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奥羽本線665M 青森行き(701系)
新青森(17:27)〜青森(17:33)

701系①

あー青森②

 新青森で青森行きの普通列車に乗り換えて、青森へ向かいます。それにしても・・・、今日いったい何回新青森〜青森間に乗っていますかね?かなりの回数になっていると思うんですが・・・。






青    森    駅
Aomori Station

夜の青森駅①

ここから始まる”旅立ち”②

寝台特急あけぼのに乗る③

EF81形が先頭に立つ④

E751系がやってくると⑤

E751系との並びが撮れる⑥

背後に青森ベイブリッジ⑦

青森にはブルートレインがよく合う⑧

”みちのく”の雰囲気⑨

では乗り込もう⑩

 今日3度目の青森駅です。しかし、これまでの2度とは違い、もう夜です。辺りもすっかり暗くなったという中で、緑色に光る、ひらがなの「あおもり」が印象的です[①]。この旅も、ついに終盤戦に突入しました。

 青森駅の売店で、お土産(アップルパイ)や夕飯、飲み物を購入しておきます。そして、いざ改札口へ[②]。青森駅は、2006年に自動改札機が導入されました。それまでは手動改札だったというわけですが、長距離列車や夜行列車がよく似合う青森駅には、また手動改札が似合いそうに思います。

 いよいよ、今回の旅の最後の列車です。次に乗る列車は、3番線から18:25に発車する、上野行きの寝台特急あけぼの号[③]。日本海号とともに、青森駅を発着する寝台列車のうちの1つです。上野駅は、青森駅から羽越本線経由で772.6kmのところにあります。青森駅の発車標で、遠く離れた地の駅、「上野」の文字を見ると、否が応でも気分が高まってきます。常磐線の普通列車が表示する「上野」とは重みが全く違います。

 「あけぼの」のヘッドマークも誇らしげな、EF81-136[④]。長岡まであけぼの号を牽引します。JR世代の機関車であるEF510形500番代が、24系やE26系を牽引するのもちろん良いですが、私はやはり、国鉄型の機関車が24系や14系を牽引する方が、正統派のブルートレイン、寝台列車という感じがして、好きですね。しかし、それもいつまで見られるのか、まったくもって分かりません。

 18:11、つがる53号のE751系が2番線にやってきました[⑤]。あけぼの号はその隣の3番線に停車しているので、E751系が2番線にやってくることにより、このような並びを撮影することができるようになります[⑥]。ちなみに、3番線では青森ベイブリッジを絡めた撮影ができます[⑦]

 「つがる」という名前の列車は、かつて漢字の「津軽」の名を冠した夜行急行列車が、上野〜青森間で走っていました。もちろん、あけぼの号と津軽号が共存した時期もあります。あけぼの号は今でも寝台特急のままで走っていますが、津軽号は特急になり、ひらがなになり、昼行列車になり、運行区間も大幅に変わり、車両もE751系4両になりました。あけぼの号もいつかは廃止されますが、その生まれ変わりはどんな列車になるのでしょうか。

 「上野行き」の表示を出した青い24系[⑧]が、「あおもり」の駅名標の下に佇む・・・[⑨]。これほど旅情がある光景も、今となってはそうそうないと思います。旅情があるという点では、上野駅の13番線に24系が佇む光景と良い勝負です。また、ホームやベンチの真っ白な雪が、ここ青森駅がみちのくの果てにある北国の駅であることを示してくれて、より一層旅情を掻き立ててくれます。

 では、そろそろ乗り込みましょうか[⑩]。今回の旅の最後の列車、上野行き2022レ・寝台特急あけぼの号への乗車です。







奥羽・羽越・信越・上越・高崎・東北線2022レ 寝台特急あけぼの号(EF81形+24系)
青森(18:25)〜上野(6:58)

ソロの通路①

上段個室内②

入り口をふさぐしかない③

雪の奥羽本線を駆ける④

寝台列車で食べる夕飯⑤

八郎潟に到着⑥

秋田に到着⑦

ベッドメイキング⑧

星空さえ見える⑨

ここはどこだ⑩

 あけぼの号の5号車に乗り込みます。5号車は、B寝台個室のソロです。中央に通路を配して、その左右に各個室が配置されています[①]。中央通路という点は、今朝まで乗っていた、日本海号のA寝台車と同じですね。もっとも、個室寝台と開放型寝台という違いはありますが・・・。

 寝台券で指定された16番個室へ向かいます。16番個室は2階の部屋で、向かい合った2室の2階の部屋が共有する階段を上がって入ります。2階の部屋は、こんな感じ[②]。見ての通り、かなり狭いです。あけぼの号のソロは、北陸号(1両20室)や北斗星号(1両17室)のソロと違い、定員が多くなるような設計と工法で作られたため、部屋数を増やすことはできました(1両28室)が、やはり北陸号や北斗星号のソロより、空間は狭いようです。

 しかし、開放B寝台と同じ料金で利用できるソロは、言うまでもなく、人気があります。部屋数が多いということは、それだけ寝台券を確保しやすいということです。そう思えば、広さを犠牲にして部屋数を増やすのも、決して悪くはないかもしれません。

 ・・・とは言ったものの、やはり狭いものは狭いです。荷物を置こうと思ったら、入り口をふさいで置くしかありません[③]。こんな具合ですから、部屋から出るときは大変でした。いちいち荷物をベッドの上に上げなければなりませんでしたからね・・・。

 奥羽本線の下り列車が遅れていたため、あけぼの号は3分遅れて青森駅を発車しました。上野まで所要時間12時間33分。半日以上にも及ぶ乗車時間に、上野までの長い距離を感じずにはいられないものです。検札が終われば、もうあとは誰も自分に干渉する人はいません。個室なので、下車するまでゆっくり、のんびりと、他人に気兼ねする必要もなく、自分だけの時間を過ごすことができます。

 2階の部屋なので、文字通り、高い視点から車窓を眺めることができました。窓越しには、闇に包まれた冬の北国の雪景色。車や信号機、住宅の光がどんどん後ろへ流れていっては、再び現れる・・・。次の停車駅を目指して走る列車は軽やかに、小さな駅を通過します。機関車の2つの明かりとヘッドマークが、後に従える客車を先導し、列車は漆黒の闇を切り裂いていきます。

 奥羽の夜の雪景色を見ながら[④]、夕飯を食べることにしましょう。夕飯は、先ほど青森駅の売店で調達した、「倉石牛めし」。1つ1000円。どうせ1つではお腹を満たしきれないことは分かっていたので、2つ買っておきました。弁当の中身はこんな具合[⑤]で、もちろんおいしかったんですが・・・、弁当の右手前にある「南蛮味噌漬け」。これがびっくりするほど辛く(味付けがかなり濃い)、こればかりは顔をしかめながら食べたのは秘密。

 列車は青森を出ると、新青森、弘前、大鰐温泉、碇ヶ関・・・、と停車していきます。あけぼの号の特徴の1つは、羽越本線内と奥羽本線内でこまめに停車すること。上野〜酒田、秋田、東能代、弘前、青森など、主要駅同士での利用しかできないのではなく、上野〜遊佐、森岳などの区間での利用もできます。これは、あけぼの号がこまめに停車するからこそなせることですね。

 21:29、秋田に到着[⑦]。定刻より8分遅れでの到着です。青森発車時の遅れは3分だったので、5分遅延が拡大したことになりますが、私は「まだ8分程度の遅れで済んでいる」というように感じました。さすが、秋田県の県庁所在地秋田市の代表駅である秋田駅。ここから乗車する人は多くいました。

 秋田発車後、放送休止前の最後の車内放送が流れますが、「この先の羽越本線内で強風が吹いているため、列車は徐行して運転する。そのため、大幅な遅れが見込まれる」という案内がされました。まぁ、想定の範囲内。日本海号にしてもそうなんですが、私は正直なところ、「クリスマス寒波なんて言っているんだから、そもそも列車自体が走らないのでは」と危惧していました。ですから、たとえ遅れようが、走ってくれるだけでありがたい。

 ここで、いつでも就寝できるように、ベッドメイキングをしました[⑧]。あけぼの号のソロは、1階の部屋は最初からベッドメイキングが済まされていますが、2階の部屋は仕様上、ベッドを作ると部屋へ(からの)出入りができなくなってしまうので、乗客自身が個人で行う必要があります。なお、あけぼの号のソロには2007年の8月にも乗っている(そのときも2階)んですが、当時はなかった転落防止ベルトが追加されていました。

 一部、雪の粒が強風によって窓に叩き付けられるという状況の区間もありましたが、星空が見える区間もありました[⑨]。しかし、そういったところでも、窓越しに見える草木は大きく揺れていて、強風が吹いているということは変わりないようでした。雪は全く降っていないので、やはり、目に見えない風が遅れの原因なんですよねぇ・・・。

 23:00前くらいに一旦就寝して、目が覚めると、列車は駅に停車していました。時刻は午前3時で、「ひらばやし」の文字が見えます[⑩]。あけぼの号は平林には停車しないので、運転停車ということでしょう。強風は相変わらずでした。では、再びおやすみなさい・・・。



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