●1月3日●

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 翌朝、「これでは列車に間に合わないかもしれない」というような時刻に起床してしまい、焦る私。朝食を周りの人から早食いをしていると思われない程度に急いで食べ、ホテルを出発。とりあえず列車に間に合うだけの時刻には五所川原駅にやってくることができましたが、ホテルを出た瞬間から、外は昨晩と似たような吹雪で、この先が思いやられるところです[①]

 これから乗るのは弘前・青森行きの快速深浦号[②]。快速深浦号は、青森・弘前〜深浦間(深浦行きは青森発のみ)を結ぶ快速列車で、1日1往復の運転。深浦行きは昨晩見たように夜、弘前・青森行きはこのように朝に運転されます。もっとも、快速運転をするのは青森行きの奥羽本線内のみで、列車の本数が少ない五能線内は各駅に停車します。そして弘前行きは、なんと奥羽本線に入っても各駅停車のまま!でも快速。

 発車時刻は8:07[③]。それに間に合うように急いでホテルから駅へとやってきたのですが、どうもこの悪天候のせいでしょうか、列車が少し遅れているとのこと。そうと分かっていれば、あまり焦ることはなかったのですが・・・。

 私にとって、「あー、寒いところの駅に来たんだな」と思わせてくれるものは、駅の入り口にある扉です[⑤]。やはり少しでも駅舎内の暖かさを保ったり、あるいは雪や風が舞い込んだりしないようにということでしょうが、暖地の駅ではあまりお目にかかれないものです。青森駅などのような規模の大きい駅でも装備されていますし、寒地では必須ということなのでしょう。

 遅れている深浦号の到着が近づいてくると、改札口に駅員が現れ、改札がはじまります。この列車別改札というのは、私にはそれほど馴染みのないもの(JR東日本の自動改札機設置駅だと、いつでも自由に入れるので)で、これはまた「あー、遠いところを旅しているんだな」と思わせてくれます。

 改札口の脇に、E6系の広告がありました[⑥]。「進化した未来形」とのこと。キャッチコピー、宣伝文句としては特にひねりもなく、衝撃性はあまりないですね。しかし、五所川原から東京方面となると、どちらかというと秋田からこまち号よりも、新青森駅からはやて号・はやぶさ号な気もするのですが・・・?でもE6系の広告?E5系の運転開始前は、上越新幹線の高崎駅でE5系の広告を見ましたし、あまりそのあたりは考えていないのでしょう。

 駅舎からホームへと繋がる通路(改札口の脇)になぜかある駅名標[⑦]と、ホームにある駅名標[⑧]とでは、デザインが違います。前者はひらがなが主体で、後者は漢字が主体です。また、前者は蛍光灯が光源ですが、後者は最近JR東日本で増加中の、光源がLEDのものです。

 ホームにこのようなものがありました[⑨]。洗面台の名残でしょうか、蛇口は撤去されているようですが。一昔前の、蒸気機関車の時代を偲ばせる一品です。ところで、夏季は大丈夫ですが、冬季になると水道管が凍結して水が出ず、使えないなどということにはなっていなかったのでしょうか?青森県の駅ですから、対策はしていたのではないかと思いつつも、でもたかだかホームの洗面台なのに、凍結対策をするか?とも思いました。

 10分ほど遅れて深浦号がやってきました[⑩]。列車は2両編成が2本繋がった4両編成で、前側2両が青森行き、後ろ側2両が弘前行きです。これを乗り間違えると、全く違う方向へ連れて行かれるので、乗り間違えはないようにしなければなりません。皆さんも、深浦号に乗られることがあれば、くれぐれも乗り間違えにはご注意ください。













 進行方向右側の席に陣取りましたが・・・、何も見えません[①]。吹雪のせいなのか、それとも列車自身が舞い上げている雪煙のせいなのか、あるいは津軽名物の地吹雪のせいでしょうか。当たり前と言えば当たり前ですが、こんな酷い条件でも列車が走ることには感心します。ちなみに五所川原市には、地吹雪を名物と称して、地吹雪を体験することを目的とするツアーがあります。

 右側の車窓もなかなかなものですが、左側はもっと酷かったです[②]。窓に雪がシャーベット状に張り付いています。いったいどんな条件下を走ってきたのだろうかと思ってしまいます。これを見て、一瞬窓を開けてみたいという衝動に駆られましたが、さすがにしませんでしたよ。

 五所川原を出ると、陸奥鶴田、鶴泊、板柳、林崎、藤崎と停車して、奥羽本線との合流駅である川部駅に着きます。右手に奥羽本線の架線柱が見えてくると、もう間もなく川部です[③]

 川部駅に到着です[④]。ここで青森行きの編成と弘前行きの編成が分かれます。列車が遅れているため、「作業が終わったらすぐに発車する」と案内されましたが、実際には通常時と同じ時間、8分程度は停車したかと思います。青森行き編成は川部を出ると北常盤、浪岡、津軽新城と停車して、新青森に停車します。浪岡〜津軽新城間にある大釈迦と鶴ヶ坂がただ2つの通過駅です。

 奥羽本線の架線の下を走って、列車は下車駅の新青森駅に到着しました[⑤]。川部で弘前行き編成の2両を切り離したために、身軽な2両編成になっていますが、新青森の1番線は12両編成まで対応しているホーム。列車の前後にはかなりの余裕ができます。













 昨日は大湊線の全線乗車を果たしましたが、今日はまず津軽線の全線乗車を果たそうと思います。津軽線は青森〜蟹田間を結ぶ路線で、蟹田〜中小国間はいわゆる津軽海峡線に組み込まれていて、特急や貨物も往来する区間です。中小国から先の、中小国〜三厩間はJR東日本でも屈指のローカル区間となり、列車は1日に僅か5往復しか走りません。三厩まで乗ろうと思うと、時間帯が限定されてきます。

 中小国(蟹田)〜三厩間を走る5往復のうち、1往復は青森〜三厩間を直通で走りますが、残りの4往復は蟹田〜三厩間の運転です。私がこの後乗ることになる三厩への列車も、蟹田が始発。ですから、まずは蟹田へと向かいましょう。

 新青森〜蟹田の往復分の特急券を指定席券売機で購入しました[①]。新青森〜蟹田間は運賃計算岐キロでも50qまでに収まるので、特急料金は、自由席なら500円です。往復ともスーパー白鳥号に乗りますが、行きは新青森始発ですし、蟹田まで40分とかからないので、自由席で良いでしょう。

 帰りはスーパー白鳥30号に乗りますが、途中駅からの乗車で、普通車指定席は満席。となると、自由席は座れない可能性があります。新青森までせいぜい35分しかかからないところではありますが、できれば座りたいですし、少しだけ空席があったグリーン車に乗ることにしました。行きが普通車(自由席)なので、帰りも普通車では同じになってしまって面白くない、という意味合いもありますが。

 昼間の新青森駅は、夜とはまた違った姿を見せてくれます[③]。ほぼ全面ガラス張りとなっている駅舎の突出部は、外から停車する新幹線の車両の姿も見えます。昨晩の新青森駅は荒天でしたが、今は良い天気ですね。

 新青森駅には、あおもり旬味館という様々な土産物屋が集合した場所があります。この後乗るのはスーパー白鳥11号ですが、その発車時刻までは少し時間があったので、そこで青森土産を物色しました。旅はまだまだ途中ですから、これから先の移動を土産の紙袋と共にするわけにはいかないので、購入した物は全て宅急便で自宅へと発送しておきました。

 在来線の1番線ホームへとやってきました。特急スーパー白鳥11号は新青森を10:16に発車します[④]。この列車は東京を6:28に発車する、東京発の定期の下りはやて号の1番列車である、はやて11号と接続するという重責を担っています。

 1番線に停車する789系[⑤]。新青森〜青森間は乗車券のみで特急列車の普通車自由席に乗車することができます。主に新幹線からの乗り換え客に向けてでしょうが、ホームでは、駅員が「ここは自由席③号車の乗車口です」と書かれた看板を持って、自由席車両への誘導をしていました。なお、(スーパー)白鳥号は、隣の青森で進行方向が変わるため、座席は青森以降で正面向きになるように設定されています。



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