−20−


※各画像はクリックすると拡大します。

土佐くろしお鉄道中村線・予土線・予讃線4829D 宇和島行き (キハ32形)
窪川(16:57)〜宇和島(19:01)

跨線橋を渡る①

キハ32形単行の列車②

JR四国線が一旦途切れる③

残念ながらロングシート④

ここに陣取ることに⑤

窪川を発つ⑥

ここが予土線の起点⑦

中村線と分岐⑧

そして予土線はトンネルに入る⑨

桜咲く打井川駅に到着⑩

鉄橋を渡り⑪

四万十川を跨ぐ⑫

夕焼けが迫る中⑬

面白駅名の筆頭⑭

予土線の要衝・江川崎に到着⑮

 次に乗る、予土線経由宇和島行きの普通列車に乗るために跨線橋を渡ります[①]。跨線橋を渡って降り立った4番線には、キハ32形の宇和島行きの普通列車が停車しています[②]。これからこの列車に乗って、若井〜北宇和島間を結ぶ予土線を全線乗車しつつ、宇和島へと向かいますが、起点の若井までの、窪川〜若井間は土佐くろしお鉄道中村線です。そのため、駅名標の「わかい」の上には「土佐くろしお鉄道」の文字が[③]

 列車に乗り込みます。普段なら、時間帯からして、高校生とかが多く乗っていそうな気がしますが、春休み中ということもあってか、乗客の姿はまばらでした。10人もいなかったと思います。座席はロングシートで[④]、これから2時間以上乗り、また四万十川に沿って走る(良い車窓が期待できる)ことを考えると、ちょっと残念ですね。

 そこで、機転を効かせて? 立ちっぱなしにはなりますが、運転室右側の空いているところに陣取って、後面展望を楽しむことにしました[⑤]。ここなら、ロングシート・クロスシートに座っているときとはまた違った車窓を見ることもできましょう。

 そうこうしているうちに、列車は窪川を発車[⑥]。窪川の町を後にして、列車は宇和島を目指して走り始めました。前述のように、窪川〜若井間は土佐くろしお鉄道中村線ですが、バースデイきっぷは土佐くろしお鉄道線も全線乗車できるので、その区間の運賃の支払いは必要ありません。

 窪川から5分で、予土線の起点駅の若井に到着します[⑦]。ここで降りたり、乗ったりする人はいませんでした。若井を発車すると、やがて線路は2つに分岐します[⑧]。左が中村・宿毛へと向かう土佐くろしお鉄道の中村線で、右側が予土線の線路です。両線はしばらく並走しますが、別れるところで、予土線の方はトンネルへと入っていきます[⑨]

 17:15に到着するのは打井川駅[⑩]。ホームの近くでは桜が満開で咲いていて、またホームからは四万十川を見ることができるという駅でした。予土線が30分に1本くらいの頻度で列車が来る路線なら、こういうところでふらっと途中下車もできるんですがね・・・。なお、打井川の宇和島行きの列車の本数は、1日僅か7本しかありません。

 予土線のうち、土佐大正〜江川崎間は、四万十川を串刺しにするように線路が敷設されていて、四万十川の上を”飛ぶ”こともあります[⑫]。こういった車窓と、ガラガラの車内、そして1両編成の気動車であることなど、様々な要素が、「これぞローカル線」という雰囲気を醸し出します。

 17:36に十川に到着[⑬]。今日はずっと天候に恵まれて、今も空は晴れ渡っています。まだ4月ですから、陽はさほど長くはなく、太陽からの光は、段々と黄色がかかった「夕日の光」へと変わってきています。しかし、十川駅のホームは山に接した高台にあるため、太陽の光は当たらず、影に覆われています。右側の「明」と、左側の「暗」の対比がなんとなく面白いですね。

 十川を出ると、次の停車駅は半家[⑭]。こう書いて「はげ」と読みます。・・・まぁ、いかにも小学生とかが喜びそうな駅名ですね。こんな妙な駅名でも、ちゃんと名づけには由来があり、その由来とは「この地に住み着いた平家の落人が源氏方の追討を逃れるために”平”の横線を移動させて”半”にしたため」だそうで。なーるほどねぇ。
 北海道の留萌本線には、増毛(ましけ)という駅があるので、半家発増毛という切符を一度買ってみたいものです(笑)

 半家の次は江川崎[⑮]。ここを始終点とする列車があるなど、予土線における主要駅の1つです。そのため、ここで降りる人もいました。先ほど、打井川の次の土佐大正で、5人も(分母が少ないから5人”も”)降りていましたが、江川崎では親子と思われる2人が下車しました。
 江川崎は、予土線の起点の若井から42.7キロのところにある駅。予土線の全長は76.3キロなので、ここで、もう半分は乗ったことになります。






引 き 続 き ・ ・ ・
土佐くろしお鉄道中村線・予土線・予讃線4829D 宇和島行き (キハ32形)
窪川(16:57)〜宇和島(19:01)

とんでもないことに①

吉野生で列車交換②

真っすぐ延びて来た線路③

これが④

こうなる⑤

伊予宮野下に到着⑥

また列車交換⑦

予讃線と合流する⑧

終点宇和島に到着⑨

奥が乗ってきた車両⑩

 江川崎で2人の乗客を降ろし、また一路宇和島へ向けて発車した4829Dですが・・・、驚くべきことに、なんと江川崎で2人の乗客が降りてしまったことにより、この列車の乗客が私1人になってしまいました![①] がらがらの状態で走ることを空気輸送と言ったりしますが、これこそまさに空気輸送ですね・・・。もし、私がこれに乗っていなかったら、乗客は0人になっていたとなると、凄いというか、恐ろしいというか。。。

 このような状態で17:50に江川崎を発車しましたが、その後、西ヶ方、吉野生[②]、松永、出目と停車していっても新たな乗客を迎え入れることはなく、結局、江川崎から6つ目の、18:20着の近永でようやく1人乗ってきました。・・・それでも、計2人にすぎませんが・・・。

 18:30に大内に到着[③]。列車は既に愛媛県内に入っていて、四万十川を見ることもありません。四万十川に沿って走っていた高知県内に比べると、比較的走りやすそうなところに線路が敷設されています。

 どうも、この列車に乗ってからというもの、駅に発着するたびに、どこからか「カコッ、カコッ」という音が聞こえてきます。どこから出ている何の音なんだろうかと気になったので、音の出所を探してみると、出所は、乗降扉の上にある四角いものだったことが分かりました。

 更にその動きを注視して見ると、この四角いもの、常に出ているわけではなく、出たり入ったりしています。そして分かったことですが、どうやらこの四角いものは、走行中に乗降扉が開くことがないように、扉をロックするために出てくるようです。
 駅に停車し、扉を開ける直前に(記憶が正しければ)ロックを外し[④]、客扱い。乗降が済んで駅を発車したら、カコッという音とともに、不用意に扉が開かないよう、ロックを行います[⑤]。駅に発着するたびにしていた音の原因は何だったのか、その謎が解けてちょっとすっきりしました。

 18:38に到着するのは伊予宮野下駅[⑥]。ここでは列車交換を行うために5分停車するので[⑦]、外に出て息抜き。ここではカップルっぽい2人組が乗車してきました。もう太陽はほぼ沈んでいて、これから夜の闇が支配しようとしています。

 伊予宮野下を発車して次に停車するのは務田。予土線の単独駅としては、ここが最後の駅です。そして務田を発車すると、ゆっくりゆっくりと残りわずかとなった予土線を進み、予土線の終点・北宇和島駅の手前でついに予讃線と合流します[⑧]。北宇和島には18:58に到着します。

 北宇和島では乗降はなし。そして北宇和島から3分で、19:01、終点の宇和島に到着です[⑨]。たった4人の乗客がホームに降り立つと、列車はあっという間に空っぽに。あまりにもあっけない、「終着駅への到着」でした。
 駅名標の隣の駅が片方しかないのは、ここで線路が途切れていることを示します。JR四国の路線で線路が途切れる駅というのは、ここ宇和島、高松、鳴門の3駅しかありません。宇和島はその1つなんです。






宇  和  島  駅  &  ホ  テ  ル
Uwajima Station & Hotel Clement Uwajima

行き止まり①

”携帯”電話ボックス②

駅舎内③

ホテルが入る駅舎④

客室内⑤

 予讃線の終点、宇和島駅。夜の帳が降りようとしている中、気動車のアイドリング音が響いています。線路を切る車止めを見ると、改めて、ここが「終着駅」であり、同時に「始まりの駅」であることを実感します[①]。今日はここで移動終了です。
 普段、気動車には縁がなく、電車にばかり乗っていますが、気動車が駅に佇むときのアイドリング音というのは、どこか人を旅に駆り立てるような、そんな力があるような気がします。気動車しか来ない宇和島駅は、ここを旅の起点とすれば、最高の旅立ちが得られそうな気がします。

 改札へ向かう途中、緑に塗られた木製の電話ボックスを発見[②]。「なんだか古風な電話ボックスだなぁ」と思っていると、扉に「携帯電話」の文字が。えーと・・・、中に公衆電話はなく、ここの中に入って自分の携帯電話を使えということですかね? まぁ、気動車がドルルルルと音を立てていますから、この電話ボックスに入れば、多少は静かな環境で電話ができそうですが、”携帯”電話ボックスとは。。。

 改札できっぷを見せ、外に出ようとしましたが、駅員らしき人は窓口の中にいなさそうだったので、そのまま出てきました。ヤシの木が生えている駅前に出て、うまいこと駅舎の撮影ができそうなところへ移動、そしてパチリ[④]。なんだかやたらと駅舎が大きいように見えますが、これはホテル(ホテルクレメント宇和島)が併設されているためです。あ、ちなみに今日の宿はそこですよ。

 というわけで、特にすることももうないので、ホテルへ行き、チェックインを済ませて、客室内にやってきました[⑤]。1日目に泊まった琴平のホテルの部屋と比べると、綺麗で温かみがあるように思えます。

 今回はシングルAという、まぁ一番安い部屋を選んだんですが、ホテルのサイトで宿泊予約をするとき、シングルAは「レールビュー」などと書いてありました。「一番安いと言っても鉄道好きとしては特等室だな!」と思ったんですが・・・、6階建て(客室は3〜6階)の中で一番下の、3階の部屋が割り当てられてしまっていたので、とてもレールビューなんてできたものではありませんでした(笑) あ、でも列車の音は聞こえた。うん。

 ここのホテルには夕飯も食べられるレストランがあるんですが、部屋に入ってそのレストランの案内を見てみると、営業時間終了がもう間近。これはまずいと思いさっさとレストランに乗り込み、夕飯を食べました。ちなみに、客は、最初は私1人だけでした。

 その後、宇和島駅のキオスクに行き、おみやげの「みかんクッキー」を購入。自室に戻ったら、カメラや携帯電話の充電をし、テレビなどを見て過ごし、0時になるちょっと前くらいに寝床に就きました。



                  10  11  12  13  14  15  16
17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29 


DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ