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今回の旅の始まりは岡山駅。
ここが最寄り駅であるはずがないんですが、まあ、ちょっと事情がありまして。
改修工事が進行し、東西を結ぶ立派な橋上駅舎が出来上がった岡山駅。
四国や山陰への玄関口としての風格がより一層大きくなりました。
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時刻は既に21時を回っており、人通りも昼間よりまばらな駅構内。天井が高く、開放感があるため、一段と人通りは少なく見えます。
21時を回った時間帯は、東京や大阪ならまだまだ帰宅ラッシュの真っ只中というところでしょうけれども、岡山はもう帰宅ラッシュも終了したようで、人と人の話し声が聞こえそうなほど。
通路には人々が歩く足音がこだまします。
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今回の旅のトップバッターは山陽新幹線・21時31分発の、のぞみ53号博多行き。
実はこのような夜に新幹線に乗車するというのは私自身初めてで、どこか心の中で子供のように「わくわく」してしまいます。
夜の新幹線だからといって、何か特別なことがあるわけではありませんけれども。
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岡山駅の新幹線ホーム。
以前は安全柵が設置されておらず、ホームでも列車の撮影ができたのですが、現在は安全柵が設置されてしまい、撮影はかなり難しくなってしまいました。
撮影するのには不都合ですが、安全面を考えれば致し方ないのかなぁ、と・・・。
駅構内がそうであったように、こちらも人の数は多くはありません。
8月13日というとお盆で、この時期は岡山駅に限らず新幹線では自由席の乗車口に長蛇の列ができますが、こう夜遅くにもなると、その数も数えられる程度。
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のぞみ53号の到着までには少し時間があり、のぞみ53号がホームに入る前に上りホームに700系E編成(ひかりレールスター)がやってきたので、流し撮り。(したつもり)
ううん、下手だなぁ・・・。
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山陽新幹線53A のぞみ53号(N700系)

岡山〜小倉
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そして、のぞみ53号博多行きがやってきました。使用車両は最新型のN700系。
以前は、N700系に乗車しようと思えば、時刻表で「N700系で運転」などと書かれた列車をわざわざ狙う必要がありましたが、増備が進んだ今では、適当に選んだ列車がN700系だった、ということも少なくありません。
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岡山駅を発車したのぞみ53号は、福山駅には停車せず、広島駅までノンストップ。
通勤型並みの起動加速度2.6km/h/sはやはり新幹線車両としては並はずれた数値で、加速時にも少し抑えつけられるような感覚があります。
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三原駅を通過。ホーム上には2、3人ほどしか人がおらず、閑散としていました。
各駅停車であるこだま号しか基本的には停車しない三原駅は、元々新幹線利用者は他の大規模な駅に比べると少ないようですが、夜22時前ともなると、更に利用客は減るようです。
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ビルなどから漏れ出る眩い光の数が増えてきて、更に列車が減速すると、次の停車駅の広島駅が近づいてきていることを知らせます。
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22時05分、定時に広島駅に到着。
先ほどの三原駅は人の数がほとんどありませんでしたが、広島駅は近くにあるマツダZoomZoomスタジアムで行われたプロ野球の試合が終了してからすぐということもあってか、その帰りのお客も結構いたようで、それなりの人の数がありました。
のぞみ53号も広島駅で数人が乗車、下車。
そして列車は発車、また一路終着の博多駅を目指します。
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元々乗車している人が少ないことに加え、時間が時間もあって寝ている人が多かった車内は、列車が走る音だけが響き渡ります。
人の声がない車内から、無心で外の景色をぼんやりと見ていると、どこか普段の日常生活から脱して、自分だけのひと時を過ごしていることを実感します。
煩わしいことばかりの日常生活から脱して、自分だけのひと時を過ごす・・・。
これは、「鉄道が好きだから」ということ以外に、こうして旅をする理由の一つでもあります。
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新山口駅に停車。
以前は小郡駅の名で、のぞみ号も停車していませんでしたが、2003年10月のダイヤ改正を機に駅名改称と同時にのぞみ号が新規停車。
最速達種別であるのぞみ号が、こうして停車駅を増やすと、その速達効果は薄れてしまいますが、元々所要時間では航空機に太刀打ちできません。
それゆえ、こまめに停車して空港から遠い人々にも都市圏へのダイレクトなアクセスを提供することが、今は新幹線の持ち味になっています。
その持ち味を発揮させるためには、通過することによるたかだか5分の速達化よりも、こまめな停車をする方が良いのかもしれません。
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そして向かい側の上りホームには700系E編成ひかりレールスターが。
・・・と思いましたが、これはこだま号でした。早朝深夜は、普段はひかり号で運用される700系E編成がこだま号として走る場合があります。
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新山口駅を出て、厚狭駅、新下関駅を通過。
そして新関門トンネルを走り抜けると、そこはもう九州。新関門トンネルを抜けてからしばらくすると、下車駅である小倉駅に到着。
のぞみ53号をここで下車し、次の列車へと乗り換えます。
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駅名標。
小倉駅も在来線こそJR九州が管轄しておりますが、山陽新幹線はJR西日本が管轄しているため、駅名標もJR西日本様式の濃い青を巻いたものが見られます。
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