久喜を通過した後は、何か他の路線と接続する駅というのもなく、ひたすらに東北本線の線路上を駆け抜けて南進し続けましたが、11:23頃、進行方向左手に複線電化の線路が合流してきました[①]。一瞬、高崎線の線路だろうか、と思ってしまいますが、実際には東武野田線の線路です。とはいえ、これが大宮駅が近いことを示していることに変わりはありません。ちなみに、写真は撮りそびれましたが、いわゆる「ヒガハス」は凄かったです。
JR線のホームよりもやや北に突き出した東武野田線のホームと車両が見えると、列車はいよいよ大宮に到着します[②]。ホームの端で待機していた撮影者たちの出迎えを受けながら[③]、列車は大宮のホームに滑り込み、ゆっくりと減速。そして11:26、郡山での緊急停車が生み出してしまった遅延も取り戻して、カシオペア号は時刻通りに大宮に到着しました[④]。
「埼玉である」、「大宮である」ということも、旅の終わりが間近にあることの意識を増幅させますが、それ以上に、「最後の途中停車駅である」ということの方が、そういった意識をより強くさせるように思います。
・・・それにしても、予め分かっていたことではありますが、結局、最後の最後まで、途中駅での乗降扉の開放はありませんでしたね。息抜きの時間、写真撮影の時間。どんな名目でも良いので、ちょっとくらい外の空気を吸わせてほしかったと思うのは、あながち気のせいではありません。車内にずっと籠もっていても快適で、冷暖房完備で窓が開かないという環境であるがゆえに、逆に”外界”の風が恋しくなってしまいます。
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