朝。目覚めると、時刻は既に6時を回っていました。辺りはすっかり明るくなり、そして、走っている場所もすっかり変わってしまいました[①]。列車は既にJR東日本管内に入り、神奈川県内を走行しているところです。
今日は8月19日ですが、曜日は月曜日です。やはり平日ということもあってか、遭遇する通勤列車たち[②] [④]は、いずれも混雑していました。そんな混雑した通勤列車とは対照的に、こちらでは、寝台列車の優雅な朝の時間(ソロ風情が何を言ってんだというところですが)が流れています。
1両の”車内”という空間を、数多の他人と押し合いになりながら共有する通勤列車に対し、寝台個室という自分だけの空間を、他の誰とも共有することなく1人で独占できる寝台列車。まさに対極的な存在と言えるかもしれません。
やがて東京都内に入り、見慣れた街並み、見慣れた駅、見慣れた車両を見ながら、7:08、列車は定刻に終点の東京に到着しました[⑤]。8月15日〜19日に渡って展開された2013年夏の九州旅行が、ついに終わりました。月並みな感じ方ですが、やっぱり、時間というものは、意外と早く流れてしまうものですね。旅に出る前は「15日〜19日って、結構長いぞ」と思っていましたが、今は「なんだ、もう終わりか」という感じで・・・。
「サンライズエクスプレス」の愛称を持つ285系ですが、今、太陽はまさに輝きながら昇っている最中です[⑥]。新しい1日の始まりを告げた太陽が、雲1つないような快晴の青空に向かって上昇していくという状況下で、「”サンライズ”瀬戸号で朝を迎えた」というのは、実に良い気分です。
新型寝台電車・285系によるサンライズ瀬戸・出雲号の運転が始まったのは1998年のこと。今年でもう16年目になるんですね。内装は15年という年月の経過をあまり感じさせませんが、外装(車体)は、さすがに劣化やくたびれも多少はあるのか、パッチワークの痕跡がありました[⑧]。このパッチワークを見て、廃止や廃車が近いかもなんて考えるのは早計だということは分かっていますが、でもこれは見たくなかったなあ・・・。
ま、そうは言っても、この凛々しい顔は健在です[⑨]。サンライズ瀬戸・出雲号が走り続ける限り、今後も、私は幾度となく世話になるでしょう(笑)
というわけで、今回の九州旅行はこれで終わりです。九州島内にいた3日間で、九州を縦横無尽に駆け巡ったつもりですが、それでも、九州のJR線でまだ乗車していないところはたくさんあります。
ですから、いつかまた、九州を訪れなければならないときが必ずやってきます。それは何年後のことでしょうか。いや、ひょっとしたら十数年後かもしれませんし、数か月後かもしれません。いずれにしても、次に九州を訪れるときには、今回とはまた違った”九州”に出会えるはずです。
次回の九州旅行では、いったいどんな車両・路線・風景に出会えるのだろうか?それを楽しみにしつつ、旅は幕を閉じる・・・。
|