北海道ほどの遠いところを旅するときは、まず、北海道へ至るまでの移動も楽しみのひとつとなってきます。また、北海道へどうやっていくのか?ということを考えるときも楽しいものです。
北海道へ行くための手段は様々。上野駅から北斗星号、カシオペア号に乗るというのはその1つ。上越新幹線で長岡まで行き、そこからトワイライトエクスプレス号に乗るというのもアリでしょう。新幹線で新青森・青森へ行き、はまなす号というものまたヨシ。道内入りの時刻こそ遅くなりますが、まずあけぼの号で青森へ行き、青函連絡特急である(スーパー)白鳥号に乗り継ぐという手段をとることも可能です。もっと言えば、羽田・成田空港から飛行機、大洗港からフェリーという選択肢さえあります。
いくつもある”北海道への行き方”の中から、今回、私は北斗星号を選びました。変哲もない、最も普通な手段だと言われてしまえばそれまでですが、「上野発の夜行列車に乗り、気がついたらそこは北の大地・・・」なんてことを体験してみたいと思ったため、北斗星号にしました。カシオペア号は全車A寝台車で、また全個室が2人用なので、1人で利用するには敷居が高すぎました。
北斗星号は上野駅の13番線から発車します。ステンレス製のフツーの電車が行き交う高架ホームとは違い、地上ホームは、「旅行」「旅立ち」「遠地」という言葉が浮かんでくる、独特の雰囲気に包まれています(もっとも、地上ホームから出る普通列車もあることにはあるんですが)。
深い青色に包まれ、金色の帯を車体側面に走らせた24系は、鋼製であることも相俟って、重厚感たっぷり。そんな24系が使用される北斗星号は、上野駅の地上ホームから発車する客車列車の伝統的な入線方法である「推進回送」で、18時45分ごろに、13番線に入線してきます。上野駅13番線は、列車の入線前から独特の雰囲気に包まれていましたが、列車が入線してくると、いよいよ「旅立ち」の気分が高揚してきます。
ちなみに、この日の寝台は9号車の寝台でしたが、発車前にロビー室と食堂車の車内の様子を撮影したいと思ったため、車内に入るときは、6号車から乗り込みました。ただ、ロビー室は発車前から中年のグループに占拠され、食堂車はディナータイムの準備でたけなわだったため、どちらの撮影も思い通りにはいきませんでした。
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