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今回のグリーン個室券は、「1か月前の1日後」に買いに行きましたが、幸いなことに、他に先客はなく、無事私が購入することができました。土曜日発の便ということで、少なくとも平日発よりかは競争率が高いことだろうと思っていましたが、件の大雨で九州方面にあまり人が来ようとしていなかったのか、感染症を恐れて外出する人が減っていたからなのか。

 ここまでなんとか曇天を維持していた天候も、どうやら雨が降ってきたようです。本当に晴れていれば、計算上は、19:30前くらいまでは外の明るさが残ることになっていたのですが、雨となってはそうはいきません。

 にちりんシーガイア24号は日向長井で列車交換を行います。日豊本線は、九州の東側における大幹線ですが、単線部分はごまんとありますし、ふと線路を見てみれば、そこにあるのは本物の”枕木”で、多数の列車が高速で行き交うようなことを想定していない造りのままになっているところも多くあります(延岡〜佐伯間の最高速度はたったの85km/h)。

 日向長井は、あの延岡〜佐伯間にある途中駅であり、駅名標に生える苔の多さが、この駅の閑散さを表しているかのようです。







































北川を通過します。日向長井までは、まだギリギリ周囲が開けていると言えなくもありませんでしたが、北川からは、いよいよ山深さが引き上がっていきます。低いところまで降りてきた雲、そして川面を這うように立ち込める川霧は、人里離れた地帯の風景と雨模様に相まって、まるで仙人でも現れるかのような幻想的な空間を作り出します。

 私を邪魔する者は誰もいない・・・という個室空間は、トンネルに入ると視界を遮られることにより、なんだか思考を深めるのに良さそうな雰囲気が出てきます。もっとも、長考して何か思いを巡らせることができるような長大トンネルがなく、思考もまたしばしば遮られますが。

 市棚は2面3線の駅で、延岡〜佐伯間があれだけ列車本数が少ない(特急列車の往来はありますが)ことを考えると、その割には、設備的に随分と”充実”しているように感じられます。延岡〜佐伯間の駅は全て2線以上の線路を備えることで、どこの駅でも列車交換が可能となっており、そういう意味では、ダイヤ組成の柔軟性は高いです(それを活かせる列車本数は・・・ですが)。






































宗太郎を通過します。2021年3月現在、ここに発着する列車は1日1.5往復で、列車のみで到達して帰るのは、かなり難しくなっています(少なくとも延岡への前泊は必須です)。もはや延岡〜佐伯間は、普通列車を全廃し、それに伴って中間駅も全て廃駅にするという策がとられてもおかしくはないような気がします。

 これだけの快適なグリーン個室となると、是非やってみたいことは、「ソファーで横になって寝る」こと。これはあくまでもソファーで、座面はL字型に展開しているので、身体をまっすぐにすることは不可能ですが、それでも、座席よりかは眠りに就きやすそうです。そうなると・・・、うーん、私がもう少し早く生まれていれば、「ドリームつばめ号のグリーン個室で横になる」を実践できたのに〜。

 いくら陽が長いといっても、19:30近くなると、さすがに外も暗くなってきました。すれ違う列車の室内灯も目立つようになり、まもなく夜がやってくることが分かります。個室”寝台”ならば、室内灯を消せますが、これは昼行列車用の個室なので、室内灯を消す機能は用意されていません。知っての通り、夜に室内側の灯りが点いていると、車窓が非常に見づらくなるので、ここからはちょっと車窓に期待しにくくなります。




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