全長676キロの「偉大なるローカル線」
日本最長路線・山陰本線を乗りつくす旅−3


−京都駅−
のぞみ110号が東京駅へと向けて出発していくと、今度は名古屋発の広島行き、ひかり495号が京都駅の14番線に到着してきます。

この列車は、私が先ほどまで乗車していたのぞみ1号が、東海道新幹線内で唯一追い抜く列車でもあります。
行き先表示機。車内の情報表示機と同じでフルカラーLED。

100系や300系など、方向幕の「ひかり」の赤色は、ちょっと暗めのくすんだ色であると思いますが、N700系のフルカラーLEDは明るく、はっきりとした赤色に見えます。

もっとも、これはひかり号の赤色に限らず、のぞみ号の黄色、こだま号の青色でも同じです。
新幹線改札口を出ました。次の列車まで時間があるので、奈良線のホームに来てみました。
そこで待っていたのは、普通列車の221系でした。

奈良線では、221系は主に「みやこ路快速」をはじめとした快速列車で使用されています。
普通列車にしてもみやこ路快速にしても、運用が東海道・山陽本線の新快速中心だったころを考えると、まさに都落ち(?)

今では奈良線だけでなく、山陰本線京都口での運用も増えています。
通路の案内板。「鳥取・倉吉方面〔はくと〕」とありますが、正式名称の「スーパーはくと」と表示しないのは、スーパーのつかない「はくと号」が運転されていたころの名残?

まぁ、白浜・新宮方面も〔オーシャンアロー/くろしお〕とあり、スーパーくろしおとは書かれていないので、「スーパー」などは省略することにしているのでしょうかね。
湘南色の113系(だったかな)を発見し、2・3番線に降りてみると、中線(ここが1番線なのかも)にHOT7000系が停車していました。

この随分と秀逸で格好良いデザインからすると、JR西日本が開発した車両なのだろうと思いがちですが、これが驚くことに第三セクターの智頭急行が開発した車両です。

最高速度130キロ、振り子機構あり、新快速に匹敵する走りを見せてくれるという性能からも、その見た目からも、とても第三セクターの会社が開発した車両には見えませんね。
さて。列車の発車までは時間がありますが、できる限り入線してくるところも見るという信条に従い、次の列車がやってくるホームへ向かいます。

次に乗車する列車は、8時51分発、福知山行きの特急たんば1号。東舞鶴行きのまいづる1号も途中の綾部駅まで連結します。

この列車から、今回目指す「山陰本線全線乗車」が始まります。
30番線へと向かう通路(実質ホーム)は、この写真では明るく写っていますが、実際はもう少し薄暗く、晴れた日中でも明るいとは言えませんでした。

太陽の光が差し込まないような奥まったところにあり、その上照明が点のようにしか配置されていないからだと思います。
31番線・32番線に停車する221系。まさにここが山陰本線の起点です。

この場所から山口県の幡生まで全長676キロのレールが延びているというわけです。ううん、否でも応でもわくわくしてきますね〜。
33番線の隣には34番線がありますが、それは降車専用というJRとしては珍しいホームでした。

この後、33・34番線に園部方面からの列車が到着して、乗客が降りてくるところを見ましたが、その人の多さと混雑を目の当たりにして、なるほど乗る人とごっちゃにしない方が良いわな、とすぐに合点しました。
それにしても、東海道・山陽本線の新快速運用が中心だったころを考えると、221系がこうして山陰本線や奈良線などで運用されているのが未だ信じられない、という人もいらっしゃるのではないでしょうか。

1995年生まれの私は、物心ついたときは既に新快速=223系という時代でした。

そのため、221系が新快速運用を追われる過程などはよく知らないのですが、225系が増備されて後々223系が新快速から引きずりおろされていくようなことがあれば、221系がそうだったときのことも少し理解できそうです。
33・34番線に到着した列車も実は221系でした。こうして、221系の3本並びが完成しました。

こうして見ると壮観ですね。
何やら気動車が煤煙を上げながら0番線にやってきたので、何だろうと思いながら確認してみると、それはJR東海のキハ85系でした。
1日に1往復だけある、キハ85系のひだ号の大阪駅発着列車。その下りの高山行きの25号だったようですね。

ご存じの方も多いと思いますが、JR東海の383系で運転されるしなの号にも、1日1往復だけ大阪駅発着列車があります。そのうちの長野行き上りは、新快速を追い越す数少ない列車です。
発車していくキハ85系を見届けると、今度は223系の普通列車が。

223系も1993年の製造開始以来、2008年まで15年間にわたって増備されてきましたが、後継の225系が登場したことですし、もうさすがに増備はないでしょうかね。

デザインだけでいえば、間違いなく223系>225系なのですが、車体の強度や安全性などを総合的に考えると、やはり225系の方が良い車両であることは否めないでしょうね。
・・・と、いろいろ写真を撮っていたら、知らない間に30番線に乗車列車のたんば1号・まいづる1号が到着していました。

入線を見るために、って早めに30番線あたりに来たつもりなのに、他の車両の撮影に夢中になって1番見たかったものを見られないとは、本末転倒も甚だしい・・・。

583系、183系や485系でこの「高運転台貫通型」の顔を持つ車両がありますが、結局国鉄時代は1度もそれを活かした併結運転などは行われませんでした。
分割・民営化された今となって、ようやくその貫通型の設計が活きています。
北近畿ビッグXネットワーク

と、このような「X」を描いたロゴが、高運転台の「原形」の顔をした先頭車の側面に貼り付けられていました。

まぁなかなか格好良いとは思いますが、そのおかげで(?)北近畿ビッグXネットワーク内を走る183系の特急全てのヘッドマークのデザインがこの「X」になってしまっているというのは味気ないですなぁ・・・。

列車ごとに色が違うだけ、まだ幸いなのかもしれませんが(笑)

次の列車は特急たんば1号福知山行き。
この列車に乗車して、福知山へと向かいます。

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