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東海道本線3541M 新快速姫路行き(225系+223系)
大阪(23:20)〜三ノ宮(23:41)

並ぶ人は多い①

21分で到着②

 新快速で三ノ宮へ行きます。まあ、言うまでもないことですが、各乗車口には多くの人が列を作って並んでいました。この姫路行きの新快速は225系と223系の混結による列車でしたが、私が並んでいた乗車口に来た車両は、225系の方でした[①]。もっとも、別にどっちでも良いんですが。ただし個人的には、加速音(えらい細かいところだな)は223系の方が好きではあります。

 混雑した新快速には、旅情もへったくれもないんですが、終わりのない街並みの中を、複々線を突っ走り、次々に駅を通過し、しかもその速度が特急並みというのは、非日常的なものではあります。尼崎、芦屋と停車して、23:41に三ノ宮に到着します[②]








◆三  ノ  宮  駅◆


三ノ宮①

実は規模は小さい②

まだまだ眠らない③

反対側④

ホテルを併設⑤

いよいよ最後⑥

東京の二文字⑦

ホーム⑧

阪急線が横を走る⑨

これが最後⑩

 時刻は既に23:40を過ぎていますが、そんな時間に三ノ宮にやってきました。東京に近づくどころか、むしろ離れました。駅名標の右上に「神」の文字がある[①]ように、三ノ宮駅は神戸市内の駅です。当駅は県名を冠する兵庫駅、県庁所在地の名前を冠する神戸駅よりも利用客が多く、実質の神戸市並びに兵庫県の中心駅という状況です。

 とは言うものの、東海道本線以外の接続路線はなく、駅も草津〜西明石間の複々線区間においては普通の2面4線で、駅舎も高架橋と一体になった、そんなに大きいものではありません[②]。一応、ホテルが併設されてはいますが。しかしながら1日平均の乗車人員は117800人(2011年)で、JR西日本内第5位の数字を誇ります。

 0時前くらいでは、まだまだ街は活気があります[③]。人の数も、車の数も、非常に多いです。この活気はいったい何時くらいまで続くのでしょう。

 三ノ宮駅は、「三ノ宮ターミナルホテル」というホテルを併設しています[⑤]。以前宇和島駅で駅に併設されたホテルに宿泊したことがありますが、やはり駅から歩かなくて良いというのはすごく便利なんですよね。軽装ならともかく、やはり大きくて重いリュックサックを背中に背負って歩くのは、意外と辛いことですし。

 さて、今回の旅もいよいよ最終局面に入りました。次に三ノ宮から乗車するのは、日付も変わった後の0:13発、東京行きの寝台特急サンライズ瀬戸号です[⑥]。大阪にも停車するので、大阪から乗車しても良かったんですが、時間的に余裕があったので、わざわざ東海道本線を下って三ノ宮まで迎えに来たというところです。せっかくなので、少しでも長く乗りたいですからね。

 夜行列車には旅情がある・・・、とよく言われますが、それは乗車する前から既に醸し出されているものでしょう。例えば、発車標を見てみても、「大阪」というごく近所の駅名が他の列車では行き先として表示されている中、1つだけ遥か遠くの「東京」が表示されている[⑦]というところにも、十分旅情を感じさせるものがあります。上野駅で見る「札幌」も然り、札幌駅で見る「大阪」も然り。

 0:12に、1番線にサンライズ出雲号も従えた、サンライズ瀬戸号が到着します[⑩]。JR西日本の在来線列車では、このサンライズ瀬戸・出雲号の14両編成が最長です。これ以外で一番長いのは、ここ東海道・山陽本線を走る新快速などで見られる12両編成です。今では、2両編成の特急列車すらありますが、14両と言う長い編成は、古き時代の在来線特急の全盛期を感じさせないでもありません。







東海道本線5032M 寝台特急サンライズ瀬戸号(285系)
三ノ宮(0:13)〜東京(7:08)

すぐそこに同業者ってね①

上段のソロ②

シャワーカード③

大阪に到着④

いつの間にやら⑤

 三ノ宮から東京まで、サンライズ瀬戸号でひとっ飛び。東京までは7時間とかからない短い乗車時間ですが、285系が285系という”電車”で設計されたのは、所要時間の短縮も理由の1つであるわけですから、それで良いんです。逆に7時間30分とか8時間とかかかっては、それはそれで駄目ですから。

 今回乗車するのは、上段のソロです[②]。285系は様々な種類の設備があり、まず種別だけ見ても、シングルデラックス・サンライズツイン・シングル・ソロ・シングルツイン・ノビノビ座席の6種類があります。更に、種別によっては上段・下段、2階や1階といった種類の違いもあるので、実に多種多様な、様々な種類の設備を擁していると言えます。上段のソロはその一例にすぎません。

 発車すると、ほどなくして検札がありますが、その際にシャワーカードを購入しました[③]。今日も暑い1日で、たくさんの汗をかきました。快眠のためには、やはりシャワーを浴びてさっぱりしなければなりません。私は、同じように考える人がたくさんいても良いと思うんですが、実際にはそうでもないのか、シャワーカードはだいぶ余っていました。それこそ、もう売り切れていても当然だくらいに思っていたんですが。

 0:32に大阪に到着します[④]。発車は0:34で2分停車しますが、ホームには人の姿が全く見当たらず・・・。姫路行きの新快速に乗ったときは、さすが大阪という人の多さだったんですがね。しかしそれもそのはず、まだ0:30過ぎですが、東海道本線も、大阪環状線も、既に最終列車は発車してしまっています。大阪を発車する真の終電は、何と意外にもこのサンライズ瀬戸・出雲号なんです。なお、一応この後も、大阪止まりの列車は何本かあります。

 サンライズ瀬戸・出雲号の各個室には、かつては各個室の紹介を載せた、持ち帰りのできるポストカードがありました。「かつて」という言葉の通り、今はそうではなく、いつの間にかシールに取って代わられていました[⑤]。やはり毎晩、毎列車、各個室にポストカードを備えておくというのは、手間もお金もかかることだったんでしょうかね。

 ちなみに、やや自慢げになりますが、私は初代パンフレット→2代目パンフレット→3代目パンフレット(2代目との違いは僅か)→ポストカード→シールという変遷を全て見てきています。

 シャワー室は1つしかない(A寝台利用者専用シャワー室が別にあるが、読んで字のごとくソロの住民はお断り)ので、たいていはすんなりシャワーを浴びることはできず、先客が浴び終わるのを待つことになります。今回もそうで、ミニサロンでシャワー室が空くのを待っていた人が1人いました。部屋で待てれば嬉しいんですが、当たり前ながらそういうことはできないので、暫くの間、ミニサロンで順番待ち。

 そういうことがあったので、三ノ宮から0:13に乗車したのに、眠りについたのは、結局2時過ぎくらいでした。(目標は1時だった)


























日付は変わって8月21日
東海道本線5032M 寝台特急サンライズ瀬戸号(285系)
三ノ宮(0:13)〜東京(7:08)

185系①

東京の象徴②

モノレールとN700系③

終点東京ー、東京ー④

お疲れ様⑤

 翌朝、目覚めたときには、列車は既に平塚付近を走行中でした。これまで、サンライズ瀬戸(出雲)号には幾度となく乗車していますが、上り列車への乗車で、朝に初めて目覚めたのが平塚付近というのは、これまでの乗車の中でも最も遅いものです。たいていは、遅くとも熱海到着前くらいには、もう目を覚ましてしまうんですよね。

 横浜には6:44に到着します。田町車両センターでは、登場当時の塗装に戻された185系の編成を目にすることができました[①]。林立する高層ビルは、私にとってはある種、東京の象徴です[②]。ですから、窓越しに見えるものがこういったものばかりになると、「ああ、いよいよ終点東京なんだな」と思わされ、旅の終わりを実感します。

 そして7:08、終点の東京に定刻で到着しました[④]。ここまで至れば、あとは自宅へ向けて淡々と帰途を進んでいくだけですから、旅の高揚感というものは、もうこの東京に着いた時点でしぼみ切ってしまいます。

 というわけで、今回の旅はここで終了。また旅をするために、面倒くさくて、大変な日常を切り抜けていく日々が再び始まります。

 さて、最後になりますが、今回の旅の題名とした「夏・縦断・NNG」の「NNG」が何のことであるのか、みなさんお分かりでしょうか?いや、もしここの文を見る前に既に分かっている人がいたら、本当に感服いたす限りですが・・・。

 この「NNG」とは、「Nippon-no Niigata to(と) Nagano」の頭文字を取っていったものなんです。実は、私自身、今回の旅ほど特徴に欠けて適当な題名が思い浮かばなかったものは過去に例がなく、題名をつけることに結構苦労しました。

 日本最長路線である山陰本線を全線乗車するとか言うのならば、それこそが旅の軸となるので、題名は実に付けやすいですね。山陰本線を乗りつくす旅云々とでも付ければ良いわけです。海沿いの区間をずっと進んでいくのなら、潮風を浴びる旅とでも付ければ良いわけです。冬に北の方へ行くのならば、雪国を駆け巡る旅とでも付ければ良いわけです。ただ、今回の旅にはこれという特徴がなかったので・・・。

 その結果に、苦し紛れに出てきたのが、「NNG」なる謎の単語だったわけです(笑)



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