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※各画像はクリックすると拡大します。













 遅れてやってきて、しかも本来とは違う番線に到着したこともあってか、定期列車の邪魔をしないようにとでも思ったのでしょう、素早く機関車の切り離しをして、手際よくあけぼの号の青森車両センターへの回送の準備が進められていました。EF81形が編成から離れると、電源車の顔が見えるようになります[②]。今回は白帯を巻いて、雨樋を装備した電源車でした(青森配置の24系は、電源車1つをとっても、色々と種類があります)。

 一方、普段あけぼの号が到着する5番線には、485系3000番代が回送の表示で停車していました[③]。3000番代が使われる列車のうち、白鳥号は、北海道新幹線が新函館まで延伸されたときに列車自体がお役御免でしょう。いなほ号は、近いうちに常磐線を走るE653系に置き換えられることでしょう。安泰そうなのは北越号ですが、それも北陸新幹線ができるとどうなるか?

 あけぼの号を牽引してきたEF81形は、いったん青森駅構内の奥の方まで進むと、再びホームの方向(=新青森方)へやってきて、駅構内の側線に入ります。跨線橋から、その屋根の上の様子を見ることができました[④]。交直流型の車両なわけですから、屋根上はにぎやかなのだろうと思っていましたが、意外とすっきりしていますね。

 前回青森駅を訪れたときは、東口から出てみたので、今回は西口から出てみることにしました。東口は人も多く、土産物屋があったり、青い森鉄道の切符売り場や自動改札機がありましたが、西口はJRのみどりの窓口が1つと自動券売機があるというくらいで、自動改札機もありません[⑤]。失礼ながら、正直なところ、およそ県庁所在地の代表駅には見えないですね。

 何か紙が貼り出されていたので見てみると、今日(2日)のあけぼの号の運休のお知らせでした[⑥]。もし、出発が1日遅かったら・・・、と思うと、大幅な遅延こそありはしましたが、走ってくれただけでも本当に幸いなことだったとひしひしと感じます。なお、これにより、今晩上りのあけぼの号に乗り、明日下りのあけぼの号に乗って、計あけぼの号に3回乗るという野望は潰えました。

 西口の駅舎は・・・[⑦]、うーん、やっぱり、県庁所在地の代表駅には見えないですね・・・。東口の駅舎との差が激しいです。また、ちょっと西口側の駅前の様子の写真は撮影し忘れてしまったんですが、東口側は駅前にホテルや商業施設、背の高いマンションなどが並ぶ、県庁所在地らしいにぎわいと発展がある一方[⑧]、西口側は一軒家が並ぶ、東口側とは全く違う状況でした。

 東口側へ回るために、跨線橋を渡りましたが、その上からは、青森駅のホームの様子を一望することができます[⑨]。ホームは3面6線で、背後には青森ベイブリッジがそびえています。

 さて、当初の予定では、あけぼの号で青森に着いたら新青森へ戻り、そこからリゾートあすなろ下北1号に乗って大湊へ行く予定だったのですが、あけぼの号が大幅に遅れたことで、新青森はおろか、青森からリゾートあすなろ下北1号に乗ることもできませんでした。しかしやしかし、幸運なことに、リゾートあすなろ下北号(※臨時列車)は、運転される日は、基本的に1日2往復運転されます。

 そこでみどりの窓口へ向かい、それぞれ下り・上り2本目である、リゾートあすなろ下北3号・4号の指定席券を購入しました[⑩]。リゾートあすなろ下北号は、2011年12月の東北応援パスでの旅行のときに乗車を試みていましたが、そのときは強風のために運休してしまい、結局乗れず終いでした。

 1ページ目の前書きにもあるように、今回の旅は、以前乗ることができなかったリゾートあすなろ下北号に今度こそ乗ってやろうということが、この旅の立案・計画の動機でした。今日は大湊線もリゾートあすなろ下北号もきちんと走るようですし、ここに、リゾートあすなろ下北号へのリベンジを果たせることを、本当に嬉しく思います。

 ちなみに、東口側のみどりの窓口はなぜか大混雑で、長蛇の列ができていました。結局、列に並んでから指定席券の購入に至るまで、30分くらいはかかったかな?青森駅と言えども、東口側のみどりの窓口は、2つしか窓口がありません。みどりの窓口のすぐ脇にはびゅうプラザがあり、そちらへ少し客を振り向けられれば、もう少し混雑もましだったのでしょうが、あいにく年始のお休み期間で閉店していて・・・。












 「どうせ乗るなら始発駅からだろ、それにフリーきっぷだから別に引き返しても余計な金はかからんし」と、リゾートあすなろ下北3号の指定席券は新青森からのものを取りました。というわけで、新青森駅へと向かいます。

 乗車するのは、12:45発の普通列車弘前行き[①]。よく知られているように。新青森〜青森間のみの乗車であれば、特急列車の普通車自由席に、乗車券のみで乗ることができます。ですから当然、こちらの心理としては、「新青森へ向かうときの列車はぜひ特急で・・・」と所望していたんですが・・・。

 車両は701系[②]。「わざわざ701系を撮影するなんて・・・」と思われるかもしれませんが、やはり普段は見ない車両ですし、いくらこちらの地域ではありふれた車両であろうとも、私には物珍しく見えますから。それに、701系と言えども、いつなくなるか分かりませんしね。例え実際になくなるのが20年先であろうと、30年先であろうと、そこに撮れる車両があるなら、私は何でも撮っておこうと考えます。

 青森を12:45の時刻通りに発車。すると、ほどなくして、HB-E300系とすれ違いました[③]。先ほど見た発車標に表示されていた、新青森行きのリゾートあすなろ津軽蟹夫(つがるかにお)2号でしょうか。恐らく、これがこの後、私が乗るリゾートあすなろ下北3号になるのでしょう。

 新青森は、青森の1つ隣の駅。所要時間5分で到着です[④]

















 東北新幹線との接続駅・新青森。在来線ホームは、新幹線がやってくるまでは1面1線でした。新幹線との接続駅になるのにあわせて、線路が増設されましたが、それでも1面2線。ある路線の終点の駅で、行き止まりにでもなっているというのならばまだしも、普通の途中駅で、しかもリゾートあすなろ下北号をはじめとする数多くの列車が、ここ新青森を始発・終着駅としています。それで1面2線というのは、ちょっと苦しそう。

 実際、対函館の特急の一部は、1面2線で線路容量に余裕のない新青森駅では折り返しができないために、いったん隣の津軽新城駅(2面3線)まで回送されます。そこで車内整備をし、再び新青森へ戻ります。

 頭上に色々な列車の乗車口案内のプレートが並ぶ中、あけぼの号の乗車口案内もありました[②]。しかも、他の列車の乗車口案内は文字しか入っていないのに、あけぼの号のものはテールマークの絵が入っています。上野駅ではちょっとひどい扱いをされているあけぼの号ですが、新青森駅ではなかなか良い扱いをされているようで。

 1番線では、函館行きのスーパー白鳥号が発車を待っていました[③]。789系は、2002年の東北新幹線八戸開業に合わせて導入された車両ですが、それから早くも10年以上が経ちました。でも、全然そういう感じはしませんね。2、3年くらい前に登場した車両だと言われても疑いません。

 あれこれしているうちに、隣の2番線にリゾートあすなろ下北3号が入線しました[④]。僅か2両という短い編成です。「正月の1月2日に、こんなリゾート列車なんかに乗る人なんているのだろうか?」と思っていたのですが、青森駅のみどりの窓口で、窓側はもう満席と言われましたし、また、車内整備の終了を待つ人が乗車口付近にわりかしいます[⑤]。結構乗る人がいるんですねえ・・・。

 車両のHB-E300系の側面の塗装はなかなか派手です[⑥]。と言っても、この塗装(色選び)にはきちんと考えが込められているようで、赤色は祭りの熱気、黄色は下北半島に咲く菜の花畑、緑色は豊かな森を表しているのだそうです。

 HB-E300系は、形式名を付与するにあたっては、ハイブリッド気動車ということで、普通の気動車で使われる「キハ」の代わりに、「HB」が頭に付けられました。その結果、車両番号のところを見ても、カタカナが登場しません[⑦]。新幹線車両ではカタカナを使わないというのはよく知られていますが、国鉄・JRの在来線車両の旅客車両でカタカナが出てこないというのは、1959年の車両称号規定の改定以降では、これが初めてではないでしょうか。

 2010年に登場した新しい車両ですが、行き先表示機は流行りのフルカラーLEDではなく、3色LEDです[⑧] [⑨]。そうそう、忘れてはいけないのが、リゾートあすなろ下北号は快速列車であるということ。全車指定席なので、510円の指定席券は別途必要となりますが、実に低廉に乗車できます。



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