◆11月4日◆
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 おはようございます。今日は11月4日で、ちょうど3連休の真ん中の日です。実は、昨晩は、夜の日付が変わる前あたりに大変な雨が降っていて(濡れた道路がその証拠ですね)、今日の天気が思いやられたのですが、今のところは悪くないようです[①]

 ホテルをチェックアウトして函館駅にやってきました[②]。これまでは、北海道を旅するといえば、大抵は本州対北海道の夜行列車を利用して札幌方面まで行っていたため、函館は通過される存在でした。そのため、私の旅において「函館で宿泊する」のは、今回が初めてです。北海道新幹線が開業する前なら、北斗星号やカシオペア号を見るために、夜や早朝に駅を訪れていたことでしょう。

 今日は、最終的には青森まで行きますが、1日の時間をフルに使って行けば良いので、朝から南下することはしません。そこで、これまではあまりすることができなかった、きちんとした観光をしてみようということで、まずは大沼公園に向かいます。みどりの窓口で、函館から大沼公園の乗車券と、五稜郭から大沼公園までの自由席特急券を購入しました[③]

 なんだか変な切符の買い方だな、と思われるところでしょうが、今回は、まず8:45発の快速はこだてライナー号で五稜郭まで移動し、五稜郭で特急スーパー北斗5号に乗り換えます[④]。途中下車はできない乗車券ですが、幸い、スーパー北斗5号は9分差で追ってくるので、改札内に留まりながら列車を待つのも、それほど苦にはならないでしょう。

 はこだてライナー号は当然新函館北斗止まりであるため、これでは大沼公園へは行けません。そこで、普通列車で大沼公園へ行こうとすると、函館8:18発か10:57発の列車に乗らねばなりませんが、前者では時間が早く(朝の出発は遅めの方が良い)、後者では遅すぎます。

 一方、函館〜大沼公園間を特急の自由席で通すと、営業キロ28.0kmにつき、特急料金は620円(50kmまでの区間)となります。しかし、それを五稜郭〜大沼公園にすると、営業キロは24.6kmとなり、特急料金は310円(25kmまで)に。「朝は遅くしたい」、「節約できるところは節約したい」、「特急列車に乗って”華”を作っておきたい」といった願いを全て叶えるのが、この移動の仕方だというわけです。

 6番線では、8:45発の快速はこだてライナー号の733系が待機しています[⑥]。スーツケースを携えた人が多く乗り込もうとしていますから、これらの人は新幹線に乗るつもりなのでしょう。そして、隣の7番線には、函館8:54発の特急スーパー北斗5号が停車しています[⑦]












 函館駅で見る電車といえば、485系または789系というのが以前のイメージでしたが、今、それは733系に取って代わられています[①]。函館の733系は、現状、函館〜新函館北斗間を走るはこだてライナー号でしか使われないということもあってか、「はこだてライナー」と書かれた、シール式の固定のヘッドマークがついています。

 函館〜新函館北斗間を結ぶシャトル列車に「はこだてライナー」の愛称がつけられていますが、その種別は快速または普通のどちらかで、一様ではありません。これから乗る便は快速として運転されるもので、五稜郭以外の途中駅には停まりません[②]

 隣の五稜郭で降りるので、わざわざ座席には座りません。立って移動しましょう[③]。幅広の片開き扉を3つ備えるという仕様は、JRグループでもJR北海道でしか見られないものであり、「北海道らしさ」を感じさせる要素のひとつでもあります。

 そして、ものの4分で五稜郭に到着[④]。かつての江差線は道南いさりび鉄道に転換されましたが、五稜郭駅は引き続き函館本線の駅であり、かつ道南いさりび鉄道用のホームというのもないため、駅名標のデザインはJR北海道仕様のままで、そのデザインを崩さないようにしながら、さりげなく道南いさりび鉄道を示す橙色の線が加えられています。

 数多ある側線のひとつで、これから本州に向かう貨物列車が待機していました[⑤]。以前はEH500形がその任に就いていましたが、北海道新幹線が開業したことにより、本州と北海道を行き来できる機関車は、EH800形のみとなりました。カシオペア紀行が北海道に乗り入れていたときは、青森〜五稜郭間の牽引を担当していましたが、それはあくまでも特別なもので、EH800形の本来の任務は、貨物列車の牽引です。

 柱番号2番のところで、スーパー北斗5号の到着を待ちます[⑦]。自由席は7・6号車の2両のみです。












 スーパー北斗5号がやってきました[①]。非電化区間に含まれる大沼公園駅は、当然、電車である733系が乗り入れられる場所ではないため、普通列車で行くならば、キハ40形に乗っていたことになります。そこを特急型車両のキハ281系で向かうわけですから、その差は大きいです。乗車時間はたったの24分しかありませんが、310円で手に入れられる快適空間を堪能しましょう。

 3連休ということもあってか、やはり自由席はそれなりに混雑していました[②]。少なくとも、窓側の席は全て埋まっていたように思います。もっとも、そのうちの何割が日本人であるのかは・・・、ですが。相変わらず中国人・台湾人に大人気の北海道。

 五稜郭の次は新函館北斗ですが、そのひとつ手前の七飯で、列車は運転停車をしました[③]。しかし、列車交換を行うわけでもなく(むしろ新函館北斗でスーパー北斗2号と行き違いをします)、列車はしばらく停車した後、そのまま七飯を発車しました。

 私も詳しいことは分からないのですが、函館から新函館北斗方面へ向かう下り列車は全て、七飯で必ずいったん停車しなければならないようです。一方、上り列車はその必要がないため、通過列車はそのまま通過します。これにより、特急列車と快速はこだてライナー号の函館〜新函館北斗間の所要時間は、下りは18〜19分であるのに対して、上りは15〜16分となっています。

 ちなみに、新函館北斗では、乗り込む人が多いのは当然として、降りる人も相当数いました。新函館北斗で新幹線と乗り継ぐ場合、乗継割引によって在来線の特急券は半額になり、函館〜新函館北斗間は、自由席ならば150円で特急に乗れるわけですから、この区間だけで特急に乗るのも頷けます。特急も乗り降り自由となるジャパン・レール・パスを使う外国人観光客ならば、尚更ですね。

 車窓に大沼の景色が現れてきました[④]。もしかしたら元々色づかない種類を目にしていただけなのかもしれませんが、秋田や青森で見たようなあの素晴らしい紅葉はどこへやら、残念ながら、紅葉の最高潮は明らかに過ぎ去っているようでした。寒い地域ほど早く紅葉し、早く落葉するわけですが、やはり11月ともなると、道南でさえ、北海道で紅葉を楽しむのは厳しかったようです。

 そして列車は大沼公園に到着しました[⑤]。外国人観光客を中心に、ここで特急を降りてしまう人は結構います。そのため、「函館・五稜郭から特急の自由席に乗ったら、デッキに立ち客が出るほどの大混雑になっていてびっくりしたが、大沼公園を過ぎたら一気に余裕ができた」ということは、今や珍しくありません。もっとも、東室蘭からまた混み始めるのですが。

 私が乗っていた6号車は、近頃徐々に進んでいるという、キハ281系の行き先表示機のフルカラーLED化が施された車両でした[⑥]。そのうちに愛称表示幕がそのようになる可能性も、決してゼロではないでしょう[⑦]


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