北斗星号・カシオペア号で朝食を食べたのは過去に8度あり、うち2度が和食で、6度が洋食でした。そのように偏っていれば、当然、そろそろ和食を食べたいと思う頃合いですが、洋食しか選択肢がないので、結局7度目の洋食ということになりました。
カシオペア号で出てくる朝食ということで、当然、いずれの料理も非常においしいのですが、この洋食の献立の中で私が何よりも気に入っているのは、「トロトロ」を極めたスクランブルエッグです[①]。脇に添えられたケチャップをつけなくとも、その食感だけで「これはイケる」と思わせる絶品です。列車食堂で出てくるものとは思えない、というのは、お世辞を抜きにした本当の話です。
スクランブルエッグと同じ皿に乗せられて出てくる厚切りハムも、印象的な料理のひとつです[②]。とにかく厚く、そして硬い(もうちょっと軟らかい方が、とは思うのですが)ため、そのままかぶりつくのはおすすめできず、ナイフで切ってから食べることが推奨されます。そこらへんの小売店にあるような、パック詰めの薄っぺらいハム=ハム、と認識している人間には、色々と衝撃的な逸品。
洋食ということでパンが出てきますが、月並みな表現ではあるものの、これまた非常に密度とモッチリ感を持ち合わせた、上等な一品です[③]。バターがあると更に良いと思いますが、残念ながらバターの提供はありません。夕張メロンのゼリーは、以前は未開封のまま出てきましたが、現在(カシオペア紀行)では、予め皿に落とした状態で提供されるようになっていて、手間は増えたことかと思いますが、「真心」は感じます[④]。
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