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◆8月13日◆

※各画像はクリックすると拡大します。

新    宮    駅
Shingu Station

朝の新宮①

朝の新宮駅②

スーパーくろしお12号に乗車③

駅スタンプを押していこう④

381系が入線⑤

381系のスーパーくろしお⑥

パンダシートがあるみたい⑦

幕の破れ⑧

パノラマ型グリーン車⑨

流線型の先頭部⑩

 日付が変わって、今日は8月13日です。今日は引き続き紀勢本線を下って行き、終点の和歌山市へ行き、その後、阪和線などに乗車する予定となっています。窓からは、朝陽に照らされる新宮の街が見えました[①]。見事な晴れで、目覚めも気持ち良いですね。

 朝食を食べたら、ホテルをチェックアウト。昨日のチェックイン時にタクシーの手配をしてもらっておいたので、今日は歩きで新宮駅まで行くということはなく、タクシーを使って楽々と新宮駅へ向かえます。ホテルから新宮駅までの運賃は850円でしたが、歩きと比較してのあまりの快適さを考えると、タクシー移動での快適さに850円を払う価値は十分にありました。

 さて、今回の旅の2日目の最初の列車は、新宮8:45発の新大阪行きのスーパーくろしお12号です[③]。この列車への乗車を皮切りとして、紀勢本線の電化区間を下っていくという段階に入ります。では、さっそく改札口を抜けて・・・という前に、駅スタンプを押していきます[④]。さらに「紀南新聞」の夕刊(地方新聞の収集が好きなんですよ)とおみやげを売店で買って、その上で改札口を抜けます。

 1番線で列車の到着を待つこと数分、熊野市方から381系6両のスーパーくろしお12号が入線してきました[⑤]。⑤番の写真を見ての通り、小学生くらいの子供と親の、親子の乗客が結構いました。帰省客でしょうかね?

 白浜方の先頭車、6号車の近くへ行き、先頭車両の撮影[⑥]。反対側の、熊野市方はパノラマ型グリーン車が先頭車となっていますが、やっぱりこの普通の「電気釜」の顔の方が好きですね。塗装が変わっても、381系はやっぱり「国鉄型」ですから。

 1号車の方へ行き、今度はパノラマ型の先頭車両を撮影します[⑨]。見ての通り、下りの新大阪方面行きの場合、パノラマ型車両は最後尾になってしまい、前面展望はできません。前照灯と尾灯の間にはLEDの愛称表示機があり、ここに「スーパーくろしお」の表示がされます。

 行き先表示でなくとも、こういうLEDの表示を見つけると、ペイントで作ってがらくたLEDずに公開したいと思ってしまうんですが、ホームからこのパノラマ型の先頭車両を撮ると、視点が斜めであるせいで、「スーパーくろしお」を表示しているLEDが全ては映りきらないんですね。かといって、正面からは撮れるはずもなく・・・。ゆえに、この「スーパーくろしお」のLEDは作りたくても作れないんですねぇ・・・。

 パノラマ型の先頭車は、先頭部が流線型になっています[⑩]。電気釜の先頭車は、お世辞にもスピード感があるとは言えないんですが、パノラマ型の方はこのように流線型となっているので、それなりにスピード感はあると思います。ま、下り列車では最後尾になってしまうんですが。








紀勢本線62M 特急スーパーくろしお12号(381系)
新宮(8:45)〜椿(10:15)

グリーンマーク①

どっしりとした座席②

前面展望は不可③

きれいですね④

特急南紀号と列車交換⑤

どうも、特急停車駅には・・・⑥

串本駅に到着⑦

おおー!!⑧

きつい曲線⑨

下車駅の椿に到着⑩

 そろそろスーパーくろしお12号に乗り込みましょうか。乗車するのは、1号車のグリーン車です[①]。座席は、0系”ウエストひかり”のグリーン車に搭載されていたものと同じもので、大柄で、どっしりとしています[②]。表地が金色というのは高級感がありますが、見た目の話で言えば、落ち着きのある茶色とか紺色の方が個人的には好みですね。

 スーパーくろしお号のグリーン車はパノラマ型で、運転室越しに前面展望ができることが最大の特徴にしてウリですが・・・、上述したように、下り新大阪方面行きの場合、グリーン車は最後尾になってしまうんですよね。そのため、前面展望もできないんですよね[③]。いや、もちろん座席を反対側に回せば後面展望はできますが・・・、振り子車両で進行方向と逆向きに座るのは、結構危険かと・・・。

 そうこうしているうちに、列車は8:45の定刻で新宮を発車しました。1号車グリーン車の乗客は、私を含めて3人だけでした。紀伊勝浦までは昨日乗車しているので、紀伊勝浦までは、昨日1度乗ったところを再度乗るということになります。「海岸と地平線」という車窓も、昨日見ましたね[④]

 那智では運転停車をし、上りの特急南紀号と列車交換を行います[⑤]。そのあと、9:00ちょうどに紀伊勝浦に停車し、その次に、9:07に太地に停車します[⑥]。しかし・・・、単式1面1線で、辺りを山に囲まれ、駅前に民家が数軒あるくらいというこの駅は、その雰囲気や状況からは、どうも特急停車駅らしくないように思えました。もっとも、需要があるからこそ停車しているわけではありますが。

 9:32に到着するのは串本です[⑦]。この駅は、本州の最南端にある駅です。新宮を出てからは、グリーン車の乗客は私を含めて3人という状態がずっと続いていましたが、串本で2人の乗車がありました。それでもグリーン車の乗客は合計5人で、いずれにせよガラガラというわけですが、ガラガラであることを歓迎しない人はいませんよ。やっぱり同じ車両に乗る人間は少ない方が良いです。

 周参見の手前などでは、これまで(例えば番とか)よりも綺麗な海が見られました[⑧]。荒々しく佇む岩の向こうに広がる、”青い”海。海といえば青色ですが、海水の色が、その言葉通りに、こうも綺麗な澄んだ青色だと、一種の感動さえ覚えます。手前を横切る電線が邪魔くさいですが、これだけ海が綺麗だと、そんなことは気になりません。

 紀勢本線はご存じの通り、きつい曲線が点在する路線です。だからこそ振り子式車両の381系が導入されたわけでもありますが、曲線を走るときに、窓越しに、前の方に連結している車両が見えると、今走っている曲線のきつさを改めて実感します[⑨]。ところで、こういう曲線に入っても振り子が使われているような気がしなかったんですが、それは気のせいでしょうかね。かなりゆっくりと曲線を通過していたことが原因かもしれませんが。

 10:03に到着する周参見の次は、下車駅の椿です。間もなく椿に到着するという放送が流れたら、降りる支度をして、列車が停車するのを待ちます。ちなみに、私は財布・眼鏡・リュック等々、色々な物を列車内に忘れた前科があるので、忘れ物がないかの確認は入念に行っています。

 そして10:15、定刻に下車駅の椿に到着しました[⑩]。新宮からの所要時間は1時間30分でしたが、新宮〜椿間の営業キロは87.1kmなので、グリーン料金は最安の、100kmまでの1240円で済みました。100kmまでのグリーン料金(乗車距離87.1km)で1時間30分も乗れたいうのはありがたい話ですが、裏を返せばトロトロ走ってきたということでもありまして。。。(スーパーくろしお12号の新宮〜椿間の表定速度は約58km/h)






椿     駅     ①
Tsubaki Station ①

危険な隙間①

駅名標②

駅名通りです③

上りオーシャンアロー号が通過④

ホームの様子⑤

改札口⑥

本当に特急停車駅かこれ⑦

駅舎と空と⑧

自由に使える自転車⑨

ちょっとサイクリングでも・・・⑩

 椿駅にやってきました。スーパーくろしお12号が停車する1番線は、ホームがだいぶ曲がっていて、普通の真っすぐなホームに停車するとき以上に隙間ができます[①]。「椿」という駅名にあやかってか、駅舎の周りには椿の木が植えられていて、「椿の木を折らないで下さい」という札もあります[③]

 スーパーくろしお12号は、ここで上りの特急オーシャンアロー号と列車交換を行います[④]。数分遅れて283系が椿駅を通過していきましたが、その速さは非常に遅く、とても最高速度130km/hの振り子式車両とは思えないようなゆっくりとしたものでした。
 もちろん、単線であったり、椿駅のホームがだいぶきつい曲線となっていることなどが遅さの原因となっているのは分かりますが、スピード感あふれるデザインをした283系が、のろのろ、よたよたと通過していく様は、できれば見たくなかったなぁ・・・。

 さて。先ほど、太地駅を「どうも特急停車駅らしくない」と書きましたが、椿駅は太地駅よりも更に特急停車駅らしくありません。まず、乗車人員では、太地駅は1日平均156人ですが、椿駅は僅か37人(共に2008年)。駅は山に囲まれていて[⑤]、改札口に駅員なんているわけがありません[⑥]。駅前に出てみれば、民家の少なさは太地駅の比ではなく、こんな風景が広がっています[⑦]。あ、もちろんスーパーくろしお12号を椿で降りたのは私1人だけで、乗った人は1人もいませんでした。

 椿駅は元々急行停車駅で、特急は停車していませんでしたが、急行きのくに号が特急くろしお号に格上げされ、急行が全廃されてしまったため、その救済措置として、椿駅に特急列車が停車するようになった(1985年から)のだそうです。これまでは1日2往復が停車していましたが、2011年3月のダイヤ改正からは、1日1往復に減ってしまいました。まぁ、”今日の下りの特急”の降車は1人、乗車は0人というようでは当然か。。。

 この駅は一応椿温泉の最寄り駅ですが、椿温泉は海岸線沿いにあるのに、椿駅は内陸の方にあるため、温泉街とはだいぶ距離があります。そのため、駅前には、旅行客が温泉などへ行くのに自由に使ってよい、無料の貸し自転車があります[⑨]。・・・もっとも、手入れはされていないのか、自転車の状態はかなり悪かったんですが。

 次に乗る列車まで少し時間があるので、この自転車を借りて、ちょっと駅周辺をサイクリングすることにしました[⑩]。サドルの高さが私には低く、サドルを高くしようとしましたが、前述のように自転車の状態は悪く、サドル取り付け部も猛烈に錆びていて、結局高さの調整はできませんでした。

 まぁいいでしょう。変な姿勢で運転することになってしまいますが、無料で使えるということだけでも感謝しなければ。。。



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