全長676キロの「偉大なるローカル線」
日本最長路線・山陰本線を乗りつくす旅−1


東北本線の盛岡〜八戸間が第三セクターに移管されて以来、山陰本線は1つの路線としては日本で1番長い路線となっています。
その全長は676キロ。これはJR西日本の全営業路線の13.4%にあたり、京都駅から幡生駅までを、日本海側を走って結んでいます。
そんな山陰本線を、何度かに分けず、1度に全部乗車してみたい・・・。「偉大なるローカル線」とやらを自分の目で、体で知ってみたい。

思うことができたなら、あとは計画し、実行するだけ。
日本最長路線という肩書き。その名誉ある肩書きからは、もう乗車する前から溢れんばかりの魅力を感じました・・・。
京浜東北線403A (E233系)
上野(5:20)〜東京(5:27)
403Aを東京駅で下車し、東海道新幹線の改札口前へ向かうと、まだ自動改札機は稼働しておらず、大勢の人が改札前で待っているという状況でした。

東京駅にはのぞみ号専用の発車標があります。
これを見ると、のぞみ号だけでもかなりの頻度で運転されていることが分かりますが、これに更にひかり号・こだま号も加わるわけですから、その列車の密度は特筆すべきものです。
自動改札機の稼働開始は5時45分。それとほぼ同時に、自動券売機のシャッターも自動でゆっくりと上がっていきます。

こうして、新幹線の1日が始まるというわけですね。
シャッター上昇完了。
自動改札機を抜け、14・15番線に上がってみると、15番線には名古屋行きのこだま号が停車していました。

この6時33分発の名古屋行きのこだま631号は、東京駅を最初に出るこだま号です。
東京6時33分発のこだま631号に運用されている車両は、行き先表示機がこのようなLEDとなっている車両でした。分かる人はもうこれだけでも分かるとは思いますが・・・。
そう、こだま631号に充当されていた車両は、JR西日本の700系3000番代でした。

N700系が数を増やして既存の700系や500系ののぞみ号を置き換えていくうちに、このような「JR西日本の車両が、JR東海の東海道新幹線内だけを走る列車に使われる」といった運用も増えてきたようです。

このような「他社の路線に封じ込め」という運用の他の例は JR北海道の789系が、JR東日本のつがる号で使われる、といったことくらいかな?
さて、私が乗車するのはこだま631号ではなく、東京駅を6時ちょうどに発車する1番列車、博多行きのぞみ1号。東京〜新大阪間を2時間25分で走る、数少ない列車の1つです。

東京〜新大阪間2時間25分運転というのは、N700系でしか走れないスジなので、まさにN700系の性能が最大限に発揮される列車と言えます。
14番線に停車するのぞみ1号、N700系。

こうして見てみると、窓がやたらと小さくなったことを改めて実感します。航空機並みとは言わないまでも、歴代の新幹線車両最小なのは間違いないです。

また100系のような大窓車が出ないかな・・・、という期待も心の片隅ではしています。
食堂車やビュッフェよりはまだ現実性がありそうですから。
さて、今回はのぞみ1号のグリーン車に乗車することとします。

元々は前日の夜に東京駅をムーンライトながら号で発ち、在来線を乗り継いで山陰本線の起点、京都駅まで行く予定だったのですが、ムーンライトながら号の指定券を取ることに失敗してしまいました。

それで腹いせに(?)、のぞみ1号のグリーン券を購入してしまいました。
普通車指定席でもムーンライトながら号で移動した場合よりも余計にお金がかかりますが、グリーン車なんて尚更お金がかかります。何やってんだ俺。
まぁそれでも結局普通車指定席に変更することなく、こうしてのぞみ1号のグリーン券を持って東京駅まで来て、自動改札機を抜けてしまったわけですから、グリーン車での移動を目一杯満喫しましょう。

N700系のグリーン車は、全体的な雰囲気としては特別重厚感があるようには感じないのですが、座席は「シンクロナイズド・コンフォートシート」なる随分立派なもので、その快適性では他の新幹線車両のグリーン車座席を大きく凌駕すると思います。

ただ、それでも東京〜京都間5150円というのはどうなんでしょう。やっぱり高いな。
ちょっとばかり座席が大きくて、足置きがあって、おしぼりがもらえるだけの車両にこのグリーン料金はかなり不釣り合いであることは感じてしまいます。

まぁいろいろ文句垂れてもしょうがないので、グリーン車を満喫することとしましょう。
6時の発車までもう少しです。
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