全長676キロの「偉大なるローカル線」
日本最長路線・山陰本線を乗りつくす旅−23


新山口駅/新山口→岡山/岡山駅
新山口駅は宇部線以外にも、山陽本線、山口線と山陽新幹線が乗り入れています。

山陽本線では、もう特急(富士・はやぶさ号が最後だった)は来ませんが、山口線には特急スーパーおき号が走っているので、今でも在来線特急が定期で来ています。

その一方、本州最西端の下関駅や広島駅には、もう定期の在来線特急は来ていません。

かつては、特に新幹線ができる前のことになると思いますが、幾多の昼行特急や寝台列車が両駅に来ていましたが、まさか全く来なくなる時代が来るとは・・・。
新山口に駅名を改称してからもう7年が経過して、さすがに新山口という名前も、すっかり板についただろうと思います。さすがに、未だに小郡と呼んでいる人はいないでしょうね。

ちなみに、甘木鉄道には、漢字も読みも全く同じ「小郡駅」があります。
名前だけでも小郡駅のことを懐かしみたくなってしまったら、甘木鉄道の小郡駅へどうぞ(?)
さて、新山口駅からは新幹線に乗車します。昨日、鳥取〜益田間でスーパーまつかぜ7号に乗車したのを最後に、特急列車には全く乗車していないので、久々の特急列車への乗車です。

乗車するのはひかり584号・レールスターの新大阪行き。
九州新幹線が全通したら、ひかりレールスターも廃止されるというので、ひょっとしたら、これが最後のひかりレールスターへの乗車となってしまうかもしれませんね。

去年の九州旅行でも、ひかりレールスターには乗車していますが、あの時は586号。
残念ながら(?)、今回乗るのは同じ586号ではありませんでした。
新山口駅の新幹線改札口は、自動改札機となっています。

山陽新幹線の新幹線改札口は、つい最近まで手動改札だったと記憶しているのですが、山陽新幹線駅としては最も私に縁のある岡山駅は、2005年の2月にはもう導入されていたようです。

うーん、そんな5年も前に導入されていたかなぁ?
本当につい最近まで、東京駅では自動改札機に切符を通しておきながら、岡山駅では駅員の手で回収されるという状態だった気がするのだけど。
自動改札機に乗車券とひかり584号の新幹線特急券を通して、11番線に上がってきました。

JR西日本では、「番線」ではなく「乗り場」と言っていますが、ついつい無意識のうちに番線と書いてしまうのは関東在住だからか(笑)

11番線には、100系のこだま号が停車していました。
この旅行をしている時点では、既に青色と白色の原色に戻した編成が走っていたのですが、残念ながら三井住友色フレッシュグリーンの編成でした。

もっとも、原色に戻されるのは一部の6両編成だけなので、発車標で「4両」と表示されている時点で、「違うな」とは思っていましたが・・・。
2012年の春には引退してしまうという100系。私が大好きな車両の1つです。
車高が高かったり、色帯が窓の部分を通っていたり、きちんとした「鼻先」があったりするところに、0系の血筋を受け継いだ「国鉄の新幹線車両」という雰囲気が強く残っていますね。

1度だけ100系の食堂車でカレーを食べた記憶がありますが、当たり前ながら、もう今では食堂車を連結して走る新幹線の列車などありません。あ、そういえばあの時はカレー残したっけな。

過去の出来事だから美化されているのではなく、本当にただ純粋に、そういった「楽しい旅」ができる100系が私は大好きでした。(もちろん、食堂車や2階建て車両がない今も大好きですよ!)

500系は100系以上に大人気なようですが、私は「ただ速い車両」としか思えませんでした。
発車していく100系。この尖った鼻先は、いかにも「速く走る車両です!」ということを感じさせるのですが、それでも最高速度220キロは新幹線最遅。

設計上は275キロでも走れるということで、グランドひかりことV編成は高速試験で277.2キロを出しています。また、実際にV編成を275キロで走らせる計画もありましたが、騒音基準を満たさなかったため、計画は断念。

もし275キロで営業運転をしていたら、高速化の波にもあまり飲まれず、V編成はひょっとしたら今でもグランドひかりとして走っていたかも・・・。
100系のこだま768号が発車すると、すぐに20時41分発のひかり586号がやってきます。

列車の到着を案内する自動放送が流れますが、どうも声がおかしい。何だか明るい声。
あの例のちょっと低い女性の声ではなく、妙に若々しい明るい声・・・。うーん、どういうことだ?

具体的な時期は分かりませんが、とりあえず自動放送のROMが更新されたことはやはり間違いないそうで、日本語の案内放送だけでなく、英語放送も変わっていました。

なお、どうも東海道新幹線の駅も、一部は駅の自動放送のROMが更新されたようで、声の主は変わっていないそうなのですが、以前よりも更に声が低くなったようです。
ひかり584号がやってきました。ご存じの方も多いと思いますが、ひかりレールスターで運用される700系7000番代の指定席車両は、グリーン車のような2+2配列。

それを指定席料金の710円を上乗せするだけで利用できるのですから、これは指定席を利用しない理由はありません。(さすがに1区間だけ利用とかなら自由席ですが)
ちょっと写真では分かりづらいかもしれませんが、新山口駅では、このひかり584号に指定席・自由席とも予想外なまでの数の人が乗車しました。

「これだけ乗るなら、1人くらいは自分と同じく岡山駅でサンライズ瀬戸・出雲号に乗り継ぐ人がいてもおかしくないかも」などと思ってみたり。

ちなみに、岡山駅到着時の車内放送では、乗り換え列車としてサンライズ瀬戸・出雲号が案内されることはありませんでした。宇野線の列車ではしてくれたんだけどな〜。
山陽新幹線584A ひかり584号(700系)
新山口(20:41)〜岡山(21:57)
新山口駅を定時で発車。ひかり584号の岡山までの停車駅は、広島・福山の2駅です。

持参したノートパソコンを開いて、スパイダソリティアをしながら、ふと車内の情報表示機を見ると、「伯備線は倒木の影響で〜ナントカカントカ」と流れていました。

「うーん、出雲大幅遅れで、ひょっとしたら瀬戸だけの単独運転になるかな?」
ちょっとくらいの遅れなら、互いにもう片方を待つと思いますが、どちらかが大幅に遅れたり運休したりすると、片方だけで岡山〜東京間を単独運転することになります。意外とよくあることです。

幸い、購入した寝台券は瀬戸号のものでした。岡山以東から乗車する場合は瀬戸でも出雲でも良いわけですが、もし出雲を選んでいたら・・・、と思うと、助かったな〜、と。
22時ちょうど、約3分遅れて岡山駅に到着しました。
「さて700系の顔でも撮るか」と写真を撮ってみると・・・、な、何があった!?

落ち着いてカメラを回しながら様子を一通り見てみると、ただレンズが曇っていただけでした。

しかし、そうなるとレンズが曇るほど車内と車外に温度差があったということですが、別に車内は特別涼しくはなかったし、また外も特別暑くはなかった。

まぁ、別にカメラが故障したわけではないので、もう気にしないということで。
それに、図らずも一味変わった写真を撮ることができたので、曇ってくれて良かったです。正直。
曇りを取り除いてもう1枚。物凄い変わりっぷりですね(笑)
岡山駅にやってきました。毎年、夏と冬に帰省で必ず訪れるので、結構縁があります。

今は、ここから熊本や鹿児島に行こうと思えば、博多駅まで新幹線で行って、そこからリレーつばめ号に乗ったり、そしてつばめ号に乗ったりすることになりますが、2011年3月には乗り換えなしで熊本へも鹿児島へも行けるようになります。

こうなると、やはり東京駅からも直通で行けるようにならないかなと(実用性があるとかないとはか別にして)期待してしまいますね。
さて、次の列車は今回の旅の実質最後の列車、サンライズ瀬戸号。22時33分発です。
この時間から新幹線で東京に戻ることはもうできませんが、サンライズ瀬戸号・出雲号があるおかげで、これから東京に戻り始めて、明日の朝には東京にいることができます。

やはり夜行列車があると、旅の行動範囲を広げられ、より多くの列車や路線に乗車することができるようになるので、本当にありがたいです。

もし、サンライズ瀬戸・出雲号がなければ、小野田線と宇部線の両方の全線乗車はできず、どちらか片方は諦めていたと思います。

出雲号は来ないでしょうが、発車標は「出雲・瀬戸」と併記。
出雲の文字を消すことくらい、難しくはないと思うのですがね?

                  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25
DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ