●1月30日●
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 おはようございます、今日は1月30日です。思えば、北斗星号で上野を発ったのは、1月26日のことでした。もう4日前のことになるんですね。3日前に北海道入りしてからというもの、岩見沢、室蘭、新得、増毛、旭川、富良野、釧路など、道内のあらゆる地に足を踏み入れてきました。しかしやしかし、今回の旅は、本当に長い旅になります。出発から4日が経ちましたが、旅はまだまだ続きますよ。

 さて、せっかく、鉄道における日本最東端の地・根室に来たわけです。はるばる茨城から、時間と金をかけてそんなところまでやってきたわけですから、どうしても行きたくなってくるところがあります。それは、「納沙布岬」。離島(=南鳥島)を除く、一般人が行ける日本の場所としては、真の日本最東端の地となる場所です。

 そんなわけで、今日はまず、根室駅8:20発の根室交通のバスで、納沙布岬へと向かいます。往復の運賃は1880円、高いとも安いともつかない微妙な値段です。根室駅から納沙布岬まではちょっと距離があるようで、所要時間は44分かかります。

 ここはあくまでも「鉄道に関するサイト」ですので・・・、納沙布岬で見たあれやこれやについての詳しい解説は省かせていただきます。その代わり、納沙布岬で起こった、ある不思議(言うほどでもないけど)な出会いについてお話ししましょう。

 今日1月30日は、ただの平日・木曜日。札幌や函館はこんな日でも多くの観光客がいるのでしょうが、辿り着くのもそう容易ではないこの納沙布岬、長期休暇というわけでもないただの平日にこんなところに行くのは、私1人だけだろうと思っていました。

 ところが、根室駅から乗り込んだ納沙布岬行きのバスに、見るからに旅人という格好をした女性がいました。どこかへ行ってきたその帰りか・・・、いや、あるいはたまたま格好が旅人っぽいだけか。・・・で、その人、なんと私と同じく終点の納沙布岬まで乗車しました。

 最初のうちはお互いがそれぞれ行動していましたが、「返せ北方領土 納沙布岬」と書かれた看板?が立っている場所で「写真を撮ってください」と言われたのをきっかけに、会話が始まりました。

 その女性は、奈良県から来た23歳の方で、昨日、関西国際空港を格安航空で経ち、札幌から夜行バスに乗って根室に到着、そして今納沙布岬行きのバスに乗ってやってきた・・・、とのことでした。去年の秋も北海道に来たが、24歳になる前に北海道を制覇したい(このあたりの話はちょっとよく覚えていない)と思ったということで、今回、北海道にやってきたのだそうです。

 その方とは帰りのバスでも一緒になり、帰りのバスでは、お互いの旅のスタイルなどについて会話が弾みました(彼女の旅のやり方は私とは正反対で、あまりお金をかけないようです。宿はゲストハウスだとか)。私が上野発の夜行列車・北斗星号で来たということを話すと、夜行列車に興味を持たれたようだったので、次はぜひトワイライトエクスプレス号への乗車を、とお勧めしておきました(笑)

 この先のことをばらしてしまうことになりますが・・・、彼女は、私と同じバスで根室駅へ帰り、私と同じ列車(快速はなさき号)で釧路へ行きました。そして釧路であれこれして、私と同じ釧網本線の普通列車に乗り、摩周で下車していきました。

 1人旅をしている最中、他の人と交流をすることがあまりない私にとっては、非常に珍しい体験でした。もし、このときに私が出会った”女性”がこの画面をご覧になっていましたら、掲示板へ何か一言お寄せいただけると幸いです。






























 納沙布岬からバスで根室駅に戻ってきました。昨日は東根室で列車を降りてしまったため、根室本線については、東根室〜根室間が未乗車の状態になっています。これから根室11:12発の快速はなさき号に乗り、釧路へ向かうので、その車内で東根室駅の通過を迎えた瞬間、晴れて、滝川〜根室間を結ぶ北海道随一の長大路線、根室本線の全線乗車が果たされます。

 根室駅のホームは1面1線。根室本線という大幹線の終点の駅にしては、その規模は小さく、ちょっとがっかりしてしまいます。ホームの車止め方向には、「日本最東端有人の駅」と書かれた看板が掲げられています。単純な位置での「日本最東端の駅」は隣の東根室駅であり、根室駅については、「有人の」という条件をつけなければなりません。最南端についても、位置では西大山駅ですが、有人駅という条件下では山川駅です。

 11:12発の快速はなさき号はキハ54形1両編成。車両は、昨日釧路〜東根室間で乗車した普通列車と同じ、ルパン三世のラッピングを施したものでした。このルパン三世車両は、789系1000番代の自由席車両と同型の座席を配置しているため、それなりに快適です。




















 根室11:12発の快速はなさき号に乗り、釧路へ向かいます。この上りのはなさき号は、途中の停車駅が厚床、浜中、茶内、厚岸の4駅のみで、根室から釧路までの所要時間は2時間8分。釧路〜根室間を走る列車の中では最も停車駅数が少なく、そして、最も所要時間が短い列車となっています。釧路〜根室間には優等列車がありませんが、はなさき号は、同区間における実質上の花形列車です。

 列車は根室を出ると、11:50着の厚床まで、38分間無停車で走りつづけます。日本最東端の駅である東根室駅も、そういう肩書きがあるから何だと言うのだ、と言わんばかりに、あっけなく通過してしまいます。最初の停車駅である厚床の次は浜中で、その次は茶内。浜中・茶内は、上りのはなさき号における、唯一の連続停車です。

 茶内に到着するのは12:12。ここまで快調に走ってきたはなさき号ですが、残念ながら、茶内では、列車交換のために6分も停車します(このはなさき号にかぎらず、快速や特急が、せっかく駅を通過して稼いだ時間を、列車交換や運転停車で吐き出すのって、もったいないと思うんですが・・・)。交換相手は、釧路から来た快速ノサップ号で、こちらのはなさき号と同様、釧路〜根室間に、1日1往復運転されています。

 昨日と同様に凍り付いていた厚岸湖では、今日は、ワカサギ釣りを楽しんでいると思われる人や、その人たちのテントが見られました。ワカサギを釣るために人が来ているくらいですから、湖面の氷は、だいぶ厚めのもののようですね。一方、厚岸湾には、凍っている部分などは見当たらず、昨日並みの晴れた天気の下に、穏やかな状態を見せていました。

 列車交換のために、時刻表上は通過駅となっている東釧路に運転停車。東釧路の次の終点・釧路駅は、釧路川を渡ったその先にあります。













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