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 全ての車両がそうというわけではないそうですが、男鹿線で運用されるキハ40系の中には、オールロングシートの車両があります。今回、男鹿線の往復で乗った編成は2両編成でしたが、2両ともオールロングシートの車両でした[②]。よく、普通列車の座席がロングシートなのか(セミ)クロスシートなのかを気にする人がいますが、私は別にどちらでも構いません。そんなところにグチグチああだこうだは言いません。

 もっとも、ロングシートだと、このように車窓を撮ろうとするとき[③]、体をだいぶ捻る必要はありますが・・・。雪の単線・非電化路線を走る気動車の普通列車というものには、いかにもローカル線という風情があります。

 そして終点の秋田に到着[⑤]。追分止まりではなく、そのまま奥羽本線に直通して秋田まで至るので、追分〜秋田間は、奥羽本線の普通列車に加えて、男鹿線からの普通列車が加わります。そのため、秋田〜追分間は、普通列車の本数も多くなっています。追分から先の停車駅で乗ってくる人もいたので、追分〜秋田間では、やはり奥羽本線の増発列車的な性格も持ち合わせることになるようです。


















 自分が立っているホームがあって、その向こうにホームがあって、その向こうに・・・、という具合に、秋田駅には4面のホームがあります[①]。この駅の規模の大きさに、「あ、ここは県庁所在地の代表駅の秋田駅なんだな」と思わされます。が、ホーム上にろくに人がいないというのは、ちょっと寂しいですね・・・。停車しているE751系つがる号にも、乗客の姿はほとんどありませんでしたし・・・。

 とはいえ、ここは人口約32万人の秋田市の代表駅、秋田駅です。Uターンラッシュが最も激しくなる1月4日だったということもあるでしょうが、改札口を出てみれば、そこには多くの人がいて、県庁所在地らしい活気がありました[②]。東西を結ぶ自由通路を歩く人の数も多かったです[③]。E6系の登場を知らせる横断幕が掲げられていましたが、秋田の人々は、所要時間が5分短くなって500円値上がりすることを、どう感じているのでしょう?

 さて、秋田からは17:32発のこまち90号に乗車します[⑦]。盛岡〜大曲間を結ぶ田沢湖線は、まだ乗車したことがないのですが、秋田からこまち号に乗り、そして盛岡まで行けば、田沢湖線の全線乗車を完了することができます。こまち90号の1本前に、秋田17:09発のこまち38号、1本後に18:07発のこまち40号が設定されていましたが、前者だと秋田の滞在時間が短すぎ、後者では長すぎます。17:32発というのはちょうど良かったのです。

 こまち90号も、その1本前のこまち38号も、ともに12番線から発車する列車ですが、大雪のために秋田行きの下りこまち号が遅れていて、そのため、こまち38号の発車が遅れるとのことでした。こまち38号が出て行かないと、こまち90号は入線できません。こまち38号が発車してから、改札口を通り、12番線ホームに向かいました。

 「Z」と書かれた停止位置目標がありましたが、Zとは、E6系の量産車に付けられる編成記号です[⑧]。気がつけば、E6系の営業運転開始も、もうそんなに遠いことではありません。なにせ、営業運転の開始は、2013年3月のダイヤ改正からですからね。つい最近、量産先行車が出てきたばかりだという感じがあるのですが、もうそういうところまで来ているとは・・・。

 私が立っているのは、11号車のグリーン車の乗車口[⑨]。今回はグリーン車に乗車することにしました。ま、おめでたい正月ですから、多少の贅沢は良しということで・・・。ちなみに、この日1月4日のこまち90号は、グリーン車・普通車共に満席であると案内されていました。

 定刻では秋田を17:32に発車するこまち90号ですが、12番線に入線してきたのは、17:30ごろのことでした[⑩]。入線から2分で発車するとは思えませんし、定刻で発車することを期待するのはちょっと無理がありそうです。車両が停車して、扉が開くと、乗車口で列をなして待っていた人たちが、ぞろぞろと車内へ。私も特に写真撮影などはせず、その流れに乗って、11号車へと入りました。













 自分の座席にたどり着いたら、もうさっさと座って、そのままおとなしくします[①]。もう旅も終盤まで来ていますが、さすがに疲労を感じていないと言ったら嘘になります。積極的に写真を撮りに外へ出て行ったりするだけの気力は、あまり残っていません。

 E3系は新幹線車両ではありますが、在来線に乗り入れるために、車両の大きさは在来線規格です。しかし、グリーン車の座席配列は2+2で、普通車と同じです。座席の間隔こそ、JRの新幹線・特急型車両のグリーン車の標準の1160mmですが、座席の横幅は狭いですし、グリーン車らしい「ゆったり感」というものが今ひとつないような・・・。足置き[②]や枕で普通車との差をつけても、何よりかより、座席が小さくては・・・。

 ただし、こまち号のグリーン車では、おしぼりと簡易スリッパ、飲み物が無料で提供されます。座席=ハードでグリーン車らしさを出していないものの、こういったサービス=ソフトの面でグリーン車らしさ、グリーン車ならではのこと、グリーン車の利用の対価としてそれなりのものを提供してくれていることには、一定の評価ができます。

 「もうそろそろ発車しても良いだろ」というころになっても、列車は発車しようとしません。すると、「大雪で、大曲駅のポイントが故障した」との放送が入りました。とりあえず17:55に、23分遅れで秋田を発車しましたが、大曲駅の手前で、ポイント故障のために停止してしまうということがありました。外には、鋭意ポイント周辺の除雪と修理を行なっている人たちがいるのだと思うと、乗っている人たちも、文句の言葉は何も言えません。

 予定では、このあと盛岡でこまち90号を下車し、後からやってくるはやて40号に乗って、上野へ向かうこととしています。盛岡駅での待ち時間で、駅弁でも何でも夕飯を買って、それをはやて40号のなかで食べるつもりでいたのですが、まず盛岡に何時に到着するのか全く読めません。その一方で、もうお腹が空き始めてきたので、結局車内販売で「秋田比内地鶏 こだわり鶏めし」を購入し、こまち90号の車内で食べました[③]

 大曲から先は、途中、列車交換のために運転停車をした程度で、特に問題は起こりませんでした。そして下車駅の盛岡には、43分遅れの20:00に到着しました[④]。盛岡駅到着時、11号車のデッキで扉が開くのを待ちましたが、どうも扉が凍結してしまったらしく、扉が開かなくなるという事態が発生しました。外から扉に蹴りをかましてもなかなか開かなかったので、私はとりあえず、隣の12号車から下車しました。

 なお、最終的には、何とか11号車の扉を開けることに成功したようでした。「盛岡でグリーン車から降りるなど人いるのだろうか」と思っていましたが、盛岡では、私以外に親子2人が、グリーン車から下車しました。そして列車は、E2系のはやて90号と併結し、盛岡を後にしました[⑤]



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