さよなら初代「Narita Express」
初代N’EX・253系に別れを告げる−2


新宿11時40分発の成田エクスプレス23号で成田空港へ。
さて、海外へ行くわけでもないのに、成田エクスプレスで空港へ行く人はどのくらいいるものなのでしょうか?
253系 5番線に佇んでいた253系。今改めて253系を見ると、意外と秀逸なデザインだと思います。

車体は鋼性で、制御方法も界磁添加励磁制御だったりと、形としては分からないところはさすがに「約20年前の車両だな」と思わずにはいられませんが、デザインは古臭さを感じさせません。

253系に1年遅れて登場した215系はどこか古臭さを感じるのですが・・・、色遣いの問題なのかなぁ?
ツヤツヤ 右下には「YKOSO!APAN」と書かれたステッカー。

まー、ようこそと歓迎するのは結構ですが、まずはB特急料金にして、値下げしてみたらいかがでしょうか。
新型車両に置き換えたところで、高い料金がそのままだと外国人観光客も使いづらいと思うのですが。。。

成田スカイアクセスと成田エクスプレスの利用料金は、京成上野(東京)〜成田空港間では、2400円と2940円(乗車券・特急券込み。普通車指定席。)と、540円もの差があります。しかも、京成は以前のスカイライナー号より480円値上がりしてそれ。

さてじゃあ成田エクスプレスをB特急料金にしてみるか!と思い計算したところ、結果は2690円。あれ、250円しか安くならないですね・・・。
方向「幕」 253系の行き先表示機は、基本的に「幕」です。
クロハ253、クロ253と2002年に落成した2編成だけがLEDとなっていました。

1つの編成内で行き先表示機に「方向幕」を持っている車両と「LED」を持っている車両の2つがあった。これも、今後253系について語るに欠かせないことになるのではないかと思います。
LED 一方こちらはLEDの行き先表示機。
幕に表示されていることをそのままLEDに移植したわけではなく、色々と差異があります。

1つ目は、LEDでは号車表示も一緒にしていること。2つ目は、LEDには「特急 LTD.EXP」の表示がないこと。
そして行き先は日本語と英語は一緒には表示せず、表示を切り替えて「成田空港/Narita−Airport」と表示する。

といったところでしょうか。LEDでも矢?のようなロゴをきちんと表示するのは面白いですね。
痛み 253系のE259系への置き換えは、どちらかというと、車両の老朽化による置き換えというよりは、成田スカイアクセスに対抗するためのものだと思っています。

しかし、車両によっては、こういった外板の剥がれが見受けられたりも・・・。

東京の地下トンネル内に湧いてくる地下水が結構強烈で、そのせいでこういった痛みが発生している、と聞いたことがありますが、こういったところが晒されていると、本質的に老朽化しているかどうかはともかくとしても、一般の方に「古い電車だな」と思われても仕方がないかも・・・。

少なくとも、良い印象は与えませんよね。
N’EX 成田エクスプレスと言えば、やはりこのロゴマーク。これはE259系にも継承されています。

やたらと色々なものが書かれているわけではなく、色も灰/黒と赤しか使われておらず、どちらかというと飾り気がないので、ロゴとしては随分と簡素なものだと思います。
しかし、その簡素な中にも爽やかさというか、格好良さというか、どこか他の車両にあるロゴとは一味違う何かを感じます。
前照灯ON 乗車前に、進行方向側の先頭車を撮影。やはり先頭車を撮るなら、前照灯がついている方が良いですからね。

うん。やっぱり格好良い!
グリーン車へ さて、253系の惜別乗車ということで、253系に敬意を表して(?)グリーン車に乗車します。

253系への乗車は今回が3度目ですが、そのうちの1度はグリーン車でした。その時に感じたことから言うと、2000円(1490円)も余計なお金を出して乗るほどのものではありません。正直。

ただ、これを最後に2度と253系に乗ることはないでしょうし、それに普通車にしたら普通車にしたで集団見合い式のリクライニングしない座席に座らされる可能性もあるわけで・・・。
誰もいない 乗降扉が開くと同時に車内に入ったので、まだ他の乗客はいませんでした。

JR東日本の特急型車両のグリーン車は、E655系を除き、255系以降は全てが2+2配列となったので、253系は数少ない2+1配列のグリーン車を持つJR東日本の特急型車両です。

登場直後には、かの151系のパーラーカーを思わせるような1+1配列の車両まであったのですから、やる気のない2+2配列のグリーン車ばかりを送り出す今のJR東日本が嘘のようです。
E3系っぽい 253系のグリーン車の座席は、E3系のグリーン車の座席を基本としているそうです。

E3系は在来線規格の車両でありながら、グリーン車は2+2配列。元々2+2で配列されているグリーン車の座席を基本にしているということは、当然2+2で配列するべきものを2+1で配列しているというわけで・・・。
謎の空間 こういった謎の隙間が発生してしまっています。

2+1配列なので、一見「ゆったりとしたグリーン車」に見えなくもありませんが、実際は2+2配列する座席を余裕を持って2+1にしているだけなので、ゆったりしているのは実は窓と座席の隙間のことだったりします。
特徴的 253系の内装面での特徴と言えば、日本語と英語が別々に流れるLEDの情報表示機の存在。

同じく空港アクセス特急の役割を担っているJR西日本の281系は、ごくごく普通の1段の情報表示機で、このような2段で日本語・英語が別々に流れるというようにはなっていません。
電子地図? もう1つ特徴的なものを。それは、車端部のデッキとの仕切り壁に取り付けられている、現在地案内。

列車がこれまでに走ったところが赤いLEDで示され、これまでに進んだ距離(何kmなのかは分からないけど)と、現在列車が走っているところが分かります。

1つ上の情報表示機も、この現在地案内も、空港アクセス/外国人の利用客が多い253系ならではの設備と言えますね。
個室 運転室の直後には、グリーン個室があります。4人用で「個室料金」は1室6000円ということで、1人でも4人でも6000円の個室料金を徴収されます。

・・・と、この説明を書いているときに気がついたのですが、成田エクスプレス号の座席グリーン車のグリーン料金は2000円。これを4人で利用すれば、グリーン料金は8000円。

今思えば、4人ならグリーン個室を利用する方が安上がりだったのですね。

3人なら座席・個室ともグリーン料金は同額6000円。同額なら、他人に気兼ねなく過ごせ、姿を見られることもないグリーン個室の方が良いですよね。
発車前に 発車前に車外に出て、E231系との並びを撮影。

253系と深い縁があるわけではありませんでしたが、それでも何かがなくなるというのは寂しいこと。
E259系も何だか今ひとつな車両ですしね・・・。
         
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