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 サンライズ出雲号で出雲市に降り立ちました。その12分後に、下りの特急やくも1号が着きます。岡山発車時点では31分差ですが、出雲市では12分差に縮んでいます。まあ、これは重心が高い非振り子の2階建て車両と、振り子を活かしてガンガン走る車両の違いというところでしょうか。

 やくも1号は、先頭車両の愛称表示幕はすぐに回送表示になってしまいましたが、最後部の貫通型車両はやくも表示のままでした。”エル特急”と言われなくなってから久しいものですが、イラストの愛称幕には、まだLマークが残っていました。”電気釜”の顔で走る唯一無二の定期特急やくも号も、273系への置き換えが迫ることとなりました。

 「いつの間にやら自動改札機になってしまっていた」改札口を通り抜けて、出雲市駅前にあるバス乗り場に向かいます。ここまで来たからには、そして「シマネを島根に変える」と言い張っているからには、出雲の大社を見に行かないわけにはいかないだろうということで、出雲の大社を目指します。大社線がない今、JR線で出雲の大社には行けないので、出雲市からはバスでのアクセスとなります。




                           















 そのまま出雲の大社に行くのではなく、その手前でバスを下車して、「島根県立古代出雲歴史博物館」を訪れることにしました。”神話の国”出雲にまつわるものについての展示と解説を行っている施設であり、これを見てから出雲の大社に行けば、より一層理解が深まる・・・と言いたいところですが、正直、私は博物館の類が苦手です。

 というのは、別に博物館というジャンル・概念そのものが嫌いというわけではなく、色々と詳細に展示して説明してくれるのは良いものの、どうにもその内容を頭の中に記憶して覚えておくのが難しく、また何より、この手の博物館というのは、往々にして説明のために日常生活ではまず出てこないような専門用語が使われ(しかもそれについての説明があまりない)、結局展示内容が分からないという・・・。

 まあ、博物館で言われていることを全て理解して覚えておける人など、別に私以外にもそうそういるものではないだろうと思ってはいますが、”展示されて説明されていることの意味が分からない”のは、どうにも悔しいものです。知らないことを分かるために博物館に来るのに、そこに書かれていることを咀嚼するための前提となる知識が多いというのは、なかなかたまらないものです。

 そういうわけで、ここでは、細かな説明内容には一切触れませんが(笑)、この博物館の一角には、一畑電車の北松江駅を模した展示があります。そこは鉄道にまつわるものということで、私に少しは分かるような・・・でしたが。




                           















 古代出雲歴史博物館から出雲の大社までは徒歩で移動できるので、歩いて移動しました。ここでいう”神在月”のころなら、さぞかし大混雑なのでしょうが、4月のただの日曜日とあっては、目立った混雑も見られず、物静かな中での参拝ができました。

 まずは参道をのんびりと進んでゆきます。単にまっすぐ歩いていくだけでなく、左右を見渡してみると、因幡の白兎の像や、いままさに咲き誇らんとする藤の花、そして幸魂奇魂を頂く大国主大神を表した象などを見ることができます。拝殿までの参道は500mくらいあるので、「少し歩いたらすぐに辿り着く」ようなものではなく、しばらくは歩かされます。が、急ぎすぎなければ、その道中にも様々な楽しみを見つけることができるはずです。

 そうして最終的に八足門という、いわば賽銭箱が供えられた建築物に辿り着くわけですが、一般人が立ち入ることができるのはここまでで、これよりも先は関係者のみが入れる場所となります。てっきり奥という奥まで入れるのだろうと思っていた私は、「え、ここまでか?」と少々ガッカリ。あれだけパワースポットだのなんだのと話題になっている割には、うーん・・・と思ったのが正直な感想。

 何かと文化財に指定されている中にあっては、誰もが誰もを招き入れるわけにはいかないのでしょうが、個人の感想でいえば、八足門までしか行けないなら、少し規模が大きい神社ではなかろうか、というのが本音です。日本3大ガッカリスポットに追加するほどではないでしょうが、八足門で止められたときの残念さといったら。


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