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 ”乗り場”といってもたいそうな設備があるわけではなく、そこにあるのは船への渡り台のみ。もちろん、事前に乗り場の場所は調べていましたし、行ったら行ったできちんと「はくちょう号第2乗り場」との表示も見つけられたわけですが、それでも「乗り場は本当にここで正しいのだろうか・・・」という疑念が晴れませんでした。

 第2乗り場があるならば第1乗り場がある、ということで、今から乗り込む宍道湖観光遊覧船はくちょう号は、別の場所にある第1乗り場を基点として出港したものが、ここ第2乗り場に立ち寄ってくれます。船に乗るときは見晴らしが良いところがいいのよ、と考える私は、客室の屋根上にある2階席?を選択。橋の下を通るときはなかなかにスリリングです。

 サンセットクルーズ便は日没の時間帯に合わせて運航するので、季節によってダイヤが異なります。4月24日は、第1乗り場18:10発・第2乗り場18:20発という時刻になっており、第2乗り場から第2乗り場までの1周を約50分で航行します。たしかにまもなく陽が沈もうかというタイミングでの運航にはなりましたが、ううむ、太陽の方向には厚い雲が・・・。

 厚い雲に阻まれたことで、綺麗な日没を拝むことはできませんでしたが、雲と雲の隙間に覗いた太陽から放たれた光が、宍道湖の湖面に一筋の道を描き出しました。これはこれで良い眺めです。満月の日に見える”月の道”はとても美しい眺めですが、夕陽の道も悪くないと言えるでしょう。太陽が雲の向こう側に消えると、辺りは段々と夜の雰囲気に・・・。




                     












 綺麗な日没を最も楽しみにしていた以上、それが過ぎてしまったら、言い方は少々悪いですが、これという見どころは・・・となってしまいます。とはいえ、自分から退屈な気分になりに行く必要はありません。遠くに見える月は、大きさこそ小さいですが、おおむね満月に近い形を見せています。出雲空港に向かう飛行機の姿に、高高度を飛ぶ別の飛行機。線路に目をやれば、381系やくも号。風景は私を楽しませてくれます。

 島根県内で一番高いビルは?に対する答えは、松江駅の近くにある”山陰合同銀行本店ビル”です。とはいえ高さは75mで、これより大きな建物は、日本中にごまんとあります。しかし一方で、だからといって47都道府県で最下位なのかというとそうでもなく、その都道府県にある一番高いビルが島根県より小さい街としては、徳島・山口・佐賀・鳥取・奈良があります。

 「4月の山陰などどうということはないだろう」と見込み、比較的薄着でやってきたのが運の尽き。特に陽が沈んでからは本当に寒く、一緒に乗船していた人に「そんな薄着で大丈夫なのか?」、「いや、実際大丈夫じゃない」と答えたくらいには身悶えました。一応、日中より寒いことは見越して、風を通さない万能な服を仕込んではいたのですが、あれは”暖かさを保つ”ことはできても、”暖かくする”ことはできないので・・・。

 第2乗り場に戻ってきたころには、ちょっとした安心感に包まれました。




                           















 今日の宿泊地は松江ですが、ホテルに入る前に松江駅に立ち寄ります。その目的は、ちょうど東京行きの寝台特急サンライズ出雲号がやってくるので、それを見ておくことにありました。松江・出雲ミニぐるりんパスの特権を活かし、これを入場券代わりとして松江駅の2番線に向かいました。

 ただ、残念ながら、松江は途中停車駅であり、列車は1分の停車時間ですぐに発車してしまいます。写真撮影に興じるというほどのこともできないままに、サンライズ出雲号は東京へと向かってしまいました。今日は土曜日なので、乗車率は高くあるべき日ですが、少なくとも松江から乗り込んだ人は、あまり多くはなかったように思います(本来は山陰地区の需要に支えられるべきなのですが)。

 今回泊まるのは、グリーンリッチホテル松江駅前です。まだGWではないですし、世間の人々もガンガン旅行に出かけていることはないですから、まあホテル選びで難儀することはあるまい・・・と思っていたのですが、宿泊予約サイトを見ていると、どうにも「(自分には)高い」か「やたら古そう」といったホテルしか見当たらず、「松江のどのホテルに泊まるのか?」で悩みました。

 「(写真に)東横インがあるじゃねぇか」と言われてしまいそうですが、ここが私のしようもないこだわりで、「なるべく全国チェーンのホテルは選ばない」、「固有のお気に入りは持たず、その時々で違う系列のホテルに泊まる」といったことを信条としています(「そして様々なホテル同士を比較する」との名目のもとに)。東横インに罪はありませんが、ルートインやスーパーホテルなどと共々、私には”選ばれにくい”ホテルです。

 こういうご時世にわざわざ出かけているからには、その地にお金を落として少しでも経済を循環させようと思い、今回は新幹線&やくも早特3のおかげで資金的な余裕もあったので、夜はビニコン飯ではなく居酒屋へと相成りました。が、私が目をつけていた店は、県外人お断りの表示をするようなところで、心底閉口。

 「じゃあ益田市民はセーフで米子市民はアウトなのか」とか、別に政治的主張をするために存在しているわけではない、あくまでも”平凡なサイト”を自称するここには書けないような(笑)悪態が心の中には散々渦巻いていましたが、そのようなところを相手にしていても何の得にもならないので、”普通の”お店に行って普通に飲み食いしました。


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