全長676キロの「偉大なるローカル線」
日本最長路線・山陰本線を乗りつくす旅−20


幡生→居能/居能→雀田/雀田→長門本山
16時35分に到着する厚狭駅では、ホッパ車を目撃しました。

厚狭駅は美祢線の起点駅であり、その美祢線は長門市まで到達する路線です。
ここから美祢線に乗れば、また山陰本線に戻れるというわけですが、このような「山陽本線から山陰本線へ」という陰陽連絡線は、他にも山口線や伯備線、芸備線/木次線などがあります。

もっとも、美祢線はバス代行輸送中ですが・・・。
厚狭駅は山陽新幹線とも接続している駅。厚狭駅を発車すると、その高架が見えました。

山陽新幹線の厚狭駅は1999年3月の開業で、山陽新幹線内の駅としては、現在最も新しい駅となっています。ただし、1日当たりの新幹線の乗車人員は、山陽新幹線内どころか、東海道新幹線の駅を含めても最下位だったりしますが。

なお、日本で一番「新幹線の1日当たりの乗車人員が少ない駅」は、東北新幹線のいわて沼宮内駅で、2009年の情報では117人/日となっています。
小野田駅に到着。ここで小野田線が接続していますが、ここでは下車しません。
ただし、小野田線の全線乗車も果たすということで、そのためにまた後でやってきます。

ここでは、国鉄色の117系の下り列車と遭遇しました。
もちろん「国鉄色」と言えど、そのうち黄色一色に塗り替えられてしまうわけですが、写真で見た限りでは、黄色一色になった車両(形式)の中では117系が一番不似合いではないかと・・・。

一方JR東海の117系は置き換えが決定。近い将来、全廃される運命です。
16時46分、宇部駅に到着。列車はここから宇部線に入っていきます。
宇部線に入って最初の停車駅、岩鼻駅の次は、下車駅の居能駅です。

一応、ここが小野田線の起点駅ということになっていますが、田舎の小さな途中駅という感じで、ここから1つの路線が枝分かれしているような感じはありませんでした。

宇部線の乗車はここで一旦中断(途中下車)して、ここからは帰りの乗車券とは別に購入した「小野田線の全線乗車のための切符」を使って、小野田線への乗車を行います。
ホームを一望。そろそろ陽が傾いてきたでしょうか。

写ってはいませんが、先ほどまで乗車していた宇部新川行きの列車から降りてきたと思われる男女1人ずつが、向こうの3番線で、私も次に乗車する小野田線の列車を待っていました。
帰りの乗車券には、宇部線全線を経路として含めているので、その乗車券で途中下車をしました。駅前には、今では数少なくなった公衆電話がありました。

駅舎内にある公衆電話は今でも普通に見かけますが、外に電話ボックスとして置いてある公衆電話というのは、最近あまり見かけないのですよね〜。
小野田線全線乗車のための乗車券として、居能→長門本山/長門本山→小野田/小野田→居能の3枚の乗車券を持っています。

宇部線と小野田線の両方の全線乗車を果たすのは、何をどう頑張っても、1枚の片道乗車券ではできません。そのため、小野田線全線乗車のための上記のような乗車券を購入しています。

時刻は17時になりました。今朝、益田駅を出てから約9時間10分です。
まだまだ明るいですが、「陽が傾いてきたな」という感じは薄々します。やはり太陽の光の色が黄色っぽくて、色が白い日中とは違いますね。
乗車する、17時02分発の小野田行きがやってきました。車両は単色化された123系でした。

123系と言えば、早々と余剰となってしまった郵便・荷物車などが旅客車化された車両として名を知られていると思います。1986年の登場なので、既に登場から約25年が経過しています。

1両で走ることができるという便利な車両ですから、今後も重宝されそうです。
小野田線1239M (123系)
居能(17:02)〜雀田(17:11)
居能駅を発車した列車は、左に曲がって宇部線と分かれ、そして幅の広い厚東川を渡ります。

この厚東川、そういえば、先ほど乗車した宇部新川行きの列車に乗車している最中にも、宇部〜岩鼻間を走行している際に渡りました。

厚東川に架かっている宇部線の線路と小野田線の線路は、直線距離で1.5キロしか離れていないので、ひょっとしたら車内から互いに向こうの線路を見ることができたりするかも?
運転室後ろに車両番号のプレートが取り付けられていましたが、今回私が乗車したのは4番目の車両で、結果として「123−4」と数字が連続しました。

私はトップナンバーの車両に当たったりしても、特に嬉しくも何とも思わないのですが、今回は数字が1234と連続したので、ちょっと嬉しくなりました。
9分で下車駅の雀田駅に到着。本山支線(長門本山へ至る、小野田線の支線)の起点駅です。

1日5往復しか走らず、また日中は一切列車が走らない(雀田7:25発の次は16:31)ということで、山陰本線の仙崎支線と同様、乗車が難しいです。

運良く、1239Mは2分で17:14発の長門本山行きと接続していました。
これを逃すわけにはいかないので、次はその17:14発の列車に乗車し、長門本山へ行きます。
長門本山行きの17:14発の列車は、先ほどと同じく123系でした。

ただ、4枚上のクモハ123−4と比べてみると分かりますが、扉の位置が違い、また開き方(←の123系は両開き)が異なっています。

ところで本山支線と言えば、乗ったことがない方は多いかもしれませんが、JR線で最後まで旧型国電が定期列車で運用されていた路線であることをご存じの方は多いと思います。

その最後の旧型国電(クモハ42形)は、2003年3月運用されていました。そんなつい最近まで旧型国電が「定期列車で」走っていたというのも、今となってはかえって信じられませんね。
小野田線 1327M(123系)
雀田(17:14)〜長門本山(17:19)
10人ちょっとの乗客(多い?少ない?)を乗せて列車は発車。2分で浜河内駅に到着です。

乗降客は一切なし。次は終点の長門本山駅なので、今この列車に乗っている人は皆、そこまで行くということになります。
そして17時19分、終点の長門本山駅に到着。

僅かな乗客を降ろした123系は、この後、折り返し17時45分発の雀田行きになります。私はその列車に乗車して戻りますが、すぐに折り返しで発車しないのは嬉しいです。

5分や6分で折り返されると、駅の近くを歩きまわることすらもできないですからね・・・。

長門本山駅は訪れるのが難しいとされる駅の1つです。
まぁ確かに、列車本数が極端に少ないな・・・、とは思いますね。

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