●2月23日●
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 行きとは異なる経路で駅へ戻っていると、いわゆる夜のお店が集まっていそうな地帯に遭遇。ああ、いわゆるここが繁華街というやつなんだろうな・・・と。でも、夜でも煌々と明かりがともっているところこそ、やはり”街”の象徴であるとも思うのです。

 商店街を歩く途中でやってきたのは、銘菓のお店 清月。清月という会社は知らなくても、「赤いサイロ」というお菓子を知らない人は、もはやいないでしょう。2018年の五輪ですっかり有名になったこのお菓子、「買ってきてくれ」という指令を携えて北海道に行っては、新千歳空港の売店でもよそでも「売り切れ」に遭遇してばかりいましたが、北見市の本店にまで乗り込んでくれば、もうあのお菓子は逃げません。

 数個の赤いサイロを携えて揚々と北見駅へ帰還。「カーリングのまち」を標榜する北見市では、駅前のポストにストーンが乗っかっています。「実物大」とのことですが、重さはどうなのでしょうか。本物のストーンの重量は、約20kgとのことですが、ポストの上に20kgのモノを載せたからといって、急に壊れることはないせよ、だからといって20kgのモノを設置する積極的理由はありませんし・・・。

 次に乗るのは、10:29発の旭川行き特別快速・きたみ号です。北海道で特別快速を名乗る列車は、このきたみ号のみでしたが、今はエアポート号に”特別快速”を冠する便があります。出自は高速バスへの対抗というところにありますが、キハ54形1両編成が1日に1往復しているだけとなると、あまり高速バスと勝負をするために走っている列車には見えません。なお、発車標のスクロール部分では、なぜか快速扱いに。

 とはいえ特別快速を称し、更には固有の列車名まで付与されているわけですから、この列車は特別です。専用のサボもきちんと用意されていますね。クロスシート部分に座れば、急行列車のような気分も味わえることでしょう(もはやワンマン列車ですけど)。




                           















 きたみ号で遠軽まで移動します。もう既に列車が入線していた後に改札を抜けましたが、とりあえず進行方向とは反対向きではあるものの、窓側クロスシート部の確保に成功しました。特急車両で使用されていた簡易リクライニングシートが設置されていますが、リクライニングすると言っても、その角度は微々たるも微々たるもので・・・。

 北見から遠軽の間は、西留辺蘂を通過するだけで、それ以外の駅には全て停まります。そういう意味では、普通列車とほとんど変わりがありません。特別快速を名乗る割には・・・ですが、普通列車の本数が減りすぎてしまったが故、普通列車の代替を担わなければならなくなってきてしまったというのも、きたみ号にとっては不都合な事情です。

 下りのオホーツク1号と列車交換をするとなると、車内は大騒ぎ。所詮、列車内からもう一方の列車を撮っても、大した写真は撮れないとは思うのですが、もはやキハ183系というだけで、鉄道好きの心は揺さぶられます(まあ、私も同類なのですが)。

 遠軽は、石北本線においては、いわゆるスイッチバックの形をとる駅で、この駅を跨いで走る列車は、進行方向が変わります。運転士も、反対側にある運転室に移動しなければなりません。駅の標示には、よく見ると「1 0 紋別・名寄方面」とありますが、これこそはまさしく名寄本線の名残を示しています。名寄本線は廃線となった路線ですが、それがあったころの設備を使用しているからこそ見られるものです。

 駅名標の隣の駅が片一方にしかない”遠軽”を後にして、特快きたみ号は遠軽を発っていきました。きたみ号は、ここまではほぼ普通列車と変わりありませんでしたが、上り便は、上川を出ると、途中は当麻にしか停まらず、特別快速らしい走りが味わえるようです(逆に下り便は、旭川〜上川間は、旭川〜当麻が各駅停車)。




                           















 特急で通過(降りずにそのまま乗り通す)したことは過去に幾度かあれども、実際に下車してみるのは初めてである遠軽駅。かつてはここから名寄本線が分岐していたので、その時代であれば、嫌でも遠軽で降りる機会はあったのだろうと思いますが、なにぶん石北本線だけの駅とあっては・・・。

 見た目は普通の駅ですが、先にも触れたように、ここは平面スイッチバックの駅となっており、全ての列車が進行方向を変えたうえで先に進みます。駅舎内に掲示されていた、今シーズンの青春18きっぷのポスターで使われている写真が、いやにどこかで見たような気がする駅だと思ったら、なんと遠軽駅自身でした(過去のものをずっと貼り続けているのではなく、本当に今シーズン分のが遠軽駅の写真)。

 詳しい経緯は省きますが、現在石北本線と呼ばれている新旭川〜網走間が全通したのは、1932年10月1日のことでした。よって駅舎内には、全通90周年を祝う垂れ幕が出ていました。次は100年、更にその次は150年と、どんどん歴史を刻んでいってもらいたいものですが、しかし言うに及ばず、石北本線は赤字路線。その行く末が案じられます(新旭川〜北見だけ残すというようなことがあるのかどうか・・・)。

 通過のしようがない構造だからということもあるとは思いますが、遠軽駅は、全ての列車が停車する駅です。とはいえ、町は人口2万人未満で、お世辞にも都会とは言えません。駅前に流れている時間は長閑そのものですが、それでも”遠軽”を冠した信用金庫があります。実際には遠軽町+α、また北見、旭川、札幌にも店舗がありますが、正直、その商圏でビジネスは成立するのだろうか、と身勝手ながら思ってしまいます。

 ちょうどお昼時なので、駅前にある福よし食堂で昼食を摂りました。いつもはコンビニのおにぎりやサンドイッチで満足してしまう身分ですが、たまには地域にある食堂というのも良いですね。


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