全長676キロの「偉大なるローカル線」
日本最長路線・山陰本線を乗りつくす旅−12


鳥取→益田
16時48分、米子駅に到着。1号車指定席からも、ここ米子駅で降車する人が何人かちらほらと見られました。短距離(でもないかもしれないけど)の指定席利用もあるようですね。

向こうのホームには、先ほどの11ページ目の最後で話した単色化された車両が、まぁ噂をすれば・・・、というところでしょうか、停車していました。

103系なら「鶴見線だ!南武線だ!」と思えるのかもしれませんが、115系だと今までに黄色一色となったことがないからでしょうが、気のきいた言葉が出てきませんね(笑)

うーん、あー、そうだね、何か夏場の太陽のような感じがして良いかもねー。
115系の更に向こうの側線には、EF64形がいました。

わざわざダイヤを調べて貨物列車を撮りに行ったりすることがない私には、EF64形と言えば、あけぼの号で見かける程度ですかね。

時折、偶然で常磐線で見かけることもありますが、そういうことはほとんどありません。
松江駅を出ると、次の停車駅は玉造温泉駅ですが、その間にある乃木駅で列車交換のためにまたしても運転停車。

しかし、対向列車がなかなか来ません。まだかまだかと待っていたら・・・。
381系の上りやくも号がやってきました。

ずいぶんと待たされたので、「これなら玉造温泉まで行けただろう」と思いましたが、実はやくも号が来るのが所定時刻よりも遅かったようで、ここで3分の遅れが発生してしまいました。

私は特急列車を利用するときでも、特に遅れなどは気にしない(のんびりと旅行をしたいと思っているので)ので、この程度の遅れは全然気にしません。
上を見上げて荷物棚を見てみると、「たんば1号の183系とはまた違った感じの荷物棚だ」なんて思ってしまったり。

鉄道車両のこういった荷物を置いておくところは、「網棚」と呼ばれていますが、どう考えても網ではありません。それでもつい「網棚」と言いそうになってしまうのは、慣れなのかな。やっぱり。
17時17分、出雲市駅に到着。
驚くことに、ここで1号車指定席の乗客の半分以上が下車していってしまいました。

一方出雲市駅から1号車指定席に乗車してきた人の数はさほどでもなく、半分以上は空席になってしまっていたと思います。

山陰本線もここから先はローカル線色がまた濃くなりますし、そういうところを走る特急らしいような気もしますね。2両という編成と合わせて。
出雲市駅では、「ゆったりやくも」となった381系と遭遇しました。

新型車両への置き換えとはせず、381系を今になってまた改装して延命。確かに車内は新車同然にはなっているようですが、それでも381系は381系ですから・・・。
西出雲駅を通過すると、後藤総合車両所の出雲支所が見えてきました。
そこには、今夜サンライズ出雲号として走る285系も2本、留置されていました。

このときの時刻は17時27分。サンライズ出雲号の出雲市駅の発車は18時55分ですから、あと1時間30分もすれば出雲市駅から東京駅へ向けて出発ですね。
電化は駅としては西出雲駅、そして実際も後藤総合車両所の出雲支所で終わります。

これは電化区間が終了するまさにその場所、と言いましょうか。車両が行けるのは車止めところまでですから、電化も実質そこで終了です。

西出雲駅で伯耆大山駅から続いてきた山陰本線の電化はまたしても途切れ、そこからはとうとう、ずっと非電化区間となります。
17時47分、出雲市駅を出てから最初の停車駅、大田市駅に到着。

夏の西日本とは言え、そろそろ陽も傾き始めたのか、日差しの色も日中の強い白から、柔らかな黄色へと変わり始めていました。
たった今の今まで、駅名標の蛍光灯は消灯されていましたが、スーパーまつかぜ7号が停車している間に点灯しました。

こうして点灯の瞬間を見たのは初めてかも・・・。
川を渡るキハ187系。車窓というのは常に変化するものですから、ずっと見ていても飽きませんが、なにぶんずっと座席に座り続けているものですから、体の方が疲れてしまいます。

こういうとき、息抜きができるところがあると嬉しいのですが、キハ187系にはそういったものはありません。それこそスーパーおき号などで使われて鳥取〜新山口間を走る場合は5時間10分ほどの走行時間になるわけですから、何かしらの息抜きの場所はあった方が・・・。

そういう息抜きができるところというのは、「乗ること自体が楽しく、目的になる」観光列車よりも、「あくまでも移動手段」の列車にこそあるべきと思います。
110キロでかっ飛ばしている最中の車窓をご覧になれます。ご覧になる場合は、こちらをクリックしてください。
キハ187系では、普通車でもインアームテーブルを備えています。

向かい合わせにしてもテーブルがなくならない、ということが最大の利点だと思います。背面テーブルだけだと、向かい合わせにしたときに(特に通路側の人が)物の置き場に困ります。

普段、私はそのように座席を向かい合わせにして友人らと列車に乗ることはないので、背面テーブルだけでもまず困りません。

しかし、以前修学旅行で乗車した新幹線にて、3人掛けの席を向かい合わせにして通路側に座った際、ペットボトル1本の置き場さえもなく、インアームテーブルのありがたみを痛感しました。
仁万、温泉津、江津、浜田と停車していくたび、1号車指定席からも何人かぱらぱらと下車していきましたが、新たな乗客を迎え入れることはありませんでした。

当然、乗客は漸減していきます。それならもう大丈夫かな、と、「夕暮れの日本海」見たさに、山側のD席から海側のA席に一時的に移動しました。

いやぁ、良いですね。こういうのを「トワイライト」と言うのですかね。

トワイライトエクスプレス号は日没の日本海を車内から眺められることを売りの1つとしているようですが、これを車内から眺められるというのは、確かに売りにもできる贅沢なことかも・・・。
まもなく三保三隅。三保三隅駅は、スーパーまつかぜ7号の最後の途中停車駅です。

ちなみに、スーパーまつかぜ7号は、三保三隅駅に停車する唯一の下りのスーパーまつかぜ号となっています。

三保三隅駅の次は、終点の益田駅。
3時間46分の移動も終了です。

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