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姫    路    駅
Himeji Station

鹿児島中央方面①

ついに使用終了②

夜の姫路駅③

駅前④

人数は少ない⑤

最終段階へ⑥

23:35発東京行き⑦

2号車に乗車する⑧

 サンライズ瀬戸・出雲号を出迎えるために、姫路駅にやってきました。ここからサンライズ出雲号に乗り、一路東京へと戻っていきます。今回の旅も、ついに最終段階に入ってきました。

 ひかり485号から下車し、ホームで頭上をふと見てみると、「岡山・鹿児島中央方面」と書かれた看板を見つけました[①]。姫路駅では、さくら号のN700系7000番代などが来ないと、なかなか九州新幹線が全線開業して、博多まで到達したことを実感しにくいのではないかと思いますが、この看板を見れば、一目で実感しますね。

 ここまで、姫路までの乗車券を主に使用しながら、紀伊半島を回って、兵庫県の姫路までやってきましたが、ついにその乗車券も使用終了です。本来は途中下車の際に使う「姫路」の駅名が書かれたスタンプと、「乗車記念|使用済」のスタンプを押し、そして穴を開け(不完全だったけどね)、この乗車券もとうとうお役御免となりました。

 もう23時になるという頃ですが、駅前には、新大阪駅ほどではないものの、数多くのタクシーが待機していました[③]。まだまだ姫路駅には賑わいがあるんだろうな、と思いましたが、その一方で、意外にも駅構内の人の数はずいぶんとまばらでした[⑤]。あれ、でもひかり485号を降りて、改札口にやってきたときは、まだ人がたくさんいたんですがねぇ。僅か10数分でこうなってしまうとは。

 さて。昨日、この旅を始めてからというもの、ずっと西へと向かって突き進んできましたが、姫路からはサンライズ出雲号に乗って、東京へと東進していきます。東京で山手線なり京浜東北線なりに乗り換えて、上野へ行き、そして常磐線へ・・・という移動は、もはや旅の一部である感じが全くしないので、これから乗るサンライズ出雲号は、実質、今回の旅の最後の列車と言えましょう。

 改札口の前にやってきました[⑥]。自動改札機が整然と並んでいます。ここに乗車券を通し、改札内へ入るという行為は、すなわち、今回の旅の最後の列車に乗りにいくということです。今回の旅での、色々な人々との出会いや、見た景色、乗った列車のことなど、様々なことが今、自然と思い出され、脳裏をよぎります。そんな様々なことがあった旅の最後を飾る列車、サンライズ出雲号に乗りに行くために、いざ、自動改札機へ切符を投入!

 ・・・改札内へ入りました。次に乗る列車は、今回の旅を最後を飾る列車、寝台特急サンライズ出雲号東京行きです[⑦]。これが今回の旅の最後の列車となりますが、実は、サンライズ瀬戸・出雲号は、姫路駅を出る山陽本線の上り列車の最終列車でもあります。実に、旅の「最後の列車」となるのにふさわしいですね。

 5番線に上がり、2号車の乗車口で列車の到着を待ちます[⑧]。あとは列車の到着を、ここで待つだけです。








山陽本線・東海道本線5032M 寝台特急サンライズ出雲号(285系)
姫路(23:35)〜東京(7:08)

285系が到着①

背の高い2階建て車両②

見晴らしの良い2階室③

夜の山陽路を疾走④

カードを購入しシャワーへ⑤

0:32、大阪到着⑥

新大阪は通過する⑦

深夜1時の京都駅⑧

 23:34、姫路駅5番線に定刻でサンライズ瀬戸・出雲号が入線してきました[①]。14両全ての車両が2階建て車両の大きさをしている(14両中10両が2階建て、4両が平屋建て)ので、ホームに入線するその様は迫力があります。5番線に列車が到着したら[②]、いざ2号車へと乗り込みます。14両のうち、1〜7号車がサンライズ出雲号、8〜14号車がサンライズ出雲号となっているので、今回乗る2号車は、すなわちサンライズ出雲号の車両です。

 ホームの大阪寄りの方を見てみると、他にも何人か乗りこんでいる人がいたので、私以外にも姫路からの乗車はあったようです。さて、2号車に乗り込んだ私が向かった先は、26番個室。サンライズ瀬戸・出雲号においてもっとも部屋数の多い寝台、シングルです[③]。一口にシングルといっても、見晴らしの良い2階室、揺れの少ない1階室、そして若干広めの平屋室の3種類がありますが、2号車26番は2階室でした。

 個室内に入り、荷物を降ろしてベッドに座ったら、列車は姫路駅を発車しました。いよいよ、東京まで7時間33分の、サンライズ出雲号での移動が始まります。そして7時間33分という時間は、この旅の終わりまで後何時間何分なのかという、タイムリミットであるとも言えるかもしれません。

 上りのサンライズ瀬戸・出雲号の車内放送は、岡山駅発車後の放送を最後に、翌朝の横浜到着前まで行わないので、姫路を発車しても、放送は一切ありません。姫路を発車してから数分すると、検札がありますが、ここでシャワーカードを購入します[⑤]

 今は8月ということを考えると、他にもシャワーを浴びたいと思っている人は多いでしょうから、積み込んだ20枚のシャワーカードは「姫路を出てから買うんでは、もう売り切れているかも・・・」と思っていましたが、そんなことはなく、あっさり購入できました。1枚310円です。

 さっそくシャワーを浴びようと3号車へと向かうも、シャワーは使用中。ただ、3号車にはラウンジがあるので、シャワーを誰かが使用中で待たなければならないというときも、わざわざ自室に戻る必要はありません。・・・それにしても、私がサンライズ瀬戸・出雲号に乗って、シャワーを浴びようとシャワー室へ向かうと、不思議と、いつも誰か他の人が使っていて待たされます。行ってすぐに入れたことがあったという記憶はないんですが(笑)

 シャワーを浴びてさっぱりしたら、自室へと戻ります。8月ともなれば、汗をかかないわけがありません。今日1日の行動でかいた汗を流さないまま床に就くのと、流して床の就くのとでは大違いです。

 0:32に到着するのは大阪です[⑥]。日付が変わってからの停車ですが、大阪から乗る人も結構いたようです。大阪→東京の夜行移動は、以前は急行銀河号によっても可能でしたが、同列車の廃止以降は、サンライズ瀬戸・出雲号がそれができる唯一の列車となりました。

 大阪を出ると、時刻表上は、早朝4:38に到着する静岡まで無停車で走ります。もちろん、途中運転停車はありますが、それでも、サンライズ瀬戸・出雲号以外の列車は全て停車する、新大阪駅はきっちりと”通過”し[⑦]、やはりサンライズ瀬戸・出雲号の以外は全て停車する京都駅も、運転停車をすることなく、走りながら”通過”します[⑧]

 ちなみに、京都駅は既に最終列車が発車した後だったようで、ホームには乗客の人影は一切なく、発車標には、翌朝の初電からの列車が表示されていました。深夜1時過ぎの、京都駅の通過を見届けたところで、そろそろ眠りにつこうということで、床に就きました。



























山陽本線・東海道本線5032M 寝台特急サンライズ出雲号(285系)
姫路(23:35)〜東京(7:08)

ワープ!①

一路東京へ②

よこはまー、よこはまー③

品川駅場内へ④

終点東京に到着⑤

 目が覚めると、外は既に明るくなっていて、もうそろそろ熱海に到着しようかというところを走行していました[①]。床に就いたときは外は真っ暗だったのに、目覚めてみると、外は明るくなっていて、しかも走っているところも全然違う。まさに夜行列車の醍醐味です。ワープでもしたのかと思わせるこの出来事は、何度経験しても、一種の感動を覚えます。

 5:43に到着する熱海は、JR東海とJR東日本の境界駅です。ホームの駅名標はJR東日本様式のもので、私に「あぁ、戻ってきたんだな」と思わせ、旅という非日常的な世界にいる自分を、徐々に”現実”へと引き戻していこうとします。

 熱海を出ると、次の停車駅は横浜です。一路東海道本線を上り続け、横浜に近づくと、岡山発車後の放送をもって休止していた車内放送が再開され、まもなく横浜に到着するという放送が流れます。そして6:44、横浜に到着[③]。見慣れた駅名標にE217系という見慣れた車両、聞きなれた駅の自動放送。あらゆるものが、JR東日本の「見慣れたもの」となり、旅の終わりが近づいていることを実感します。

 E217系はともかくとして、山手線のE231系500番代を見てしまえば[④]、もう旅の終わりがすぐそこにあるんだな、と思わずにはいられません。幸い、寝台列車であるサンライズ出雲号に乗っているという事実が、まだ何とか「旅気分」を維持させてくれますが、窓一枚を隔てて向こうに展開する”見慣れた風景”は東京に到着し、列車から降りてしまえば、すぐにでも私を包み込みます。

 旅が終わるまであと何分か、というより、見慣れた風景に取り込まれてしまうまであと何分か。個室内にある時計は着々と時を刻み、東京到着の7:08へと近づいていきます。

 車内チャイムが流れ、終点東京到着の車内放送が流れます。降りる支度をして、通路へ出て、そしてデッキへ。既に他の乗客たちがデッキで終点東京への到着を待っていました。列車は速度落とし、ゆっくりと東京駅9番線へ・・・。

 7:08、列車は終点の東京に定時に到着しました[⑤]。列車から乗客が次々と吐き出され、東京駅9番線に降り立っていきます。これにて今回の旅は終了となりますが、その具体的な実感はありません。しかし、後はただただ自宅へと戻っていくだけです。






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