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 4年前の九州旅行でも、きりしま号で鹿児島中央駅を訪れていますが、そのときは駅の外に出ることなく、すぐに新幹線に乗り換えていました。そのため、駅前の様子などは、そのときは見ていません。自分が作った過去の旅日記を自分で見返してみると、「どうしてあのときこうしなかったんだろう?」と思うことが多々あります。でも、当時の自分は、不思議なことに、その行動が最も良いと判断していたんですよねぇ。

 鹿児島中央駅というと、桜島口の”大階段”が象徴にして特徴だったのではないかと思いますが、大階段は工事のために撤去され、現在はいかにも”仮”という感じのする入り口があります[③]。その入り口の隣で展開しているのは、複合商業施設のアミュプラザ鹿児島[④]。大階段の撤去の原因となった”工事”というのは、実はアミュプラザ鹿児島の増築工事のことです。

 こちらは桜島口(東口)の駅前の様子[⑤]。鹿児島中央駅には、もう1つの出口として西口がありますが、路面電車(鹿児島市電)の乗り場は桜島口にあります。路面電車の駅名は「鹿児島中央駅前」です。

 東西を結ぶ自由通路[⑥]。鹿児島中央駅はもとより利用者の多い駅ですが、お盆ということもあってでしょうか、通路を歩く人の数も一段と多かったように思います。これは今さら言及することでもありませんが、鹿児島市の本当の代表駅は鹿児島駅ではなく、こちらの鹿児島中央駅なんですよね。今でこそ「中央」とついて分かりやすくなりましたが、九州新幹線の部分開業前は「西鹿児島」を名乗っていて、誤解を招きかねない状態でした。

 さて、これから乗る列車は18:53発の川内行きです[⑨]。4年前の九州旅行と今回の九州旅行を合わせて、門司港〜八代と川内〜鹿児島間を結ぶ鹿児島本線は、川内〜鹿児島中央の区間以外は全て乗車しました。この普通列車で、唯一未乗車のまま残ってしまった区間である川内〜鹿児島中央間を乗車し、鹿児島本線の全線乗車を達成したいと思います。

 18:53発の川内行きは、4両編成の鋼製の415系でした[⑩]。ここまで、この415系を見るたびに、常磐線だ常磐線だと言ってきましたが、とうとう実際に乗車することになりました。

 鹿児島中央〜川内間には、1日に1往復だけ、特急列車として川内エクスプレス号が走っています。私としてはそれに乗りたかったんですが、上りの川内行きの発車時刻は20:51。さすがにそこまでは待っていられないので、仕方なく普通列車で川内まで向かいます。















 鹿児島中央を出て最初に停車する駅は広木です[①]。いたって普通の名前の駅ですが、開設されたのは2009年と、かなり新しい駅です。広木駅が開設されるまでは、鹿児島中央の隣の駅は上伊集院でしたが、その駅間の距離は9.6キロもありました。広木は鹿児島中央から4.6キロ、上伊集院から5キロと、そのほぼ真ん中に設けられ、やけに長い駅間距離は解消されました。

 19:19、東市来に到着[②]。ここまで、なんとか周囲が見えるくらいの明るさがありましたが、さすがに暗くなってきました。

 こういう時間帯に、特にローカル線というわけでもない路線の”4両もある”3つドアの電車に乗っている(しかも立って)と、会社帰りの人や学校帰りの人たちの中に部外者として紛れ込んでしまったような感じがして、旅情もへったくれもありません。軽装なら、まだ”地元の人”を装うように溶け込めたかもしれませんが、何せスーツケースにエナメルバッグですから・・・。

 常磐線の415系の鋼製車が全廃されたのは2007年3月のことで、それ以来、同車には1度も乗っていません。ですから、今ここで乗車したのは、実に6年以上ぶりのことです。久しぶりに乗ってみて思ったのは、「驚くぐらい揺れるし、うるさい」。そのくせして、やたらと頑張ってスピードを出すので、特に揺れに関しては、縦にも横にも随分揺れました。

 そして19:50、終点の川内駅に到着しました[③]。川内〜鹿児島中央間の普通列車は、速いものは48分で同区間を走破しますが、この2466Mは57分もかかりました。列車交換のための長時間停車があった、というわけではなかったんですが。




















 川内・・・と書きますが、決して「かわうち」や「かわち」ではありません。「せんだい」です。もっとも、JR九州の社員や地元の人、あるいは鉄道ファンでもない限り、これを「せんだい」とは読むのはやはり難しい(知らない)ようで、旅行前に川内までの乗車券を購入したときに応対してくれたJR東日本の駅員は、「こちらが”かわうち”までの乗車券・・・」と言っていました。

 それにしても、今日は月明かりが綺麗な夜ですね[①]。2466Mから降りた人も姿を消してしまったというホームを、月の光が優しく照らします。そういうホームに1人で佇んでいると、色々な思いが頭を駆け巡ります。

 2466Mで川内までやってきたことで、鹿児島本線の鹿児島中央〜川内間の乗車が済み、これにて鹿児島本線の全線乗車を達成しました。ここからは九州新幹線に乗り、一気に熊本まで移動します。乗車するのは、20:18発の広島行きのさくら458号です[④]。さくら458号は、山陽新幹線に直通する上りの最終列車で、これ以降の上り列車は、全て九州新幹線内のみの運転です。

 新幹線ホームの駅名標[⑤]。九州新幹線の駅名標は、白色を地色とした在来線の駅名標とは異なり、紺色を地色とした独特の仕様のものが使われています。鹿児島中央が隣の駅になっていますが、在来線の普通列車では最短でも47分、在来線時代の特急つばめ号でも35分はかかる鹿児島中央〜川内間を、新幹線は12分で駆け抜けます。殊にこの区間においては、新幹線の速達効果は絶大と言えます。

 さくら458号に熊本まで乗車しますが、ここでは自由席の利用としました[⑥]。JR九州の在来線の列車には繁忙期という概念がありませんが、九州新幹線には繁忙期の設定があり、この8月に指定席を利用すれば、710円の指定席料金がかかります。熊本までの所要時間は45分程度であり、それに自由席でもまあ何とか座れるだろうと判断し、自由席にしました。

 20:18、列車が11番線に入線してきました[⑦]。JR九州所属のN700系8000番代(R編成)でした。


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