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◆下  呂  駅-1-◆


焼け石に下呂なんて①

駅舎②

電子地図みたいな③

歓迎④

とりあえず練り歩く⑤

いかにも老舗⑥

各方面への距離⑦

東京は遠い⑧

飛騨川⑨

足湯くらいしかね⑩

 下呂駅にやってきました。もっとも、ひだ号で岐阜(名古屋)まで一気に行って、一気に高山本線を乗りつくしてしまうのは少々もったいないから、途中どこかで降りてみようと思ったことが、下呂駅での下車の本質的な動機であり、別に温泉に入ろうと思ってここで下車したわけではありません。

 とはいえ、せっかく温泉地である下呂に来たわけですから、一応温泉街の方へは行きます。駅のすぐ脇にある総合観光案内所は17:30までの営業で、コインロッカーに荷物を入れたりしていたら、いつのまにか営業終了時間を過ぎていました。そこへ行けば地図くらいはもらえたんでしょうが、それができないので、「観光案内図」を撮影[③]。これを地図の代替とします。

 まずは適当に下呂の街を歩いてみます[⑤]。「民宿ラムネ屋」とかいう看板がありましたが、「温泉街」というと、ホテルよりも民宿、旅館、いわゆる「宿」ががよく似合うような気がします。こういう具合の街には、あまり小奇麗なビジネスホテルは溶け込まないような気が。

 「小川屋」という、いかにも歴史と伝統のありそうな宿がありました[⑥]。1949年の創業であるらしく、既に63年の歴史があります。しかし、小川屋には公式サイトがあり、インターネット予約もできます。歴史と伝統があると言っても、そういうところはさすがに現代的ですね。当たり前と言えば当たり前かもしれませんが(古風に”電話予約しかできない”なんて具合でも良いんじゃないかなんて)。

 下呂の街を通る飛騨川に架かる橋に、主な都市の方面と距離が彫られたものがありました[⑦]。富山・高山は北、大阪は南西、豊橋はほぼ南、静岡は南東の方向にあるようです。そして東京は東、下呂からの距離は485kmです[⑧]

 一番良いのは、せっかく下呂に来たことですから、様々な温泉を巡ることですが、さすがに各温泉を巡回するだけの時間はなければ、入湯する用意もしていません。とはいえ温泉街を歩いて回るだけでは下呂を訪れたにしてはあまりにも寂しいことなので、足湯に入ることにしました[⑩]。まずは、とりあえず目についた「さるぼぼ黄金足湯」へ。








◆下  呂  駅-2-◆


たしかに黄金①

もういっちょ②

飛騨川へそそぐ③

提灯④

夜の下呂⑤

橋上から⑥

自殺対策にしか⑦

上りの最終のひだ号⑧

ホーム⑨

 「黄金足湯」と名乗るだけあって、浴槽は全面的に金ぴかになっていました[①]。春や秋ならちょうど良いんでしょうが、何せあっついあっつい夏なので、足湯に入っているときは、気温的な暑さにお湯の熱さが相まって、全身が燃え滾るようなほてりに包まれました。時間があったので、この後、もう1カ所別の足湯へ行きました[②]

 そうこうしているとやがて日も沈み、夜へなっていきました。提灯はまばゆい光を放ち[④]、川面を見てみれば、建物から放たれる光が反射しています[⑤]。こういうところの夜は、きっと都会よりも穏やかで、過ごしやすいものでしょう。

 橋上に設置された街灯の光色は、白色ではなく、暖かな電球色です[⑥]。この光の色ひとつをとってみても、色次第で、だいぶ夜景の見た目が変わってくると思います。こういった電球色であれば、何となく落ち着いた雰囲気が醸し出されます。

 下呂駅へ戻る際に、温泉街へ行く際には通らなかった、”下呂駅の下をくぐる”という地下道を通ってみました[⑦]。地下道内の照明はなぜか青色でしたが、私にとっては青色の光といえば、列車への飛び込み自殺の対策としてホームの端っこに設置しているという印象があります。ですから、この地下道の青色の照明も、私に言わせれば自殺対策であるようにしか見えません。まさかそういうつもりではないでしょうけど。

 今回の旅のお土産は下呂で購入しようと思っていました。下呂を発つときに、駅の売店で購入しようと思っていたんですが、まだ19時を過ぎたくらいだというのに、なんともう駅の売店は営業を終了していました。だからといって下呂でお土産を購入しないわけにはいかない一方、次に乗車する特急ひだ20号の発車まであまり時間がありません[⑧]

 下呂駅への帰り道の途中にお土産屋らしきものがあったことを思い出し、そこへ全力疾走。返ってくるお釣りに、10の位の端数が出ないように支払ったつもりが上手くいかなくなる(結局10の位の端数が出た。要は正しく計算ができなかった)くらいに疲れましたよ(笑)

 紙袋2つぶんのお土産という荷物を増やして、下呂駅の1番線へ。ここで特急ひだ20号を待ち構えます。







高山本線・東海道本線1040D 特急ひだ20号(キハ85系)
下呂(19:28)〜名古屋(21:02)

到着①

グリーン車全景②

座席はどっしりしている③

照明は気に入らない④

届かないんですが⑤

美濃太田⑥

岐阜⑦

ここでようやく⑧

客室側にカーテン⑨

終点名古屋⑩

 下呂から乗車する特急ひだ20号は、上りのひだ号の最終列車です。ひだ18号では普通車に乗車したので、それとの比較も兼ねて、ひだ20号ではグリーン車に乗車しました。大型のどっしりとした座席が2+1配列で展開する[②]あたりにはグリーン車らしさを十二分に感じますが、照明は普通車と全く同じの白色蛍光灯の直接照明。そこは個人的には残念なところで、せめて電球色の照明であってほしかったと思います。

 なお、[③]番の写真を見るとお分かりいただけますが、以前はラジオのサービスが行われていたものの、現在は廃止されており、肘掛けに内蔵された操作パネルは黒色のシールで覆われています。

 ひだ20号で名古屋に至った後には新幹線に乗車するので、ひだ20号の特急券は乗継割引が適用されていますが、検札の際、車掌から新幹線特急券の提示を求められました。今までにも何度も乗継割引の特急・急行券を使って列車に乗っていますが、そのようなことを求められたのは初めてです。最近、乗継割引を適用させるだけさせて、新幹線特急券だけ払い戻す違反行為がよく行われているんですかね。

 国鉄・JRの車両のグリーン車の座席間隔は基本的に1160mmですが、キハ85系にある2種類のグリーン車(2+1配列と2+2配列)のうち、2+1配列の方は、それよりも広い1250mm間隔となっています。ですから、足元に感じる余裕と広々さは尋常でないんですが、その広い座席間隔の割に足置きが小さいので、困ったことに、普通に座席に座ると、足が足置きに置けません[⑤]。きちんと足を乗せようと思ったら、座面に浅く座らねば・・・。

 もともと高山本線という路線自体が山岳地帯を通っているうえに、すっかり夜になってしまっているので、車窓からは基本的に何も見えません。見えるのは建物の光くらい。車窓を眺めるという、列車の中で最もすべきことがまともに履行できないので、暇なことこのうえなかったです。ポチポチと携帯電話をいじったり、本を読んだりしていると、いつの間にか20:19着の美濃太田に到着しました[⑥]

 美濃太田〜岐阜間は高山本線でも沿線人口が多い区間で、建物の光が一気に増えます。ただの光ではありますが、一応車窓を見ることも面白くなります。高山本線の起点(終点)である岐阜には20:42に到着し[⑦]、これをもって、岐阜〜富山間の高山本線を全線乗車しました。

 さて、今回、ひだ20号への乗車にあたっては、この10号車のグリーン車の”1番C席”をわざわざ指定して購入しました。私は、一番端の席は嫌いなんですが、それでも1番C席を購入したのは、キハ85系の先頭車のグリーン車、キロ85では前面展望ができるから[⑧]。ひだ号は岐阜で方向転換をしますが、上りでは、岐阜〜名古屋間でキロ85が先頭となります。下呂〜岐阜では最後尾でしたが、ここでようやく”本領発揮”というところです。

 しかし、前面展望ができると言っても、夜なので、窓ガラスへの映り込みが激しく、なかなか昼間(富山〜下呂で乗車したひだ18号は昼間だったので、うまく見られた)のように快適に前面展望をするというわけにはいきませんでした。前の方を見ていても、ガラスに映り込む自分の顔と車内がどうしても目についてしまいます。

 ひとつ面白いと思ったのは、運転室との仕切りガラスの客室側にもカーテンがあること[⑨]。夜間走行時やトンネル走行時の映り込みを防止するために、運転室側にカーテンがあって、必要に応じて運転士がカーテンを閉めるということはよくありますが、客室側にもあるというのは面白いですね。前面展望ができることが売りなのに、乗客がカーテンで自らそれを絶ってどうするんだと思いますが、前から顔を見られたくない人もいるんでしょうね。

 岐阜〜名古屋間ではキハ85系の最高速度である120km/hでの走行を披露し、岐阜から19分で終点の名古屋に到着しました[⑩]。下呂からは1時間34分の乗車でした。ちなみに、10号車のグリーン車は下呂〜名古屋間では終始私以外の乗客は1人で、2号車のグリーン車は乗客は0人でした。



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