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 稲佐の浜は、その名の通り浜であり、さらさらとした砂が特徴的です(靴の中に入り込んでくるのが難点ですが)。が、ここの最大の特徴は、別に砂浜などはありません。稲佐の浜を特徴づけるのは、大きな岩に祠と鳥居が立った”弁天島”の存在でしょう。

 かつてはその名前の通りに、沖合にある島だったようですが、1985年ごろから砂浜の領域が広がり出し、今では陸続きになりました。とはいえ、岩に登れるわけではないので、岩の麓に「お賽銭入れ」があり、人々はそこにあるザルに対して小銭を投じてゆきます。

 周辺に他にも岩があるならば、取り立てて弁天島の存在を不思議に思うことはないでしょうが、稲佐の浜とその沖合にある岩は、この弁天島くらいで、他に岩は一切ありません。美しい砂浜とは対照的な、この力強い大岩。対照的な存在が一か所に収まったとき、そこにある種の美しさが生まれます。いや、もう本当に”ぽつんと”って感じなもので・・・。

 今回は日中の滞在30分程度で引き払いましたが、ここは西に面したところ。夕陽はさぞかしきれいなことでしょう。




           








 松江・出雲ミニぐるりんパスならば、稲佐の浜〜出雲大社のような「別にバスを使うほどでもない」区間であっても、ガンガンバスに乗って構わないわけですが、どうも次のバスまで待っていると、稲佐の浜での時間の潰し方に困りそうだったので、ここは歩いて出雲大社まで移動します。

 今も現役の木製電柱、出雲阿国終焉の地、出雲阿国の墓など、たった900m程度の距離ではありますが、なんだかんだ他にも見どころは色々ありそうではないかという思いに後ろ髪をひかれつつも、「出雲大社連絡所」バス停に到着。そこからJR出雲市駅行きのバスに乗り、その手前にある”駅通り四つ角”でバスを降りました。




                           















 まっすぐホテルに向かうのもなんだか勿体ないなぁと思っていたので、駅通り四つ角で下車しつつ、周辺をぶらぶらしました。

 高瀬川と柳の木という構図は、揺らり揺らめく木々の葉と水音によって、しばらくそこにいても飽きないであろう時間が演出されます。この川は流し雛を行うところにもなっているようで、「こちらからお流しください」という”起点”の指定も。

 「島根県出雲市に八雲神社」となれば、さぞかし立派な神社なのだろうと思っていたら、街をぶらついているときに突然現れた”八雲神社”は、どこにでもありそうな小ぢんまりとした神社でした。名前だけ見れば凄そうなのですが。本社はもっと奥地にある須佐神社で、ここはその分祀を祭っているところという位置づけのようです。それにしても、いま手水の使用に規制をかけていないのって、それだけで感動・・・。

 出雲空港は出雲市街から比較的近いところにあるので(最寄り”駅”は、一応宍道か荘原)、同空港に離着陸する飛行機は、街中からでも大きく見えます。単なる利便性だけで考えれば、東京〜出雲などは、どう考えてもサンライズ出雲号より飛行機の方が便利でしょうが、”神話の国・出雲へ向かう”という付加価値は、サンライズ出雲号に力を与えていると言えます。


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