2010年8月に、当時、旅客線の長さが日本最長であった(貨物線などを含めてしまうと東海道本線が最長)山陰本線を全線乗車する旅を敢行しました。

それから約1年経って、また毎年恒例の夏の大型旅行を行う時期になり、今度はどこへ行こうかと思っていました。
財力の都合上、北海道や九州はとても行けそうになく、また四国はもう乗るべきところがないため、必然と行き先は本州内になりましたが、
山陰本線を去年に全線乗車していた私は、ある路線が目につきました。

紀 勢 本 線

三重県の亀山駅から、和歌山県の和歌山市駅に至る、全長384.2kmの路線です。

では、なぜこの路線が目についたのか?
山陰本線は日本海に沿って走る区間が長いという路線ですが、紀勢本線もまた、紀伊半島を海沿いに走る区間が長く、山陰本線と似ているんです。
さらに、路線距離があって(そうは言ってもせいぜい384.2km)、1本の列車では全線乗車が絶対にできないというところも、山陰本線と共通します。

そんなわけで、紀勢本線を全線乗車してくることを軸として、その他、参宮線や阪和線などの全線乗車もついでにしてくる旅をすることに。
では、旅を始めましょう。



●8月12日●

−1−
※各画像はクリックすると拡大します。


東海道新幹線1A のぞみ1号 (N700系)
東京(6:00)〜名古屋(7:36)

初電の新幹線ですよ①

東京の駅名標②

14番線に既に停車していた③

消えゆく300系の姿が④

13号車に乗車⑤

田町車両センター⑥

名古屋に到着⑦

なごーやー⑧

 東京から乗るのは、6:00発の博多行きのぞみ1号[①]。6:00発ということで、文字通り、初電の列車です。

 ホームに上がった時点で、列車は既に停車していました[③]。車両はN700系。のぞみ1号は、東京〜新大阪間を2時間25分で走る、N700系専用のスジとなっています。一方、16番線には消えゆく300系の姿がありました[④]。300系も2012年の12月までには全廃される予定であり、同年春に全廃される予定の100系と共に、2012年中にその姿を消すこととなりそうです。

 6:00ちょうどに、列車は定刻で東京駅を発車。品川駅の手前では、田町車両センターとそこに留置される車両たちが少しだけ見られます[⑥]。E231系といえば言うまでもなく見慣れた車両ですが、これからしばらく、三重、和歌山などの離れた所へ行きます。今、こうして名古屋に向かっていく最中に、これからしばらく見ることのないE231系を見ると、あぁ、これから旅をするんだな、という気分に改めてなります。
 もっとも、逆に、旅を終えて東京へ戻ってくるときにE231系などを見ると、「帰ってきてしまった・・・」と思わされてしまうんですが。。。

 品川、新横浜と停車して新横浜を出ると、下車駅の名古屋までは無停車。その間の駅は全て通過します。東京6:00発の列車に乗るためには何時に起床することになるんだというわけで、まぁ眠い眠い。新横浜を出てしばらくすると眠ってしまい、途中静岡あたりで一旦起き、そして再度ぐぅ。2度目の眠りから目覚めると、程なくして名古屋到着の案内放送が流れました。え、ああ、もう名古屋か。

 そして7:36に、定刻で下車駅の名古屋に到着しました[⑦]。名古屋で降りる人はやはり多く、また名古屋から乗る人もやはり多い。いつ、どの列車であっても、名古屋では結構乗客が入れ替わるんですよね。






名    古    屋    駅
Nagoya Station

新幹線ホームから見る駅前①

低いですねぇ②

南紀1号に乗車③

回送の211系④

入線は約10分前⑤

凛々しい顔⑥

向こうは383系⑦

今日は増結⑧

 名古屋にやってきました。紀勢本線は亀山が起点であり、まずはそこへ向かうために、関西本線に乗らなければなりません。その関西本線の起点は、ここ名古屋駅です。・・・それにしても、東京から約370km離れた名古屋にいるというのに、まだ時刻は8時にもなっていないんですよね。

 新幹線改札口を出てまず目についたのは、壁面に埋め込まれた発車標[②]。見ての通り、その位置がかなり低いです。発車標は、乗り換え通路や改札口にあるものにしても、ホームにあるものにしても、頭上にあるのが普通ですから(つまり見上げて見るわけですよね)、このような見下ろしてみる発車標は珍しいと言えましょう。

 さて、次に乗る列車は、名古屋8:08発の特急南紀1号です[③]。これに乗って四日市まで移動します。名古屋〜四日市は営業キロにして37.2kmで、普通列車でも45分あれば移動でき、快速みえ号なら31分で移動できます。そして南紀1号の名古屋〜四日市間の所要時間は31分で、追加料金のいらない快速みえ号で移動する場合と変わりません。

 「それならなぜ特急に?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、のぞみ1号に乗って名古屋で下車し、そして在来線の特急である南紀号に乗り継ぐので、この場合、”在来線の特急料金が半額になる”乗継割引が適用されるんです。そうなると、やっぱり、半額になるんだからいいじゃないかと思ってしまうもので、いそいそと南紀1号の特急券を買ってしまいました。

 12番線に上がってみると、まだ南紀1号は入線していませんでした。南紀1号が12番線に入ってくるのよりも先に、211系の普通列車(回送)がやってきました[④]。その後、隣の13番線に213系の区間快速(やっぱり回送)が到着。結局、南紀1号が12番線に入線してきたのは、211系が入ってから約10分後の、7:58ごろでした[⑤]

 南紀1号のキハ85系が到着すると、乗車口で待っていた人は続々と乗車。一方、私は写真撮影。まずは先頭車の撮影から始めました[⑥]。車体は先頭車の先頭部を除きステンレス製であるため、気動車にありがちな重々しさはなく、逆に軽やかさも感じます。先頭部のデザインなども秀逸で、個人的には、JR世代の特急型気動車の最高傑作だと思っています。

 南紀1号のキハ85系の向こうに、もう1編成キハ85系が・・・?[⑦] いえいえ、あっちは名古屋8:00発の長野行きの特急しなの3号の383系です。でも、側面はよく似ていますよね。373系もそうですけれど。

 特急南紀号は、通常は4両編成で運転されますが、繁忙期ということもあってか、南紀1号は2両増結の6両編成で運転されました。そのため、編成の中ほどでは、貫通型車両がその幌を活用する姿が見られました[⑧]



                  10  11  12  13  14  15  16 

DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ