Page:2

※各画像はクリックすると拡大します。


















 いま乗ってきたキハ40系は、車体がだいぶ傷んでいるようでした[①]。もとより、北海道を走る車両は、極寒と豪雪に晒されるということで、車体にはダメージが加わりやすいはずですが、この車両は、本来は日高本線で走っているはずのものなので、海沿い区間を走行することによる塩害も蓄積している可能性があります。

 日高地方といえば、多くの名馬を輩出する名産地(言い方は”産地”でいいのか?)。そういうこともあって、車体には馬のロゴが描かれています[②]。で、それはそれとして、サボが「夕張⇔千歳」というのは、いったいどういうことなのでしょうか? 千歳か夕張まで回送して、その列車に充て込もうということ・・・であれば、一応合点がいかないではないですが。

 車内に掲示されている、日高本線を紹介するポスター[③]。しかし、ここで紹介されている名車窓や名駅は、いずれも不通区間にあるもので、もはや日高本線の列車で訪れることはできないものです。そうでありながらポスターだけは残り続けているというのが、より一層悲しさを引き立ててしまっているように感じます・・・。

 2017年3月のダイヤ改正から、元スーパー白鳥号用の789系が札幌圏に転用され、特急ライラック号で使われるようになりました[④]。同じく同改正から、札幌〜稚内・網走間の特急の一部が短縮され、旭川発着になりましたが、それに接続する札幌〜旭川間の特急は、全てグリーン車付きのライラック号であり(カムイ号にはない)、グリーン車での長距離移動客への配慮がなされています。

 かつて岩見沢には、ばんえい競馬の競馬場がありました。その縁からか、ホーム上には、そりを引く馬の彫刻が設置されています[⑤]。ばんえい競馬といえば、帯広のものが有名ですが(というか、もうそれしかない)、以前は複数個所にあったということですね。

 岩見沢駅のホームを彩る、4つの列車の乗車位置案内[⑥] [⑦] [⑧] [⑨]。このうち、”カムイ”は2017年3月のダイヤ改正で生まれた新しい列車愛称で(スーパーが外れた)、”オホーツク”は以前からの生き残り、”宗谷”と”ライラック”は、2017年3月のダイヤ改正で復活したものとなります(前者は2000年以来、後者は2007年以来)。

 ホームの屋根の上に積もった粉雪が、風に吹かれて舞い上がります[⑪]。岩見沢は、全国でも有数の豪雪地帯であり(札幌とは積雪量もだいぶ違う)、北海道らしい乾いた雪が積もります。

 DF200形による貨物列車が通過します[⑫]。機関車とその後ろに連なるコンテナ車は、やはり軌道上に積もった雪を舞い上げて、車体に雪煙を纏わせます[⑬]。その雪煙は、列車が走り去った後にも残ります[⑭]



















 岩見沢駅の改札口は1か所のみで、自動改札機が導入されています[①]。 ここまでは札幌の通勤圏内であるとされ、札幌方面へは、普通列車が毎時2本は確保されています。逆に、旭川方面は、岩見沢を境に列車本数が激減し、特急列車がその多くを占めるようになります。

 南北を結んでいる自由通路は、両側がガラス張りとされ、日中は非常に明るいようです[③] [④]。この自由通路は、岩見沢駅構内の上空を通過していて、3面5線の配置を持つ駅の様子を眺めることができます[⑤]。また、駅敷地内には、岩見沢運転所を併設しており、そこに留置されている車両を見ることも可能です[⑥]

 北口にやってきました。なかなかの積雪量ですね・・・[⑦]。北口は、”駅裏”とも称されていて、その名の通り、こちらはやや閑散としています(市街地は南口側)。そのため、タクシー乗り場もあることにはあるものの、待機している車両はありませんでした。

 雪に埋もれた駐輪場[⑧]。利用案内には「利用期間:4月1日から11月30日まで(左記期間以外は閉鎖します)」とあり、雪がない時期にだけ使用する前提となっているようです。当然のことながら、もはや除雪する意思などないので、雪はそのまま積もり放題になっていて、おかげで雪山の表面が実に綺麗です。

 北口から見えるレンガ造りの建物は、岩見沢レールセンターです[⑪]。そのあまりにも時代を感じる見た目から、何かの博物館にも見えますが、れっきとした”現役の工場”であり、JR北海道の各路線で使われるレールの加工は、ここで行われています。

 特急ライラック23号に乗って、次は旭川を目指します[⑫]。781系で運転される特急列車に与えられていた愛称、「ライラック」は、2007年10月のダイヤ改正で781系が789系1000番代に置き換えられたことより(→スーパーカムイ)、その名が一度消えましたが、こうして再度北海道の鉄路に舞い戻ってきました。懐かしい人には懐かしい名前でしょう。

 雪に覆い尽くされた線路[⑬] [⑭]。ひとくちに北海道といっても、全土が豪雪地帯ということはなく、例えば伊達市は、北海道の中でも特に雪が少ないことで知られていて、真冬であっても、線路上のバラストが見えるくらいの雪しかないということは、それほど珍しいことでもありません。一方こちら岩見沢は・・・、多くの人が想像する”北海道”です。



















 正面に雪をたくわえて、特急ライラック23号がやってきました[①]。789系が札幌〜旭川間の特急列車に転用されていたことは、当然既に知っていることでしたが、”実物”を見るのは、今回が初めてです。かつてスーパー白鳥号で何度も乗ったことがある車両だけに、私にとっても、久々の再会としての懐かしさがあります。

 789系1000番代は、グリーン車を用意していませんが、元スーパー白鳥号用の0番代には、半室グリーン車があります。そのグリーン車は、ライラック号への転用後も残されたので、「その記念に(?)」という謎の理由をもって、グリーン車に乗りました[②] [③]。なお、岩見沢〜旭川間は、営業キロが96.2kmと、ぎりぎり100kmに達しない数値となっていて、それを踏まえてのことでもあります。

 ”雪原”の中を駆け抜けていきます[④]。函館本線は、岩見沢から先は、これは定規で書いたのだろうかというような直線区間が多くなり、特急列車も飛ばして走ります。青函トンネル内では140km/h、それ以外のところでも130km/hで走れる性能を持っている789系0番代ですが、現在は120km/hを最高値として走っています[⑤] [⑥]

 砂川に到着しました[⑦]。カムイ号とライラック号は、全ての列車が札幌〜旭川間の運転で、かつ全ての列車が岩見沢・美唄・砂川・滝川・深川を途中停車駅としていて、例外はありません。利用客としては”分かりやすい”ですが、車内放送を録音する身にとっては”つまらない”です(どの列車に乗っても内容が同じになるので・・・)。

 滝川の手前で空知川を渡ります[⑧]。空知川は、この写真の向こう側で、石狩川に合流します。夏季には川原になる部分に雪が積もり、その分だけ流域が狭くなっているように見えますが、春には、雪解け水が流れ込むことで、水量も多くなるのでしょう。

 半凍結状態の石狩川[⑩] [⑪]。草木も葉を落とし、見るからに寒そうな車窓ですが、車内は暖かいです。これから先、沖縄から抱え続けてきた”厚着”が、いよいよ本領を発揮してくれそうです・・・。

 納内を通過すると、段々と山が近くなってきて、そして列車は神居トンネルに入ります[⑫]。ここまで平地の中を駆け抜けてきたのとは一転して、”山越え”の様相となります。その山越えを果たすと、列車は旭川の市街地に入り、終点の旭川に到着します[⑬]


TOP                    10  11  12  13  14

DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ