全長676キロの「偉大なるローカル線」
日本最長路線・山陰本線を乗りつくす旅−15


益田→東萩/東萩駅
下車駅の東萩駅の1つ手前、越ヶ浜駅に到着。

さすがにここまでずっと、益田駅を発車した直後の3人の乗客のまま、ということはありませんでしたが、結局座席の2〜3割を埋める程度の人しか乗車しなかったと思います。
間もなく下車駅の東萩駅に到着します。東萩駅からは一応、本数もまた増えますが、それでも東萩駅を出る下り列車の1日の総本数は11本で、やはり少ないことには変わりないです。

しかし、車窓も先ほどまではずっと僻地を走っているような感じでしたが、それなりに街らしい風景に変わってきましたし、東萩駅が1つ山陰本線でも重要な駅、場所であることが分かります。
そして9時03分、定時で東萩駅に到着しました。
長門市行きの列車ですが、ここ東萩駅で下車をして、この後の列車で移動を続けます。

私は「JR全線乗車」が目標であり、それを達成するためにあちこちを駆け巡っていますが、かつてはとにかくそのために、乗ることだけに固執していました。
でも、旅とは「何も急ぎ過ぎる必要などない」ということにある日気がつきました。

それ以降、可能ならば途中の駅で降りてみて、駅前を歩きまわったりして、その土地のあらゆるものを感じ得るようにしました。

東萩駅で下車したのもそのためです。駅で何をするのかは考えていなくても良い、むしろ「どの列車に乗って移動していくのか」ということ以外は深く考えないで、空虚でいる方が良い気がします。
駅名標。大抵、東や西などの方角、新、といった文字がつく駅は、それらがつかない「本家」の駅よりも地位的には低かったりします。

しかし、東萩駅と萩駅は逆。東萩駅の方が、始終着駅とする列車もあったりして、地位的には高くなっています。

今は廃止されて現存していませんが、かつて走っていた特急いそかぜ号も、萩駅は通過していましたが、こちらの東萩駅には停車していました。
東萩駅で途中下車。この幡生までの乗車券も、だいぶ押されたハンコが増えてきました。

どうでも良いことですが、昨日鳥取駅で途中下車して、そのあとスーパーまつかぜ7号に乗車するためにまた改札を通った際、なぜか普通は鳥取駅発の乗車券に押すハンコを押されました。
「当駅みどりの窓口にて発売中

乗車券や新幹線特急券、新幹線自由席特急回数券はともかくとしても、寝台特急券と周遊きっぷはもうほとんど窓口の人も発券する機会がないのでは・・・?

共に利用者が少ないですから、ここに文字として書かれているだけでも、どことなく哀愁やら、物悲しさやらを感じてしまいます。
駅前。今日も良い天気です。
良い天気なのは結構ですが、暑いのは本当に何とかならないのでしょうかね〜。

あまり望ましくないとは知っていますが、制汗スプレーでもしたいくらいです。もともと極端に汗をかく体質なので、この旅行中も汗との闘いが続いています。
東萩駅前にも、立派なホテルがありました。

昨日は益田駅で移動をいったん中止して、今日からまた移動を開始しましたが、実は益田21時29分発の長門市行きの普通列車があり、東萩駅にも昨日のうちに来ることはできました。

まぁできるからといって必ずやるものかと言えばそうではないですし、その列車に乗ると東萩駅着が22時41分とあまりにも遅いので、昨日のように益田駅で終わりとしておきました。
東萩駅の駅舎。私と同じような旅行者風の姿の人が、一足先に東萩駅から出ていき、そのままどこかへ行きましたが、やっぱり青春18きっぷで来ているのだろう、と思いました。

青春18きっぷが使える時期に、山陰本線を普通の乗車券と特急列車を組み合わせて全線乗車しようという物好きな人はいないでしょうね。お金もかかるし。

普通列車しか使わない、ということも旅の形の一つであることは十分に分かりますが、あまり日数と時間をかけられない身分ということもありますから・・・。
駅を出てちょっと歩くと、1/6の萩城の模型がありました。

全国的な知名度はかなり低いと思いますが、昨今の戦国武将ブーム?で、ひょっとしたら名前が知られ始めていたりしないでしょうか・・・?

説明書きを見てみると、毛利輝元が深く関係しているようですし。
駅を出て、そのまま正面方向に歩いて行くと、川を渡る橋がありました。
街の中心部に行くには、この橋を渡っていく必要があるようです。

次に乗る列車は10時24分発で、あと1時間10分ほどあります。とりあえず、あてどもなく駅の近くをぶらぶら歩くつもりですが、何せ暑いのでその足取りは重いです・・・。
先ほどの橋を渡り、中学校の野球部の活動をネット越しにちょっと見て、自分が現役だったころをちょっと懐かしんだりして(?)、結局50分くらい駅の近くをぶらいついたでしょうか。

そろそろ駅に戻るか、と思い、東萩駅に戻ってきました。

戻ってきてから気がついたのですが、東萩駅と新山口駅の間には直通の高速バスが運行されているようで、みどりの窓口でその乗車券を買い求める人も何人かいました。

所要時間は1時間30分を切り、山陰本線で益田駅に行ってから山口線に乗り換えて行くよりも速く、そして安いです。
夏休み限定という「めだかの駅長」がいました。

「限定」というのが何とも惜しいですが、これが通年だったら、和歌山電鐵の貴志駅の猫の駅長のように、正式に駅長になれ・・・、ないか。
さて、次の列車にそろそろ乗ろうと思います。10時28分発の長門市行きです。
編成は、先ほどまで乗っていた列車と同様、1両でした。

この車両も、今は黄色と灰色、そして白色の3色の塗装ですが、やはり次の大きな検査では、朱色一色に塗り替えられてしまうのでしょうかね。

朱色一色と言えば首都圏色ですが、さてそれで懐かしさを感じられるかどうかは。
結局、「経費削減のためにした」という背景の事情が塗り替えの理由として付きまとう限り、本当に懐かしさを感じることはないだろうと思います。
駅名標とキハ40形。

↑の写真とこの写真の両方を見てみると、とても分かりやすいですが、車両に対してホームの高さがかなり低いです。

それが今回の山陰本線の旅で結構苦労していることの原因と言うか、普段首都圏近郊で列車に乗っていると、ステップ付きの車両に乗る機会がありません。

そのため、今回の旅では、ステップ付きの車両に乗ったり降りたりしようとすると、足を踏み外しかけることが何回かありました。

東萩駅を発って、山陰本線を西下します。
それにしても暑いですね〜。

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