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 16:34発の青森行きの普通列車に乗車して、今日の最終目的地である青森を目指します[①]。私の感覚から言えば、当然、ここで普通列車に乗るのは癪であると言うほかないのですが、今となっては白鳥号など走っていませんから、致し方ありません。ちなみに、北海道新幹線開業直前(2015年3月改正以降)の頃には、蟹田16:25発の臨時特急白鳥80号が設定されていました。

 これから乗車する列車は、蟹田発青森行きの列車です[②]。津軽線では、1日に1本だけ、青森を越えて津軽新城まで直通する上り列車と、1日に1往復だけ、青森〜蟹田間を通しで運転する列車(当然キハ40系で運転)が設定されていますが、それ以外は、全て青森〜蟹田・蟹田〜三厩間の区間運転となっています。

 3両編成で運転されますが、座席は全てロングシートです[③]。まあ、青森までは40分程度ですから、これでも別に問題はありません。それに、ボックスシートの「知らない人が眼前に迫る」感覚は、あれはあれであまり好きではないので、その点、ロングシートならば、向かい合う人との距離が取れるため、それはひとつの利点であると思っています。

 蟹田を発車した後に、1600mほど、青森湾のすぐ近くを走る区間があります[④]。空を見てみると、手前側は雲もなくすっきりと晴れ渡っていますが、奥の方は、分厚い雲が一面に張っています。なお、この海の眺め自体は良いものといっても、言うまでもないことですが、こちらは東側なので、例え晴れ渡っていても、水平線に沈む夕日を目撃することはできません。

 2つ目の郷沢で3分停車すると言うので、ちょっと列車の外に出てみました[⑤]。特急に乗れば青森〜蟹田間の途中駅は全て通過しますし、その途中駅に他の路線と接続する駅はありませんから、列車交換の待ち時間で一時的にホームに出てみるだけだとは言っても、同区間の途中駅に降り立ってみるのは、そういえば初めてです。ここでの交換相手は貨物列車でした[⑥]

 ずっとガラガラ状態のままで走っていた340Mでしたが、青森のひとつ手前の油川では、多くの乗客が乗り込んできました。青森〜蟹田間の途中駅は、基本的に、その駅よりも海側だけが市街地になっているのですが、油川に限っては、山側も市街地になっているほか、その周辺には高校などもあり、そういったこともあって、同区間の途中駅としては、利用客数は群を抜いています。

 油川で増やした乗客を連れて、列車は終点の青森に到着しました[⑦]。今日の移動はここまでです。












 青森といえばベイブリッジ(と私は思っています)[①]。列車の向こうに見えるベイブリッジは、ある種「青森駅ならではの光景」のひとつであり、とりわけ上り寝台特急あけぼの号の向こうにベイブリッジが見えるという眺めは、私にとって「ここは青森駅である」ことを主張し、象徴する光景であり、旅情あふれるものでした。そのベイブリッジは今日も”青森の証拠”として、私を出迎えてくれました[②]

 青森駅東口の改札口には、4台の発車標が用意されていますが、1台は使用停止中です[③]。その稼働していない筐体は、何かに灰色のシールを貼って隠していますが、そこに光を当てるように視線を調整してみると・・・、「津軽海峡線」の文字が浮かび上がりました[④]。北海道方面へ向かう列車がなくなった今、この筐体は”用済み”ということなのです。

 私が青森にやってくるときというのは、得てして冬であることが多いので、雪が全くない青森駅前というのは、実はちょっと新鮮な眺めです[⑤]。その積雪量に青森らしさをひしひしと感じていたわけですが、雪がないとなると、そんじょそこらの関東の駅と大差がないように見えてしまい、”青森っぽくない”と思ってしまいます。しかし、あと1か月もすれば、きっと・・・[⑥]

 青森駅東口から伸びる新町通りは、新町商店街を貫き、青森市で一番の繁華街を形成します[⑦]。今日のホテルも、この新町通りにあります。












 今日の宿は、新町通りに面したところに位置している、ハイパーホテルズパサージュです[①]。3連休の中日でありながら、1泊朝食付きで5480円(税込み)と、価格は良心的な設定でした。最近は、週末や連休時は、どこもかしもホテルは高騰するという印象なのですが、殊に青森に関しては、ねぶた祭りのときを除けば、週末や連休時でも、ホテルはあまり高くないような気がします。

 普通のシングルルームを予約したのですが、広い、明らかに広い[②]。ベッドは幅がかなり広いもの(1200〜1400mm)が置かれ、椅子は革張りの上等なものが使われています[③]。これがデラックスシングルなどであるというのならば、別段驚くことはないのですが、”普通の”シングルなわけですから、その価格の割には、かなり豪勢であると言えます[④]

 非常に素晴らしいと思えるこの部屋にも、ひとつだけ明確な難点があります。それは、テレビの設置の仕方。この部屋のテレビは、ベッドに横たわりながら視聴することを前提としたかのような、画面をベッドに向けて壁面に固定したものであり、テーブルで夕食を食べたり、パソコンをしたりしながら見るのは、いささか厳しいものがあります[⑤]

 ただ、何よりもありがたいことは、やはりトイレ・バス・洗面所がそれぞれ独立したセパレートタイプになっていることでしょう[⑥]。一般的なビジネスホテルは、バスとトイレが一体になっていることが多いですが、やはりあれでは何かと狭苦しいです。浴室を見てみると、洗い場と浴槽もきちんと分けられていて、普段住み馴れている自宅の風呂と変わらない感覚で利用できます[⑦]


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