)。



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