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 381系は二重窓ですが、外側の窓と内側の窓の隙間は、極めて大きなものになっています。といっても、これはそれだけ断熱効果を大きくするためのものというわけではなく、元々381系の遮光が横引きカーテンではなく、この隙間に入れられたベネシャンブラインド(横方向の羽を紐で開けたり閉めたりするアレ)で行っていたことによるものです。

 清音の手前で山陽新幹線の高架橋を潜り、井原鉄道井原線と合流します。その次の総社では吉備線と接続していますが、いずれも通過となります。総社については、1日に3往復のみ停車しているようですが、岡山から普通列車でも30分ですし、必ずしも特急が必要な距離かというと、それは「?」なので、まあこのままでいいのでしょう。

 陰陽連絡線らしくと言うべきか、列車はだんだんと山あいの地帯に入ってゆきます。この4月下旬という季節は、新緑の緑が瑞々しいときでもあり、例え左右が木々であろうとも、それが爽やかな緑色をしていれば、決して悪い車窓ではありません。また、時折見える藤の花は、緑に覆い尽くされた光景の中に彩りを添え、「お、あんなところに藤の花」と追っかけてみるのも面白いです。

 備中高梁から先は単線となり、最高速度も120km/hから110km/hへと低下。それでも、381系は振り子をきちんと高速走行のために使っているようで、山間部を淡々と走り抜けてゆきます。岡山〜米子間の所要時間はだいたい2時間10分〜15分くらいで、サンライズ出雲号が2時間30分はかけていることを思うと、やはり速いことには速いです。

 しかし、単線区間ということで、時々列車交換のための運転停車が発生してしまうのはご愛敬。




                           















 感染症流行による利用客減少のためにということで減便されているやくも号も、このときはゴールデンウィークに差し掛かっているということもあってか、終日全列車が運転されていました(が、やくも3号の乗車率はあまり・・・)。やくも号は通常1時間に1本が運転されていますから、単純に計算すれば、30分に1回は上りのやくも号と遭遇することになります。

   途中の根雨はやくも3号の停車駅で、基本的に、少し南西にある生山と千鳥停車をすることになっています。ウエストエクスプレス銀河を歓迎する横断幕が掲出されていますが、この列車もまた、下りの出雲市行きは生山に停車し、上りの大阪行きは根雨に停車することになっています。もっとも、相変わらず団体専用列車でしか運転しないので、”途中駅への停車”の意味があまりないのですが。

 進行方向右手に大山が見えてきました。今日は山頂部に雲がかかることもなく、その全貌を見せてくれています。伯備線の下り列車に乗っていると、進行方向右手に大山が見えてきますが、伯耆大山駅の手前で大きく西に旋回する都合上、僅かな区間ではありますが、進行方向左側に座っている人にも、大山を拝む機会があります。「〜を見るには、どちらの席に座るべきか?」と悩む必要はありません。

 伯耆大山を過ぎて山陰本線に合流すると、列車は米子に到着します。今回購入している「新幹線&やくも早特3」は新大阪〜米子(片道4,500円)のものであり、この切符が有効なのはここまでですが、今回はオプションとして販売されている「松江・出雲ミニぐるりんパス」があるので(早い話が、米子〜大田市間の特急が乗り降り自由になる、新幹線&やくも早特3購入者専用のオプション)、米子では降りません。

 とはいえ、新幹線&やくも早特3としては米子までしか有効ではない以上、指定席には乗っていられないので、ここで4号車の自由席に移動しました。これは予め分かっていることだったので、指定席は3号車のものをとり、車内での移動が手間にならないようにしていました。




         







 宍道湖・・・ではなく、中海が見える区間に入りました。荒島〜揖屋間で見えるのは、宍道湖ではなく中海なので、お間違いのないように・・・(そういう私も、この旅日記を書いているときに、最初「宍道湖」と打ち込んでいましたが)。

 中海と宍道湖を繋ぐ大橋川に「手間天神社」なるものが浮かんでいます。海に浮かんでいるわけでもなく、湖に浮かんでいるわけでもなく、川に浮かんでいるという陸地から離れた島。陸地からの距離は30mくらいで、泳いでいくことも可能そうな近さですが、近くには桟橋があり、あくまでも渡船で行くということが分かります(当たり前です)。

 松江を過ぎてから見えてくるのは、本物の宍道湖です。山陰本線における名車窓のひとつであり、この区間は何度か通過したことがありますが、やはり毎回宍道湖側の席を選んでしまう傾向にあります(何度か見ているのだから、たまには反対側を・・・と思いはするものの)。しかし一方で、ここでの「日没」は、まだ見たことがありません。夕刻時間帯の列車に乗りたい!

 列車は宍道に到着しました。終点の出雲市は次の駅ですが、出雲市までは乗りません。ここで下車します。


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